心斎橋SDGsシネマ祭〜台北カフェ・ストーリー〜モノの価値は人が決める(1/2)
どうも、はじめましての方と再来の方へ、たつのこ龍次郎と申します。
人の心に触れる言葉を紡ぎたい、そんな男です。
心斎橋SDGsシネマ祭
2021/4/3(土)から4/18(日)まで、大阪にある大丸心斎橋と心斎橋PARCOにて開催。
『SDGs』17の目標から「環境」「貧困」「教育」「資源」「エネルギー」などを背景にしたノンフィクション作品映画を無料上映(※要予約制)
妻も私も台湾が好き。こんな状況ではもちろん台湾に旅行に行けない。それならば、とアンテナを広げていた妻が見つけて来てくれた「映画の中で台湾を感じられるイベント」に夫婦で参加してきた。
シネマ祭初日上映の「台北カフェ・ストーリー(原題:第36個故事、英語題:Taipei Exchenges)」。
会場入り
心斎橋PARCO 14階にあるイベントスペースSPACE14(イチヨン)にて。
事前にWEB予約しており、入り口で受付完了後に右手奥の会場に入っていく。相も変わらず座席は一つ飛ばし、市松模様の「使用禁止」張り出し。空いている席の中から好きなところに着席して上映を待った。
定刻後しばらくして会場内は暗転、すぐに本編が始まる。
あらすじ
主演の姉妹を演じるのはグイ・ルンメイ、リン・チェンシー。2人とも芯の強い凛とした美しさを持つが、性格は全く違う役柄。
姉の夢であった「オシャレなカフェ」を、はからずも妹が手伝うこととなり、オープン前日のトラブルがキッカケでオシャレとは縁遠い「ガラクタカフェ」としてスタートする。
「どうしてこんなことになってしまったのか……」とオーナーとして憂う姉の姿から映画は始まり、一年前に回想する展開。
丁寧に、なぜそうなったのかが描かれていく。その中で、機転を利かせた妹のアイデアで「物々交換」のお店となるのだが。
私はここで安易に「あぁ、はいはい、わらしべ長者的な話の展開ね」と考えて観続けるが、そんなことは全くない。(←自分が恥ずかしくなる)
特徴的なシーン
この映画が面白いな、と思った点のひとつをご紹介する。
姉妹は対比的な対象としても描かれる。
例えば真面目な姉は「勉強」、割と自由人な妹は「世界旅行」のカードを親から渡されて生きている話(※比喩表現と思われる)シーンから、突然場面転換する。
街中のあらゆる場所でさまざまな人に対してインタビューする形式の、現実に引き戻す映像だ。
「あなたは"勉強"と"世界旅行"が選べるとしたら、どちらを選びますか?」の問い(字幕テロップあり)に対して個々の考えを述べていくシーン。
ここでバックボーンの違う人たちには、さまざまな意見があることが知れるようになっていた。
「勉強?若いうちしかできないよ?旅行なんて歳とってから行けばイイ」
「世界の知見をこの目で見たい。若いうちしかできないよ?」
のように。
謎の男
話題となったお店には物々交換を求めたさまざまな客がやってくるようになる。とある日に「35個の石鹸」を持ち込む男が現れ、ひとつひとつにまつわる【物語】を姉妹に語り始める…
この男は、謎の男として描かれるのだが、どうなるかは観てのお楽しみにとっておきたい。
物の価値
その他にも【物の価値】をキーワードとして、来訪者たちが織り成すいくつかのサブストーリーで構成されており、「何か」を伝えていく。
誰かにとって大切なモノは、別の誰かにとってはガラクタにもなる(逆も然り)
という、至極当たり前だけれど、このモノ溢れの時代に「それは本当に欲しいモノなのか?」を問い直す映画になっていると感じた。
そもそもこの映画は2010年に制作されており、その時から物語としては変わらない。
実は上映当時はモデルとなったカフェが実在した、というのも面白いところ(現在は閉店)。
映画の内容が変わることは当然なく、時代は変わり続けていく。そんな中でのSDGsの盛り上がりに合わせてピックアップされて上映されたものだ。
映画は訴える。
人が人と出会うことで【物語】が生まれる。
その物語が交差するのが、あなたが今生きている街であり、人生であると。
人生はやっぱり面白いよなぁ☆なんて思えたし、台湾気分も味わえたし、観て良かった映画であった。
今後、あなたがどこかで観る機会があるかもしれない。もし、機会に恵まれたならば是非観てみることをオススメしたい。
SDGsシネマ祭のラインナップ
詳細はこちらのホームページにお譲りするとしよう。興味ある作品があれば、是非予約確認をどうぞ。(※中には予約可能人数が限りなく少ないものあり)
(つづく)
ではまた、どうぞお越しになってください。
2021.04.05(月)@5-002
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