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大切なことはすべて鈴木もぐらが教えてくれた

人生で壁にぶつかった時、悩んだ時、自分で考えて考えて考えても答えが出ない時。
そんな時にとるべき手段の一つが『先人に教えを乞う』ことだと思います。

私はプライドが高い割に人に教えを乞うことに対してあまり抵抗がありません。
これは『困ったら人に頼れ』という末っ子特有の基本姿勢に由来するものだと思います。

だから仕事で分からないことがあった時、私はすぐに先輩や同僚に助けを求めます。
でも年下や後輩など、見栄を張りたい相手に助けを求められません。
これはあべのハルカス級のプライドの高さに由来するものです。

亀の甲より年の功。
親の小言は冷酒のように後から効いてくる。
というように、とりあえず先人たちの教えはよく聞いて心に留めておくべきなのです。
なぜならやはり経験に則った教えや意見というものは、信憑生が非常に高いからです。
そして、さまざまな経験をしている人の発言というものは、やはり重みが一味違います。
成功者の自慢話より、失敗した人の後悔話の方が、刺さるものがあります。

つまり、借金700万を抱え、奥歯6本を失くし、ねずみしか罹らない奇病に罹り、太り、無呼吸症候群を患い、結婚し、子を2人も成したなんていう、およそ人間が一生のうちに経験できる量を遥かに超えた経験をしている鈴木もぐらの言うことは、お金を払ってでも聞いておくべきなのです。


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結婚なんてのはスロットでフリーズ引くようなもの


いつだかの『#むかいの喋り方』にて、パンサー向井さんが紹介していた鈴木もぐら氏の名言です。

もぐらさんと岡野陽一さんが出演しているYouTubeチャンネル『くずパチ』にどハマり中の向井さん。
くずパチ内での発言だったか、向井さんともぐらさんの会話の中での発言だったか忘れてしまったのですが、

「もぐらはなんだかんだ言いながら結婚してるんだからすごいじゃないか」

というようなニュアンスの発言に対し、もぐらさんは

「結婚なんてスロットでフリーズ引くようなものですから」

と返したそうです。

これに向井さんは「かっこいい!」と感銘を受け、ラジオ内で紹介されていました。

私はギャンブルの類は一切やらないもので、『フリーズ』というものがなんなのか分からずに聞いていました。

調べてみると、フリーズとはスロットで『1/32768くらいの確率で発生するプレミア演出』
のことだそうです。

つまり『結婚なんてフリーズ引くようなもの』とは、『結婚とは本当に奇跡的な確率で起こる運命的な出来事で、自分はたまたま運良くそれを引き当てることが出来ただけですよ』という謙虚な言葉と解釈ができます。

私はこれを聞いて、
『結婚ってのは奇跡的な出来事。私も運が巡ってくるのを気長に待つしかないのね。』
という心のゆとりを得ました。

しかしそれと同時に、もっと大事なメッセージも受けとりました。

『いつ出るか分からないフリーズを引き当てるためには、スロットを回し続けなければならない』

ということです。

結婚するのはフリーズを引き当てるような奇跡的なこと。
でも奇跡を起こすには、相応の努力が必要なのです。

スロットを打つ人は、フリーズを出す為に開店前からパチンコ屋に並び、台を選び、有り金を叩いてひたすらスロットを回し続けます。
有り金がなくなったら借金というリスクを背負い、ひたすら演出を待つのです。
1日で出なければ翌日も、翌々日も、雨の日も、風の日も、休むことなくパチンコ屋に通うのです。
そうしてやっと手に入れられるのが、フリーズなのです。

クーラーの効いた部屋の窓からパチンコ屋を眺めて「フリーズ引きたいなぁ〜」と言ってても、一生フリーズを引き当てることはできません。

まずは部屋を出て、パチンコ屋に行って、お金を突っ込む。

それがフリーズを掴む第一歩なのです。

恋愛だって同じです。

クーラーの効いた部屋でゴロゴロしながら「彼氏欲しいなぁ〜」と言っていても彼氏は出来ません。
まずはマッチングアプリをダウンロードして、有料会員にならなければいけないのです。

努力をしない者、リスクをとらない者は、一生求める結果にありつけない。

諦めない心が、成功を掴むのです。

勝つ為に必要なのは圧倒的な才能よりも圧倒的な誠実さ。

これはもぐらさんの言葉ではなく、私が勝手に作った名言っぽい言葉です。

7月、日本中が最も熱狂した大会がありましたね。

そう、フリースタイルティーチャーです。

フリースタイルティーチャーとは、Abemaで放送されていた『フリースタイルダンジョン』がコロナの影響で収録出来なくなり、その後釜として始まった番組です。
内容としては、フリースタイルラップバトルの初心者にプロのラッパーがティーチャーとしてラップを指南し、フリースタイルラップバトルを行うというものです。

過去にお笑い芸人、アイドル、芸能人混合という様々な形で放送されてきた本番組。
7月の内容は、『第一回芸人最強ラッパー決定戦トーナメント』というものでした。

すでに実力者ラッパーとして有名なとろサーモン久保田さんやカミナリたくみくん、フリースタイルティーチャーでラップを始めたゆりやんレトリィバァや紺野ぶるま、そして関西からの刺客・からし蓮根杉本青空さんなど錚々たるメンバーがエントリーしていた本大会に、実はゴリゴリのラップヘッズだというもぐらさんもキャスティングされていました。

元々フリースタイルティーチャーの芸人総当たり戦でこの番組のファンになっていた私は、この放送に相当期待していたのですが、きつね淡路さんや青空さんの他、もぐらさんのバトルにもかなりの期待をして放送を待ち侘びていました。

淡路さんが唯一無二のフロウで魅せ、ダークホース青空さんが圧倒的なスキルで会場を沸かすなど、番組は回を重ねるごとに注目度がかなり上がっていっていました。

そんな中、初回放送から引っ張り続けていたのが、鈴木もぐらさんの1人参戦についてでした。

通常、バトル当日に生徒となる芸人さんはタッグを組んでいたティーチャーと2人で参加します。

しかし、もぐらさんは登場からずっと1人でした。

そしてもぐらさんのバトル放送日、ついにその謎が説明されるのです。

もぐらさんのティーチャーとなったのはサイプレス上野さん。

もぐらさんは元々サ上さんのファンだったこともあり、レッスン当日はやや興奮気味にレッスンに打ち込んでいました。

しかしそれ以降、もぐらさんはバトル当日までレッスンを受けることはありませんでした。

ティーチャーであるサイプレス上野さんが何度もLINEでレッスンを持ちかけるも、もぐらさんは忙しさを理由にレッスンを断り続けたのです。

そして、バトル当日。

サイプレス上野さんは「自分は何も教えられていないからティーチャーではない」という理由で、会場に姿を現しませんでした。

こうなって初めて、もぐらさんは自分が犯してしまった罪に気づくのです。

そしてもぐらさんの初戦。

相手は現役ラッパーが「芸人で1番ラップが上手い」と認めるほどの実力者・こりゃめでてーなの大江さん(Mc.KJ)。

芸歴、ラップ歴、実力、誰がどう見ても大江さんの圧勝が予想されました。
また、会場にいるのは参加者、ティーチャー、審査員すべてがラップを愛し真剣に取り組んできた人たち。
適当な気持ちでラップに向き合わずサボって、サイプレス上野さんを怒らせたというもぐらさんに対して「ボコボコに負けちまえ」というムードも漂っていたように思います。

しかし、現実というのは時として予想の遥か上をいくもの。

もぐらさんは持ち前のアンサー力とライムスキル、音ハメのうまさで、なんと大江さんにストレートで勝利してしまうのでした。

さすが、日頃から踊り場でかたまりさんを煽り、disりながらも、かたまりさんからのdisには屁理屈をこねて飄々と躱してるだけあるな、と思いました。
これぞまさに天賦の才でした。


そして迎えた2回戦目。

相手はゆりやん。

ゆりやんはラップ初心者ながらに過去3回に渡ってフリースタイルティーチャーに出演し、直向きにラップと向き合いながら、確実な成長を遂げていました。

ゆりやんは大好きですが、私はもぐらさんを応援していました。

嫌われながら叩かれながらも、才能だけで勝ち上がっていくもぐらさんを見たかったのです。

しかしその想い虚しく、もぐらさんはゆりやんにストレートで負けてしまいました。


そこで私は理解させられたのです。


才能だけで勝ち続けられるほど人生は甘くないということを。

才能があればある程度のところまではいけます。
初戦の大江さんに勝てたように。

しかし、本物にはなれない。

だから、ゆりやんという才能を持ちながらも直向きに誠実に努力した人間には負けてしまったのです。

そして、ゆりやんともぐらさんの間にあった圧倒的な差は、やはり『仲間の存在』だったと思います。

フリースタイルティーチャーでは、バトルが終わるごとにティーチャーとスチューデントが2人でインタビューを受ける時間があります。
そこで、ティーチャーはスチューデントを褒めたり、労ったり、次のバトルに向けてのアドバイスをして、鼓舞します。

応援してくれる仲間の存在、信頼できる仲間からのアドバイスは、確実な癒しと力を与えます。

しかし、もぐらさんにはその仲間がいませんでした。

長いバトルの中で、孤独を感じる時間も長かったでしょう。
アドバイスも、鼓舞も、労いもなく、ひたすら1人で戦い続けるのは、限界があるのです。

誠実に努力したゆりやんは、確かな実力と、ティーチャーとの信頼関係を得ました。
努力しなかったもぐらさんが、負けてしまうのは、至極当然のことだったのです。
(かつてドラゴン桜というドラマでもそんなシーンがありましたね。)

私はこれを見て、改めて誠実に物事に向き合うことを学びました。

そして、仲間の大切さを学びました。

この辛く長い人生、1人で戦い続けるのは限界があります。
だから、一緒に戦ってくれる仲間を得る為に、誠実に物事に向きあい続けようと思います。


そんなこんなで、人生のフリーズを引いて生涯の仲間を得る為に、マッチングアプリ2nd seasonをスタートさせました。

成功体験からも失敗体験からも私たちに大切なことを教えてくれるもぐらさんへの感謝を胸に、私は挑み続けます。

動きがあればまた報告します。


それではここで一曲お聴きください。

鈴木もぐら擁する高円寺WALKAHで『Nothing But』


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