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ドイツ大学(院)留学 学生ビザ奮闘記(地域差あり)
今日はドイツでの学生ビザ取得までの奮闘を綴りたいと思います。
長い戦いでした…。
必要書類
まず学生ビザ、正確には"Students Residence Permit"を取得するには、以下の書類の提出が必要になります。
パスポートのコピー
健康保険加入証明書(保険証のコピーでも可)
記入済みの申請書
最近の生体写真
ドイツの大学からの入学許可証(学生証のコピーもあれば良し)
閉鎖口座の残高証明 / 奨学金の証明書
アパートの契約書 / 住居登録書
これらを揃えて地域の外国人局(Ausländerbehörde)のポスト、もしくはオンラインにて提出します。私はMannheimという都市に留学しているので以下のサイトでした。
書類別の説明
以下、書類別で詳しく説明していきたいと思います。
パスポートのコピー:これはそのままですね。パスポートをスキャンしたものです。(注意:パスポートの期限が切れるまでの期間でビザが発行されるので、パスポートの有効期限には、余裕があった方が良いです。)
健康保険加入証明書:ドイツの学生は、30歳以下であれば政府認可の指定の学生用保険に加入しなければなりません(30歳を超える場合は民間の(政府指定ではない)ものに加入する形になります)。メジャーな会社は、AOK(私はこれ)、TK、DAK、IKK、あたりになります。私の場合は、大学側がいくつかの保険会社と提携していて、大学のサイトから直接彼らにアポが取れるようになっていました。アポ(zoom)にて、学生用の保険に加入するための書類を送ってくれ、そこにサインし、滞在期間を伝えれば、到着した日から保険が適用されるように設定してくれます。加入が完了すれば何らかの証明書、もしくは保険証を受け取ることができるので、そちらのコピーを提出しましょう。保険についてはエージェントなどのサイトにて詳しく解説されていますね(1)。
記入済みの申請書:こちらは地域の外国人局(Ausländerbehörde)のサイトからダウンロードできます。そちらを記入しましょう。
最近の生体写真:こちらは日本でいう証明写真ですね。ドイツでは写真屋さんか、DM (薬局)でも安価で取ることができます。私はDMで撮りました、店員さんに声を掛ければ撮ってくれます。
ドイツの大学からの入学許可証:大学から合格の通知が来た時、何らかのフォーマルな手紙(Offer Letter / Letter of Acceptance) がオンラインで発行されていると思います。それか、もう既に入学済みであり、学生証があれば、学生証のコピーもスキャンして提出するといいでしょう。
閉鎖口座の残高証明 / 奨学金の証明:閉鎖口座という一般的な口座とは異なり、滞在期間に必要な生活費をそこに一括で振り込み、月に一回自分が普段使いしている口座の方に振り込まれるような口座になります。閉鎖口座に振り込んでおく資金は政府によって指定されており、992ユーロ*滞在月数になります。ただ、ビザ申請時に必要になるのは、12ヶ月分が振り込まれている証明のみで十分になります。私が使っている閉鎖口座はExpatrioというものになります(2)。閉鎖口座については、他の方が詳しく解説されていますね(3)。奨学金がある場合は、残高証明の代わりに奨学金の証明書のコピーを提出します。
アパートの契約書 / 住居登録書:ドイツに来て一番最初にすることが家探しだと思います。家が決まると、役所(Bürgerbüro)で住居登録(anmeldung) をしないといけません。役所は、自分の家から行きやすい場所を選び、役所の方に住居登録をしたい、と伝えれば大丈夫です。住居登録をする際にも申請書が必要です。役所によってやり方が違うのですが、基本的に役所であらかじめ申請書をもらい、大家にサインしてもらい、そちらを持ち再度役所へ向かうことになるかと思います。そこで住所の証明書がもらえるのでそちらのコピーを提出。また、自分の家の契約書もコピーして提出すると良いでしょう。
以下引用サイト
(1)
(2)
(3)
私のビザ取得までの流れ
私の場合…
2024年8月に合格通知が来る(入学許可証取得)。その時点で大学のサイトから保険会社にアポを取り、保険に加入しました。加入証明書を取得。
2024年9月1日に、ドイツに降り立ちました。
日本人(日本のパスポート)では、EU圏内にはビザを事前取得しておく必要がない(当時)ため、ビザなし片道のチケットでドイツに行きました。着き次第、現地の銀行で、銀行口座を開きました。私はドイツのメジャーな銀行の一つ、Sparkasseを選びました。その足でDM (薬局)で生体写真を撮る(8ユーロくらい)。私は、年末に日本に一時帰国を目指していた(ビザが降りないとドイツから・への出入国は不可能)ので、この時点で手元に揃っていた、パスポートのコピー、申請書、健康保険加入証明書、生体写真、入学許可証、学生証、のみを10月1日に、外国人局のポストに投函しました。
10月頭にやっと家が見つかり、契約ができました(これも一悶着あり、また別の機会でお話しします…)。そしてすぐに役所へ行き、住居登録をします。ここで日本円からユーロのTransferが完了したので、事前に登録だけしておいた空っぽの閉鎖口座にSparkasseの口座をリンクさせ、必要資金を振り込み、残高証明をダウンロードしました。
さあ、勝負はここからです。ドイツの外国人局の仕事の遅さには定評があります。私は、大学院が9月から始まったので、ビザの準備真っ只中に周りの学生から「覚悟しておいた方がいいよ…」と言われていました(怯)。
11月半ば、10月に提出した書類に対して、(案の定)何も返答がなかったので、催促のメールを送りまくりました(隔週)。外国人局では、苗字の頭文字で担当者が振り分けられています。それらがサイトに公開されているので(例:A-GはMs.○○)、自分が誰に担当されているのかがすぐわかると思います。なので私は担当者名指しのメールを送りました。ほぼ嫌がらせですね。
12月3日(まさかの2ヶ月要した)、名指しメールが効いたのか、やっと返事が手紙で来ました(もう既に年末一時帰国は絶望的、飛行機を変更)。10月の時点では特定の書類しか提出していなかったので、残りの書類(閉鎖口座の残高証明、アパートの契約書 / 住居登録書)を提出しました。「なんで手紙が来るまで待ってたの?待たずにポストに投函すれば良かったじゃん」と思いますよね。私もそう思います。
そこから数日(12月10日)、外国人局からメールが来ました(もっとかかると思った)。このメールは、外国人局へ直接行き、指紋認証、サイン、支払い(113ユーロ)をするための予約案内(Termin)になります。ここでは必ず現金を持っていきましょう。ATMのような機械で支払いをするのですが、カードが使えない(意味不明)ため、外国人局から颯爽と走り出し、近くのATMで現金を下ろし、虫の息で戻ってきて支払いを済ます人の何人か見ました(もちろん私もその1人)。ここで、3週間くらいで郵送でビザ(カード)が届くよ、と嘘を伝えられます。
12月末から年始、ここからなーんにも届きません。今頃帰れていたら、クリぼっちでもないし、年末は紅白を見て、年始はおせちを食べれていたのに、と精神を少々病みます。
1月20日、3週間以上経つにも関わらず音沙汰一切ないので、ダメもとで催促のメールを送り、かつ少々押し気味の手紙をポストに投函しました。
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1月22日、『あー、あなたのカードもう届いてるよ』と、さらっとメールが返ってきました。もっと早くメールすればよかったですね。
1月23日、早速外国人局へ行き、ついにビザ(カード)受け取り完了。
1月24日、日本一時帰国(ビザが降りた瞬間チケットを取って帰国するお金持ちではなく、年末に振り替えておいた便に奇跡的に間に合った、というのが正しいです)。
感想
結論:役所の方達はとてもマイペースですね。メールに一切返信がなかった時は、『俺らの仕事は俺らのペースでやる、お前らは待つだけ。』というストロングメッセージを感じ取れました。こちらは所詮移民なので、しょうがないですね。
アドバイス:音沙汰がないときは鬼電、鬼メール、鬼手紙攻撃がおすすめです。多分それでも返答ないけど、たまに効きます! あと、提出できるものはとりあえず全て送っちゃいましょう!選別するのはむこうなので!
書類は足りないより、余分に送っちゃた、くらいが良いとおもいます。私は、残高証明のみでは不安だったので、父親の給料明細まで送りつけました(多分いらない)。
追伸
24日日本に帰るとき、出国審査にてビザを見せるよう求められました。国外へ出る際の出国審査では、毎回自分から見せると審査がスムーズに進むと思います。私は「You are here since September?! (怒)」と一瞬混乱させてしまいました。すいません。
また、ドイツのビザ事情は、求められる書類、申請の流れ、取得するまでの時間、などは地域、担当者、によって異なると聞いています。私の情報が間違っている場合・全員には当てはまらない場合があると思います。参考程度に拝見していただけるとありがたいです。
現在このnoteは日本で書いています。日本万歳!!!!!!!!!!!!!