あのときのSEVEN DAYS WARの色は
前回の話はこちら→
あえて空白にしてみた歌詞の冒頭
" "
答えを知っている人は迷いなくすぐに出てくるけれど、知らない人は予測できるだろうか。
その単語は
"Revolution"
※革命
高校一年生のある日。
パンチパーマ頭をした担任のN先生。
よく見ると目は優しい。
きっと人生舐めきった態度の新一年生を締め上げるための宣戦布告だったのだろう。
その先生が教壇の上から、みんなに対して「合唱コンクール」の開催を発表した。
課題曲はクラスごとに自由。
なぜか先生イチオシで当時「GET WILD」で勢いを増すTM NETWORKのバラード曲「SEVEN DAYS WAR」に決定した。
私は順従なる学校の下僕かつ世間知らずのアホ学生だったため、はじめてこの曲を聴いたときには、共感という言葉がまったく生まれずに「?」状態だった。
こんな感じ。
冒頭から「Revolutionってナニよ」と思った。(アホです)
英語の発音が悪いから「レボリューション」ってカタコトの棒読みになってしまって、カッコいいはずの言葉が逆にダサくなってた。
飼われた羊の私は、社会や制度に対して疑問を抱くこともなかった。考えることを放棄していたんだと思う。
そんな人間だもんで
すべてを壊すなんてとんでもない、モノは大事にしよう! と思ってしまうタチだった。(←ソコじゃない感満載だけど当時は本気でそう思うタイプだったw)
すべてに背くなんてもっととんでもない! どうしてそんな面倒ごとを抱え込むのか。答えは簡単。「YES or YES」だろって思ってた。
誰かと争うことを避けていたし、誰かを憎むくらいなら自分が我慢すればいいと思っていた。
このときの私は「ぼくたちの場所」はここにある、と思い込んでいたのだ。
歌詞があまりにも自分の住む世界とは違っていたから、心の奥底まで落ちてこない。
さらには普段から歌わない人間にとって「バラード曲」はテンポが遅い分めちゃくちゃ難しく感じる。
練習するのが苦痛だった。
さらに先生は指導中に突然思いついたように、曲後半の「ラーラーラーラー♪ラーラーラー♪」の部分で、みんなで肩を組み合って左右に揺れると言う暴挙的演出を組み込んだ。
きっと、心のどこかに引っ掛かるフックがあればこの演出もとても良いモノに感じられたと思う。
けれども、歌詞に何の感情も入れられずに「ラーラーラーラー♪ラーラーラー♪」と肩組んで揺れている人間の気持ち、滑稽さを想像してください。苦痛……助けてください。
あのときのSEVEN DAYS WARの色は「限りなく灰色」……別の意味で「ほんの少し青色」だったのかもしれない。
青春が青い理由、それは未熟。
今思えば、もっともっと鮮やかな赤や青に見える過ごし方をしていたかったと思う。
ちなみに、今となっては社会経験を積んでいろんな体験をしたおかげで歌詞の良さが分かるようになりました。
TM NETWORKの曲も大大大大好き! ですから、その点は強調して締めたいと思います。
【追記】
「SEVEN DAYS WAR」が映画主題歌になっていた「ぼくらの七日間戦争」原作者の宗田理先生が、2024/4/8に肺炎のため95歳の人生に帳を下ろされました。謹んでお悔やみ申し上げます。
66日ライティングランニング
を始めて39日目です。
※ご興味ある方は下記の記事冒頭箇所をお読みいただけるとスピーディです☆
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