ただのオーディション番組ではない。白熱のアイドル中途採用ドキュメンタリーだ。【「timelesz project -AUDITION-」#1感想】
2011年にデビューした5人組アイドルグループSexy Zone。
当時のジャニーズ事務所から選りすぐりのメンバーを集め、華々しくデビューした5人。
個人的にはネクスト嵐と思っていましたが、活動中に3人体制となったり、メンバーの活動休止。そしてマリウス葉と中島健人のグループを卒業・・・と紆余曲折のあった苦労人たちでもあります。
そして所属事務所の社名が、ジャニーズ事務所からSTARTO ENTERTAINMENTになったことをきっかけに、グループ名をSexy Zoneからtimeleszに変更。新たなスタートを切るに伴い、新メンバーのオーディション開催を発表。
余談ですが、Hey! Say! JUMPのメンバーが、「ジャニーズ（当時）でデビューするのは東大に入るより難しい」とコメントしていたことがありました。その言葉の通り、デビューグループに入るのは至難。そんな憧れの職業をオーディションで選ぶ日が来るとは。伝統をぶち破るチャレンジに心が躍ります。
とまぁ、前置きが長くなりましたが、新メンバー・オーディション番組が「timelesz project -AUDITION-」。Netflixで配信され、今回はエピソード1のレビューとなります。
timeleszメンバー紹介
菊池風磨
グループ最年長の29歳。色気のある歌声が特徴。ドラマやバラエティでも活躍。頭の回転が早く、グループのブレーン。
佐藤勝利
グループの中立的な立ち位置にいる28歳。驚異的な小顔と圧倒的な顔面偏差値を誇り、グループのセンターポジション。
松島聡
最年少の26歳。グループでは弟ポジション。入所しですぐにデビューというエリート街道を歩む。唯一バク転ができる。
候補生の年齢が高いのが特徴
メンバー募集は2024年5月に行い、応募数はなんと18,922名。
そして二次審査に進んだのは350名です。
最初に紹介された候補生は、西山智樹くん。
東京都出身のダンストレーナー。歌もダンスもスキルが高い。実は西山くんの年齢は24歳。年齢が高いと思ったのですが、timeleszの年齢を考えると24歳でも年下ポジション。候補生の年齢が高いのが、「timelesz project -AUDITION-」の特徴です。
地方局のアナウンサーも参加。矢崎佑太郎くん（29歳）。スーツを着ており、ハキハキとアピールする様は中途採用の面接みたいです。
新しい人材を求める採用活動
そうそう、「timelesz project -AUDITION-」はオーディション番組というよりはアイドルの中途採用面接。菊池風磨が「仲間探し」と表現したように、timeleszは自分たちのグループカラー（社風）に合った新しい人材を探す採用活動をしているのです。
ちなみに求める人材は
・佐藤勝利「華、目を引くもの、タレント性」
・松島聡「仲間意識がある、協調性」
・菊池風磨「（大事なのは）僕たちとどう共鳴できるか。（他には）思いの強さ。思いがあればパフォーマンスもスキルも顔つきも全然変わる。思いが共鳴できないと難しいかな」
グループの立場と合致したコメントを各々がしていて、面白いですね。
菊池風磨のアイドルとしての矜持にシビれる
印象的だったのは坂口学音くん。
LDHが運営するダンススクールEXPG出身の候補生です。EXILEに憧れているとのことで、今回のオーディションは「力試しに参加した」そうです。
松島聡から「timeleszのこと知っていますか？」と言われると苦笑い。
菊池風磨からは「LDHの方がいいんじゃない？」と不合格を予見させる言葉が出てしまった・・・。
歌もダンスも実力はある坂口学音くん。timeleszのオーディションを「力試し」というあたり、滑り止め企業に面接練習しにきた就活生を思い出しました。
timeleszと坂口学音くんのやり取りに温度差があり、二次審査の通過は難しそうです。プロとして本気のtimeleszと、度胸試しの坂口学音くん（坂口くんが悪いとは思っていません。ミスマッチなだけです）。
特に菊池風磨は番組にかける思いは強いですね。
「オーディション番組というと候補生と僕らにスポットライトが当たる。彼らの人生、僕らの人生と思いがち。（でも）そこにはファンの皆様の想いを背負っている」
これ、長年アイドルやっているからこそ出てくる言葉。ファンを第一にする。菊池風磨のアイドルとして矜持を垣間見た気がしました。
スター候補生。思わず目がいく岩崎琉斗くん
エピソード１で一番印象に残った候補生は岩崎琉斗くん。愛知県出身。焼肉店の店員として働いています。木村拓哉のようなワイルドなロン毛に、男らしいマスク。でも口を開くと素直で真面目。
菊池風磨「クールなのかと思ったけど雰囲気もいいし、かっこいいも可愛いもある」
松島聡「雰囲気がやわらかい」
佐藤勝利「素直。言葉に嘘がない。ピュアな感じが好印象」
グループ改革に挑むtimeleszの姿は胸を打たれる
なぜ今、オーディションを開催するのか？と聞かれ
「Sexy Zoneは5人のまま。timeleszとして心新たにするきっかけとしてメンバーを増やしたい」（菊池風磨）
この言葉通り、人気アイドルグループが生まれ変わる決断をし、その過程を追った「timelesz project -AUDITION-」。
その様子はどん底企業が這い上がると奮闘する組織改革を見ているようです。ただのアイドルオーディションと思うかもしれませんが、グループ改革に挑むtimeleszの姿は社会人こそ胸が打たれます。
エピソード2も楽しみです！
※出演者のコメントは一部、省略しております。