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【1993年に新潟日報でスタートした連載を原文のまま掲載】 ハワイもどうやら異常気象らしい。まだ梅雨明け前のうっとうしい日本を抜けだしてホノルル空港に降りたった僕たちを迎えたのは、なんとたたきつけるようなすさまじいあらしだった。雨は決して珍しくはないが、この季節にこんな暴風雨というのは、聞いたことがない。 何よりも僕は次の日の天気が気掛かりだった。晴れてくれないと困る、と空をおおいつくす雲を見上げながらなかば祈るような気持ちだった。というのは、今回の旅行の目的は、翌日
【1993年に新潟日報でスタートした連載を原文のまま掲載】 またまたウクレレの話。 先日、ハワイでとてつもない掘り出し物を見つけた。1920年代製造のマーチンのウクレレである。価値の分からない人には何のことか分からないだろうが、とにかく珍しい物である。 僕はウクレレ愛好家であって、マニアではないのだから、珍しい物に飛びついたり、買いあさったりするあさましいまねはよそうと常々心に誓ってはいた。しかし、そのウクレレの輝きには負けた。正確にいえば埃まみれだったけど、僕の
【1993年に新潟日報でスタートした連載を原文のまま掲載】 このところ、ウクレレづいている。ついに昨年の暮れ(1993年当時)には「ウクレレ快楽主義」(TOKYO FM出版)という本を製作するまでにいたった。もちろんウクレレに関する本である。 本の宣伝の前に、ウクレレという楽器がどれほど認知されているか確認してみたい。おそらく、ウクレレはハワイの楽器だということや、あの、まるで人をばかにしたような形状を知る人は多いにちがいない。そしてだれもが思い浮かべるのは牧伸二の「あ