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偉大なる詩人に捧ぐ15日間の夜 23:59

今月1日から久しぶりにnoteで企画参加しました。

私が入っている社会人ライティングクラブの放課後ライティング倶楽部の主宰ヤスさんからの企画『15日ライティング×ランニング(ライランseason.3)』に。

150文字以上、15日間連続で書いてみませんか? という企画……だったのですが、今回も脱落。しかも、だいたい投稿時間が期限ギリギリの23:59になってしまい、人をヤキモキさせてしまいました。(動き出しが遅く、粘って書いてしまう)

※後追いでようやく15日分を書けました

しょっぱなの投稿から決めていたこと

1. 15日分のテーマ頭文字を一番はじめに決める
2. TOP絵は生成AIを使ってつくってみる(それまでほとんど使ったことがなかった)

15文字……いったいどこに15文字のものがあるのだろう? 探してみた。何かないか……

ふと頭をよぎる昨年11月19日に日本中を駆け巡った衝撃的なニュース

詩人 谷川俊太郎たにかわしゅんたろうさんの訃報ふほう

そんなことはあり得ないのに、いつまでもお元気で生き続けてくれるような錯覚すらあった。

それでも人は死ぬ。当たり前の現実を突きつけられました……

そうだ詩だ。谷川さんの詩の中から探そう

偉大なる詩人に敬意と哀悼の意を込めて、過去作品を調べた。解説してくれるサイトは沢山あり、分かりやすい補足がとても参考になった。

心に迫った作品の中から「15文字」を探す

私が決めた詩の一片はこれだった。

<15日間の記事タイトル>

  1. わ、街中にこんなのあったらどうします?

  2. 楽しいってなーに?

  3. しがらみってなんだ?

  4. ニキビキビキビ

  5. ナミダってなんだ?

  6. くびれくびれるときくびれれば

  7. なぜかひとなみのなやみがなみなみある

  8. ったくもう!って言われたい←脱落回

  9. たすけてが言えなくて

  10. 泣きごとのひとつやふたつ

  11. ニセモノになるな

  12. かがやきながら

  13. ガンガンいこうぜ

  14. 愛愛愛して〜〜〜ねぇんだよ!

  15. ルンルンが来るッ?!

※テーマもしくはタイトル先頭文字を決めて書いていたのですが、ブレていたので後ほどタイトル先頭文字に統一しました

つなげると……

【わ】【た】【し】【ニ】【ナ】【く】【な】【っ】【た】【な】【ニ】【か】【ガ】【あ】【ル】

これは、青い鳥文庫から出版された「谷川俊太郎詩集たったいま」の巻末に書き下ろされた『何か』という詩の一部である。

この詩はこんな風に始まる……

何かがなくなっている
何かが
わたしに
なくなっている
なくてはならない何か
ないはずはない何か
いつなくなったのか
どこでなくなったのか
わたしになくなっている
何か

わたしになくなった何かが
ある

118-119ページ抜粋

この部分に決めたのです。

この詩は実はまだまだ続きがあって、衝撃的な終わり方を迎えます。想定していなかった終わり方ゆえに余韻が強烈に残る詩になっています。

さらに書くテーマごとに「わたしになくなった何か」を底通させられたら面白いのではないか、と考えました。

強烈に印象に残った詩三選

「谷川俊太郎詩集 たったいま」の中から私が衝撃を受けた詩を三つご紹介します。

『き』……谷川俊太郎さんの恐ろしさ(純粋なる狂気)をはじめて見た。全文ひらがなである怖さ。(24ページ)

『うんこ』……面白すぎる。子どもより大人に響く内容だと思った。(40ページ)

『卒業式』……あまりの等身大さの目線、自然体なことば運びにこんな詩をつくりたい! と強く思った。ぜひ書籍必読でお願いします(110ページ)

宝石だらけ

今回、"谷川俊太郎"さんや"詩"でググってみたら、詩の紹介だけにあらず、言葉や考え方など珠玉のインタビュー記事(谷川さんの裏表のないやりとりがまたイイんです!)などがゴロゴロと見かった。

読み出したら面白いし、あちらこちらにキラキラと光ることばの宝石だらけ。

インターネットや書籍の中に、谷川俊太郎さんがたくさんの宝物を遺していかれたんだ、と感じたんです。

谷川俊太郎さんゴールド・ロジャー説

とある漫画の超有名シーンがふと頭に浮かびました。

ゴールド・ロジャー「俺の財宝か? 欲しけりゃくれてやるぜ……探してみろ、この世の全てをそこにおいてきた」

漫画『ONE PIECE』の冒頭シーンより

谷川俊太郎さんは、あの細い目をさらに細めていたずらっ子のようにニヤリとしながら言っているのかもしれません。

探してみろ、と。



追伸:生成AIだけはほんとよく分からんのです。Copilotに「日本を代表する詩人谷川俊太郎さんを偲ぶイラスト」を求めたんです。
結果、嬉々として描き返してくれたのがコレ。

いや、オマエ誰やねん……


【さいごに】

コレ、マジで一家に一冊あればいいのに! と思いました。小さな子どもが読めるように編纂へんさんされており、大人でも満足度高く楽しめます。

私は1ページめくる度に打ち震えました。税込約800円でこんなにも感動をいただけてしまって良いのかと。

イラストレーター広瀬弦さん(谷川俊太郎さんのご子息)の描く小人がまるで生きているような挿絵で、これまた素晴らしいのです。

間違いなく谷川俊太郎さんがこの世に遺した大秘宝のひとつ(一冊)だと、私は感じました。

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たつのこ龍次郎(りゅうじろう)
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