gumiの投資先Origin Protocolって何者?
先日、gumiがブロックチェーン企業への投資ファンド30億円を組成したというニュースがあり、我々もvoicyで配信しました。せっかくなので、Origin Protocolについて調べてみましたよ。
背景
AirbnbやUberの登場により、シェアリングエコノミーが誕生し、その市場規模は2022年には400億ドルに達すると言われています。(下図はOriginのproduct briefより)
しかしながら、この仲介者たちは非常に高い仲介手数料を取っており、本当にそれだけの価値があるかについては疑問が残ります。また、データについてもそうした仲介者に握られてしまいます。
概要
そうした状況を打破するのがOriginです。Origin Protocolはシェアリングエコノミー市場で利用できる一連のプロトコルです。EthereumとInterplanetary File System(IPFS)を活用することにより、プラットフォームとコミュニティが分散され、AirbnbやUberのような仲介者が存在しないサービスを目指しています。
トークン
OriginトークンはOriginプラットフォーム上の不正防止、セキュリティのために使われます。例えば、リスティングや口座、トランザクションに不正をしようと企むユーザーがいても、まずOriginトークンのデポジットが必要な形にしておきます。そうすれば仮に不正しても、それに気づいたあるユーザーがその不正をレポートし、その後コミュニティのメンバーの投票により、それが不正だと判断されれば、その不正した人のトークンが没収されてしまうので、不正するインセンティブを防ぐ要因にもなっているわけですね。中央管理者がいないサービスのインセンティブって大体こんな感じな気がする。
ちなみにこの「リスティング不正じゃね?」って思った人がこれは不正だ!って提案する(=Challenge)のもデポジットが必要とのこと。こうすることで、モンスターペアレンツ的なむやみやたらな不正だ~提案も同時に防いでいるわけです。(下図はホワイトペーパーより)
デポジットに必要なOriginトークンの量はOriginトークンの価値や不正やそれに対するChallengeの発生頻度等から決められるようです。
Originトークンの2つ目の使い道はガバナンスです。Originトークン保持者により、プラットフォームのアップグレード等の提案が行われます。このへんはEOS等のDPoS系のブロックチェーンと似ているかも。
3つ目の使い道としてユーザーのトランザクションフィーもこのOriginトークンを使うって書いたありました。originを使って作られたdAppsはそのdAppsのトークンで支払うものと思ってたけど、そことは違うのかね。ちょっとよくわからん。
パートナー
ブロックチェーン時代のAirbnbを目指すBeetoken(実はものすごい前に配信してます)やPropy、CanYaなど33のプロジェクトが既にOrigin Protocolを利用しています。順調順調。
総評
シェアリングエコノミーはブロックチェーンとの相性が良いと思っています。シェアリングエコノミーの目指す個人間同士の経済圏とブロックチェーンのP2Pネットワークや独自の経済圏構築という基本的な概念は近いところがありますよね。
また、純粋なP2P時代を目指す上で、AirbnbやUberのような仲介者は最後の砦とも言えます。そのため、他にも色々なブロックチェーンサービスがありますが、それらよりも乗り越える壁が少ないという意味で実現性が高いような気がしています。
その上で、各P2Pサービスに対してプロトコルを提供するOrigin Protocolはその中でも独自のポジションにいると言えます。
ちなみにGithubの開発も活発です。
さすが、gumiの目の付け所は鋭いと言えるのではないでしょうか?
今日はこんなところで。
それでは良い仮想通貨ライフを!
書いた人
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