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母の誕生日|日記11/15
今日はお母さんの誕生日だった。
私の家族はきっと、特別仲が良いわけでもなく、仲が悪いわけでもない。
家族の誕生日の度に、ホールケーキを買ってみんなで集まってお祝いをする家族を見ると、素敵だなぁと思うとともに、なんて幸せな人生なんだと、小さな劣等感を感じたりした。
愛嬌があったり、人にハグをできたり、何事にも愛情深い人に出会う度、自分の薄情さが大嫌いになるし、自分の心を情けなく思う。
ハグどころか、握手を求めることも簡単に出来ないような不器用な人間だけど、心が動く美しい機微を見落とさず、記しておけたなら、きっといつかは許せる気がする。
仕事をしていたら21時を過ぎていて、もうケーキ屋さんもイオンも閉まってしまったので、コンビニで母の好きなモンブランとコーヒーを買って、実家へ寄る。
小さな小さなお祝いだけど、直接顔を見て渡せて、おめでとうと一緒に「今度美味しいご飯行こうね」と誘った。
実家のダイニングで、母はモンブランを食べて、私は晩御飯のシチューを食べて、この間オススメしたら早速観てくれていたルックバックのことを喋る。(私は大号泣だったけど、母は途中で寝ちゃったらしい。なんと… けれど色々解説したら喜んでくれた)
それだけで帰り道に泣いてしまうぐらい、なんだか良い日。
おめでとう母。
気づかれないように、気丈に振る舞う所が私とよく似ていて、心配してないようだけど、きっととっても心配をかけている、いつまでも子どもな私。
家族の関係は、家の数だけあるわけで、距離感を気にせずハグすることも、ありがとうと握手することもまだまだ簡単にはできないけど、私たちなりにちいさな気持ちを記していくことが、いつかあったかい宝物になればと思う。