【現代落語】陰毛カッター
えー皆さん、こんばんは。
喉笛なるおです。
ここ数日は天気もえらい麗かで、もう春がそこまで来てるんやなーと感じいりますなぁ。
人間、歳をとると、どんどん1年があっちゅー間に感じられるようになっていきますわ。
まるで1日が1年が短く縮んでいってるかのように。
せやけど人間、生きとったら伸びていくもんっちゅーのもありますわな。
若い人やったら身長が伸びたり、もっと身近なとこやと爪が伸びたり、説教垂れる時間も生きとったら長なっていきますけど、これはなかなか伸ばしたくはないもんですわな。
伸ばしたくないもんで言うたら、陰毛もまた伸ばしたくないもんの1つでございます…………。
「あーあらへんなぁ、あらへんなぁ」
「なんや、さっきからあらへんなぁあらへんなぁて。なにを探してるんや?」
「あー、弥七はん、ちょいと探しもんをなぁ」
「せやから、なにを探してるんや?」
「なにをて、まぁ、ちょっとしたもんや」
「いや、せやから、なにを、探してるんや?
ワシも一緒に探したるさかいに、言うてみぃ。」
「いやーこればっかしは…」
「なんや、そんな言われへんようなもん探してるんか」
「…………言われへん」
「なんやそない頑なに言わへんのやったら、余計気になるやないか。なんや、金か?」
「ちゃう」
「ほな、クスリか?」
「ちゃうわい」
「わかった!ほな、アレや!
エビチリの中に入ってる、ちっちゃいタカノツメや!」
「ちゃーーーう!あれは探すまでもなく全体的に散らされてんねん!辛いの苦手やから避けたいのに、避けようもないくらい散らされてんねん!」
「ほな、一体なにを探してんねん!ほれ、言うてみぃ!」
「うわ!やめろ!!眉間のちょっと下辺りに指を近づけるな!」
「言うまでやめへんぞ!ほれ!」
「やめろ!頭痛なんねんそれ!わかった!言う!言うからやめろ!!!」
「ほら、言うてみぃ!」
「んんんん!くそ!絶対、誰にも言うなよ?」
「言わん!」
「友達にも、家族にも言うなよ?」
「言わん!」
「実家の猫にも、言うなよ?」
「それはほんまに言わん!」
「……………………陰毛カッターや」
「…………陰毛カッター?」
「…せや。人間、生きとったら陰毛が伸びてくるやろ?それほったらかしにしてたら、見栄えも悪いし不衛生やんか。だからな、定期的に陰毛を切らなあかんねん。
でもな、普通のハサミで切ったら、毛先がチクチクしてデリケートゾーンがかぶれたりするやろ?
だから毛先がチクチクしないように熱で溶かし切る、陰毛専用のカッターがあるんや。」
「ほう、ほんでそれが…」
「ほんでそれが、ないんや。」
「ないんや…って、でもそんなもん、外で使うわけないやろ?家の中に絶対あるはずやん。」
「せや。外になんか絶対に持ち出さへん。
だから絶対この家の中にあるはずやねん。
でも、ないねん。」
「どっかに仕舞い込んだとかちゃうの?」
「ちゃう。しまわへん。絶対に手の届く場所にあんねんいつも。」
「なんでそんなとこにそんな恥ずかしいもん置いとけんねん」
「家の中を最適化させるのが、家主の使命やん」
「いやそれで結局なくしてるやん陰毛カッター!」
「ちょ、そんな大きな声を出すな!」
「もー、ほな、どないすんねん」
「はぁ…しゃーないから、また新しいの買うわ。」
「いや、そうじゃなくて」
「え?」
「今晩は、どうすんねん?」
「あー、しゃーないから、今晩は、ふさふさのままで」
「今夜もまた、長ーく伸びる、夜の始まりやな。」
いやピンク落語やないかーーーーい!!!!!
すいません、なんか、落語を一席書いてみたくて、書き始めたものの、これオチどーしよ?ってなって、なんか結局ピンク落語になってました。
誰か題目『陰毛カッター』で、落語の台本書いてくれません?
できればピンクじゃないやつで!!!
コメント欄にて募集します。
よろしくお願いします。
陰毛カッターなくしたのはほんと。
ほんまに外に持ち出すようなもんじゃないのにどこいったん。
陰毛マニア(略して陰マニ)に盗まれたんかな。
辛い。返してくれ。
それではここで一曲お聴きください。
陰マニならぬイルマリを有するHIPHOPグループ
RIP SLYMEで『ジャングルフィーバー』