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酒は百薬の長ではなくなってる件について。

TwitterかXになって、つぶやきは何て言うの?ツイートするって何て言うの?

久しぶりに開いたツイッ……エックスのアカウントで、ほんとそれなー!!と思ったつぶya…ポストを見た。

ほんとその通りです。
特に「お酒は飲まないでください。」の部分!!

ちょっと前までは、“酒は百薬の長”とか言われていて、軽い飲酒はリラックス効果があり健康に良いとすら言われていた時期があったけれど、現在では全く飲まない方が健康リスクが低い(糖尿病や心臓病のリスクが低い)ことがわかっている。
最近のお酒は人工甘味料が多量に含まれていることもあって、肝臓にも腎臓にもよくない気がする。特にストロング系。

飲酒は健康のメリットになる作用もあるが、比較するとデメリットの方が大きい。最新の研究では健康になる適量は存在しないとされている。

生田哲『「健康神話」を科学的に検証する』(草思社)

すごくつらいことがあると、アルコールに走ってしまう人は少なくないけれど、本当によくないのでやめた方がいい。
理由は簡単で、健康によくない、病気の原因になりうるのに禁酒が難しくなるから。心が病んで酒に手を出したら、身体も病んでしまうパターン。多い。

私が勤めているのは、地方とはいえど繁華街の近くにある病院でいわゆる地域密着型の中規模病院。
繁華街近くの病院では、急性アルコール中毒や、アルコール多飲による腎臓病、肝臓病、食道静脈瘤破裂などでの緊急入院が多い。
アルコール摂取による弊害を目の当たりにすると、この本の話は「本当にそうだよね。」と感じてしまう。

大酒家で、酒が原因で肝臓が悪くなり(アルコール性肝硬変)、食道静脈瘤ができて、そこから大量吐血して緊急搬送。
内視鏡で止血できるケースもあるが、止血困難になると吐血を続けてなくなってしまうこともあるので、非常に凄惨な最後になる。

アルコール多飲の多くはアルコール依存症によるものだが、自分が依存症だと気づいていないケースがほとんどで、せっかく治療して退院できたとしても、また飲んで入院を繰り返す。
飲酒が原因の病気で入院した場合、断酒=全く飲まない、が基本。
しかし、再入院した患者に「最近飲んでました?」と聞くと99%の確率で「〇週間飲んでません。」とか、「〇カ月飲んでません。」って返答が返ってくる。

飲んどるやないか。退院後から禁酒するまでの期間飲んどるやないか。

飲酒が習慣化している場合はさらに断酒が難しい。
「別に飲まなくていいお酒」「飲む理由がないお酒」を無意識で飲んでしまう。キッチンドランカーなどはこれに当たるのかな?
無意識だから、食事→飲酒の流れに体が勝手に反応して缶チュウハイ開けるまでの動作で、脳が思考を放棄してしまう。気づいたら飲んでた、ってやつ。

アルコール依存症は、アルコールが抜ける時に幻覚・幻視・幻聴が出る。
離脱症状といい、主にアルコールを飲まなくなって72時間後に出ることが多い。
強く出ると、非常にはっきりとした幻覚を見るので入院していることも理解できなくなり大暴れしてしまう。

一度、アルコール依存症で吐血を繰り返して入院した患者に激しい離脱症状が出現して、彼がずっとお世話になっていた店長と一晩話し続けていたことがある。(もちろんその場に店長は居ない。)
なので、「今話してるその人、私には見えないんです。それが幻覚ですよ。」と伝えたところ、「いや馬鹿じゃないの?これが幻覚なら俺相当ヤベーから病院行きますよ。」と返された。
うん、だから君は病院におるんやで……と死んだ魚のような目になったものである。

もう覚醒剤とかと同じやん。
コカインとか、ヘロインとかの禁断症状と同じなのに、なぜかアルコールは「仕方ないね」みたいな雰囲気なのが解せない。

心が弱ってるなー、最近上手くいかないなーと感じたら、晴れた日に外に出て10分でも良いから歩く。
外食でも良いから、定食形式のちゃんとした温かいご飯を食べる。
そしてお酒は飲まない。飲んでる人はやめてみる。
やめてみて、手の震えが出たりした場合、離脱症状の初期症状なのでお医者さんに相談しましょう。

アルコールは、健康によくないからやめようね。

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