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【 占い師が語る家族 】我が子(豆好き)が大豆の呪いにかかった話
我が子二号、大豆に目がありません。
納豆をこよなく愛し、
豆腐を飲むように嗜み、
彼の前に置いた枝豆は
一瞬で消失してしまう…
盛りに盛って表現いたしましたが、
やりすぎない範囲で
目いっぱい大豆を楽しんでいる二号。
そんな彼に大豆が牙を向いたのです。
ある日の晩御飯どきのこと。
今日は豪勢に大豆を堪能しよう。
わたしは大豆に強気になり、
二号も「豆パーティオーライ!」な具合で、
食卓に大豆料理ばかりを並べたのです。
テンションMAXの子どもたち。
二人は晩御飯の完成を待てず、
わたしが食卓につく前に食べ始めました。
「 やっぱさ納豆にはたまごだれだよね!! 」
「 納豆は肌に良いよね、フー!! 」
二号がお得意の納豆雑学を披露し、
一号も納豆談義に花を咲かせ、
また二人で何か言ってるわ…
これもまた平和の形か…
と思っていた矢先、
「「 う、うわぁ〜〜!!! 」」
へこたれた叫び声×2が
聞こえてくるではありませんか。
何事かと慌てて二人に視線をやると…
そこには二号が納豆を浴びた姿があったのです。
その様は納豆を初めて食べた赤子のよう。
髪の毛
顔
お腹
肘
膝
くるぶし
謎に背中
身体のあちこちに納豆が散見されるのです。
まるでそこにあるのが
当たり前かのように
堂々とした佇まいの納豆。
ど、動揺を広げてはならない。
そう、わたしがこの場を収めるの。
なぜならわたしがこの場のマスター。
わたしは自分にそう言い聞かせ、
出来る限り穏やかな声で
「 な、何があったの…かな?(震) 」
と聞くと
「 納豆食べたかっただけなの… 」
と、半泣きの我が子二号 with 身体中に納豆
「 納豆の器をさ、二号が傾けたの! 」
「 そしたら納豆がバアアアアって! 」
惨劇の唯一の目撃者である一号
ツチノコを見たかのように、
目をかっ開いたドヤ顔で
身振り手振りで必死に状況を説明してくれます。
しまった。
わたしが眠気に勝てず、
読み聞かせをおろそかにしたせいで。
状況説明諸々をスキップし
擬音をふんだんに使った
オリジナル読み聞かせが
そのまま一号に反映されたか。
もう戻らない過去を反省しつつ
いやまだ希望はあるぞと
自分を励ましつつ、
わたしは二人の話を整理しました。
納豆を食べようと
二号が器を傾けた瞬間、
身体のあちこち…
身体の表ならず裏側にも、
納豆が飛び散ったという訳です。
こ、これはもう…
【 大豆が意志を持った 】
そうとしか解釈できません。
自らの意志で糸を伸ばした納豆
二号の身体あちこちに密着した納豆
自らの粘りを、
いや、力を見せつけたのです。
糸で飛ぶの、
スパイダーマンだけじゃねぇから。
本気になれば
我々も飛んじゃうよ?と。
「 わたしもあんたが好きよん 」
納豆なりの愛情表現なのか。
「 若造!納豆を語るなど早すぎるわ! 」
二号の出過ぎた真似に
粘り気の鉄槌が下ったのか。
わたしには想像することしかできません。
しかし、大豆が牙を剥いたのは事実。
恐ろしや、大豆。
この経験を忘れずに、
食べものは大切に。
いつ飛んでくるかわからないから
感謝の気持ちを持ちつつ、
丁寧に食べようね。
ということを
子どもたちと確認しました。
めでたしめでたし。
といきたいところですが、
諸々の準備を済ませ
食べものの大切さを知った上で
張り切って食事を再開し
納豆の悲劇から
15分も経たないうちに
次は豆腐パックの封入水で
二号がびしょ濡れになるなんて。
大豆の呪いは続いていたなんて。
一体、誰が想像できましたでしょうか。
このnoteを読んでくださった皆さん。
納豆と豆腐を並べた日は
お気をつけください。
くれぐれも丁寧に。
大豆の神さまに感謝を捧げて。
細心の注意を払い、
お召し上がりください。