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リア充銘柄候補 WALT DISNEY COMPANY 第1四半期決算ハイライトと今後の業績は?

noeru(@t_noeru)です。資産形成や米国株について情報発信しています。

 備忘録として、WALT DISNEY COMPANYの最新の決算発表と2021年の業績の行方について整理してみました。
 DISNEYについてもっと知りたい人や株式投資を始めた方の参考になれば幸いですが、あくまで投資は自己責任でお願いします。

1. 第1四半期決算発表

※EPS、売上高、ともに〇
◾︎EPS:$0.32(予想$-0.34)
◾︎売上高:162.5億ドル(予想158.8億ドル)
◾︎売上高成長率:前年同期比-22.1%
◾︎事業別売上高
・Disney Media and Entertainment Distribution(メディア&エンターテイメント)126.6億ドル 前年同期比-5%(133.0億ドル)
・Disney Parks, Experiences and Products(パークエクスペリエンス&製品)
 35.9億ドル 前年同期比-53%(75.8億ドル)

◾︎事業別営業利益
・Disney Media and Entertainment Distribution(メディア&エンターテイメント)14.5億ドル 前年同期比-2%(14.7億ドル)
・Disney Parks, Experiences and Products(パークエクスペリエンス&製品)
 -1.19億ドル 前年同期(25.2億ドル)
・総営業利益 13.32億ドル 前年同期比-67%(39.96億ドル)

◾︎ 各サービスの有料サブスクライバー数(加入者数)
・Disney+  9490万人 前年同期2650万人
・ESPN Plus 1210万人 前年同期660万人
※ESPN Plus スポーツ中継のライブストリーム、オンデマンド配信を提供
・Hulu    3940万人 前年同期3040万人(SVODのみ+ライフTV&SVOD)

 Disneyの決算発表を見ている中で、初めてHuluがDisneyのグループだということを知りました(o_o;;)
 そしてすごい勢いで加入者数を伸ばしているのがDisney+です。ライバルのNetflixは加入者数2億人を突破。どこまで迫れるか、今後注目です。

 Disney Parks事業は苦しい1年でした。プレスリリースによると以下のディズニーランドが休園しています。
・パリ 2020年10月30日に休園
・香港 2020年12月2日に休園
 その他のパークやリゾートも様々な制限を受けながらの営業となっているそうです。

※データ参照
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1744489/000174448921000045/fy2021_q1xprxex991.htm

2.会社概要

(1)基本情報

会社名  :The WALT DISNEY Company
ティッカー:DIS (NYSE)
セクター :サービス
本社   :米カリフォルニア州バーバンク
設立   :1923年

(2)事業内容

以下の4つの事業セグメントに分類

◾︎メディアネットワーク
米国内ケーブルネットワークでのチャンネルサービスの提供
例)ディズニー、ESPNなど

◾︎パークス・エクスペリエンス・プロダクツ
テーマパークやリゾートサービスの運営

◾︎スタジオエンターテイメント
Walt Disney Pivtures、21st Century fox、Marvelにおける映画製作
イベントの開発から制作、音楽の制作と配信

◾︎ダイレクトトゥコンシューマー&インターナショナル
国際チャンネルやストリーミングサービスの提供

3.業績

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 2020年はDisney+の加入者増によるプラス材料はあったものの、やはりテーマパークの休園等の影響は避けられず、2020年9月に発表された第4四半期決算ではEPS:-$0.2となっています。
 しかし、業績は底を打って、また右肩上がりに成長してきています。
 テーマパークに人々が戻ってくる日がくれば、劇的に業績も回復していくことが期待できますが、それがいつのタイミングになるか?ということが重要になりそうです。

4.株価 チャート

2月26日引け後の株価は$188.99(前日比-1.04%)
◾︎週足チャート

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 ここ2年間のチャートです。
 真ん中の大きく下げている部分が、2020年2~3月にかけて起こった、暴落時のチャートです。
 そこから徐々に株価は戻ってきて、2020年12月には暴落前の水準に戻し、ブレイクアウト。そこから力強い上昇トレンドを形成しつつあります。

◾︎日足チャート(2020年10月~2021年2月)

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 2020年11月と2020年12月に窓を開けて、2度大きく上昇しています。出来高を伴った上昇です。
 その後も50日移動平均線を下回ることなく、上昇を続けています。
 今後はこの50日移動平均線を割り込まないこと、そして前の高値である$182を下値抵抗線として、割り込まないことが重要ですね。

◾︎日足チャート(2021年2月1~26日)

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 上記は2月のチャートです。2月11日に決算発表がありましたが、その直後に大きな変化はありませんでした。
 しかし、今週は長期金利の急上昇によってグロース株が売られ、シクリカル株やリア充株、工業株、素材株等が買われる、大きなセクターローテーションが起こりました。

◾︎米国10年債利回り
 

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 2月に入って米国の新規陽性者数や入院者数の減少により、景気回復期待が徐々に高まり、その影響で長期金利も勢いよく上昇していました。
 そして、今週その勢いがさらに加速して急騰し、セクターローテーションが起こりました。

◾︎金利と株価
 金利と株価はシーソーの関係だと言われています。金利が上昇すると株価は下がる、金利が下がると株価は上昇するという性質があります。
 特に、IPOしたての小型グロース株や急成長をとげているハイパーグロース株は金利上昇局面に弱く、大きく売られてしまいます。
 これらの銘柄は低金利がゆえに、高いバリュエーションを許容され、取引されているため、金利が上昇すると売りが優勢になってしまうと言われています。

◾︎Disneyの株価
 Disneyも今週起きたセクターローテーションの恩恵を受けた銘柄の1つでした。

その要因として考えられることは以下の3点
(1)業績も底を打って右肩上がりに回復
(2)Disney+が好調で業績回復の下支えに
(3)ワクチン接種が順調に進み、人々が街中に安心してでられるようになれば、テーマパークなどの業績も回復するだろうという期待

ということだと考えられます。
 この3点のどれか1つでもシナリオが変わってくると、たちまち株価にも影響することは避けられないと思われます。
 引き続きこれらの材料に注目です。

5.考察

 Disneyはその築き上げたブランド力と様々な事業を展開する、幅広いエンターテイメントを提供する企業です。今後もリア充銘柄の候補として観察し続けたい銘柄の1つであるということが、私の感想です。
 しかし、リア充銘柄の中では比較的、足元の業績も良く、低金利の恩恵を受けて、すでに高いバリュエーションで取引されていることも事実です。
 そうすると、今後の業績回復によって株価の上昇も見込めますが、その他のリア充銘柄と比べると、そのアップサイド(上げ幅)は少ないようにも思えます。
 
 そして、リスクをもう1度確認します。それは、万が一、ワクチン接種の進捗状況が遅れる、変異種によってワクチンの効能が悪くなるなどの要素がでてくると、順調な株価の回復は見込めず、株価を下げる要因になるかと思われます。
 現在の株価回復の期待は、あくまでワクチン接種が順調に進み、人々が街中に安心して繰り出せるようになることが前提条件です。
 そのためにも、現在は世界のワクチン接種の状況が1番のキープレイヤーになります。

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 これは、「100人あたりに投与されているワクチンの累積投与量」のグラフです。以下のサイトから最新情報が確認できます。
https://ourworldindata.org/covid-vaccinations

 皆さんもニュースでご存じの通り、イスラエルのワクチン接種が1番進んでいます。そのため、イスラエルのワクチン接種の効能や経済活動再開のタイミングが1つの目安になってくるかもしれません。
 もちろん米国のワクチン接種状況も、順調に進んでいるか観察を続ける必要があります。
 これらは他のリア充銘柄にとって、とても重要な要素です。
 今後は「長期金利」「ワクチン接種状況」という2つの重要な要素を観察し続けたいと思います。

 日本も2月からワクチン接種が医療従事者向けにスタートしています。日本も同様にワクチン接種が進み、早く経済活動が再開できることを祈っています。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

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