【WEEKLY OCHIAI】2021.6.9【落合陽一】中韓エンタメ論
今週のWEEKLY OCHIAIは、元気のいい話を聞きたいということで、中韓のエンタメの話。古澤佳寛さん、カンハンナさん、Misaさん、宮田裕章さんと議論。日本のエンタメは元気になれるのか?
■中韓コンテンツ
・唐人街探偵。2021年で764億円を売り上げた映画。そのほとんどは中国の内需。
・Cポップは聴いたことないけど、再生数はすごい。数の力、内需の力は偉大。
・韓国も映画は内需で成長。エンタメは世界へ輸出。Kポップも海外の目線を受け、変化、融合してここまで成功を収めた。
・日本の映画はなぜ高いのか。バブル期からずっと1800円のまま。デフレ、不景気で相対的に高くなっていく。
取り分は配給会社が半分。劇場は2割稼働くらいで成り立つ必要がある。
■データドリブンエンタテイメント
・Netflixは映画とは違い、皆に好かれるために妥協しなくてよい。データを集めて、体験デザインをどんどん進化させることができる。
・どういう国にどういうコンテンツがウケるかはわからない。例えば、「愛の不時着」は日本でのみヒットしている。ローカライゼーションが可能。
・ピッコマも同様
■日本のエンタメの現状と課題
・映画、アニメのクリエイターは安い。
・日本らしさとは。逆に意識し過ぎてはダメ。
・マンガ界のクリエイターとしては、鬼滅の刃の吾峠呼世晴は、ジャンプで切磋琢磨しながら、アニメ、映画とヒットした。ジャンプのスターシステムによる成功。
・ジャンプはアンケートでスターシステムを作り上げたが、現在のデータの時代ではピッコマがその仕組を作ろうとしている。
・実写は2次利用が少なく、クリエイターにお金が入ってこない。監督でもポルシェに乗れない。
・異世界転生モノが溢れているのは、海外でも売れるデータがあるから。
■ブラックボード:DXを進めるには?
【カンハンナ】DREAM! クリエイターにもっとDREAMを。
【古澤佳寛】クリエイターをせ幸せに。日本はもう少し還元されるシステムを。黒澤明ルールから変えていく。
【宮田裕章】文化としての厚み。天才がいれば何とかなる時代ではない。多様なおもしろさを掴み取れる仕組。体験価値を評価。
【新しいメディア】ウマ娘は世界売上ランキング3位!
■感想戦
今回の課題はクリエイターを幸せにする。旧メディアは、未だに手塚ルール、黒澤ルールから変わらない構造。
しかし、メディアは新しくなっており、Netflixやピッコマのようにデータドリブンで、個人に合わせたOne to Oneの良いコンテンツが作られてきている。また作品を作るツールも手軽になっており、Everyone, Creatorの時代でもある。みんながクリエイターとなるチャンスがあり、幸せになるチャンスがある世界が望ましい。
そして、ウマ娘のヒットの理由、中韓の成長の秘訣でもあった内需の大切さ。消費者側もエンタメも内需で満喫できる世界が必要である。
作り手も、消費者もとくれば、日本のそれで経済が回り幸せな世間となってもらいたい。それにはデータドリブンの力が21世紀型では重要となると考える。
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