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いつも持ち歩く「防災ポーチ」をつくろう!
キャンプ用品の整理をしていたときに、
「何か災害があった時に使えるようにすぐに出しておこう」と思ったのがきっかけで、
災害に備えて何をしておけばいいか、を考えるようになりました。
色々備えると大変ですが、手始めにいつも持ち歩く「防災ポーチ」を作るとよい、と
調べていくうちにわかりました。
少しこだわったものも入れてはいますが、
ほとんどが100円ショップやAmazonなど、手に入りやすいもので揃えてみましたので、
参考になれば幸いです。
「0次防災」としての防災ポーチ
防災の備え、というとまず思い浮かぶのが水のペットボトルや缶パン、ヘルメットなど。
これらは家にいた時に地震などが起きて、まず避難所に行くためにヘルメットをかぶったり、とりあえず家で断水が復旧するのを待つのに必要な備蓄だったりします。
被災直後に、その場から安全を確保できる避難所へ持っていくものを1次防災、安全確保後にインフラ回復まで耐え忍ぶのに必要な備蓄を2次防災と呼ぶそうです。
しかし、災害はいつ起こるかわかりません。
もし、会社にいく通勤電車の中だったら?あるいは外出先の打合せ中に被災したら?
その日は家に帰れるかわかりません。会社の近くだったら、まず会社に戻ることがミッションになるかも!
夜の残業中に被災したら、まず一夜をその場で明かす必要があるかもしれません。
そんなとき役立つ手持ち品を常にカバンに忍ばせておくのが、「0次防災」という考え方です。
関東圏で生活していると、大きな地震や大雪による交通マヒ、果ては富士山の噴火リスクなんてことまで防災ではトピックにあがります。
カバンに常に入れておく「防災ポーチ」があると、非常に安心です。
私の防災ポーチの紹介
というわけで、これは私も備えておかねば!と思い、手元の雑貨と100円ショップ、Amazonを駆使して防災ポーチを構成してみました。
みなさんの参考になればと思い、ご紹介。
※今回は特に想定されやすい震度5強以上の大地震が起き、交通機関がマヒ、停電などのインフラ障害も起こっているという場合を想定してポーチを構成しています。
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結果から申し上げると、私の防災ポーチは大きめで、普段持ち歩くには若干の覚悟がいります!(笑)
でも、それなりに考えた結果ですので、自分としては満足しています。
まず、ポーチはメッセンジャーバッグで有名なChrome(クローム)のユーティリティポーチ(ラージ)というものにしました。
サイズは30x15cm。後述しますが、横幅は30cm弱を確保することが1つの条件でした。
とてもタフなナイロン生地で、裏はターポリンのメッセンジャーバッグ仕様。
雨に打たれても、きっと中のものは大丈夫なハズ!というオトコゴコロをくすぐるオーバースペック仕様です。
※注! 防災ポーチは合計重量が500g以内が、苦労なく毎日持ち歩きできるサイズと言われます。今回の私の仕様は、総重量700gオーバー。
覚悟を持って毎日持ち運んでいますが、最適な構成をぜひこの機会に検討してみてください。
ポーチの中身は?
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ポーチの中身は、以下のような構成になっています。
■ 大事な小物をまとめたB6サイズクリアポーチ
■ エマージェンシーブランケット
■ 防じんマスク 2枚
■ 普段使っている不織布マスク 2枚
■ モバイルバッテリー
■ べんりベルト 2本
■ 携帯用カイロ
■ プロテイン 1回分
■ 小さなマルチツール
■ ポケットライト
■ ホイッスル
■ その他小物ケース
クリアポーチの中身は後ほど紹介しますので、まず大きなグッズから見ていきましょう。
エマージェンシーブランケット
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いきなり0次防災で持つべきか意見が分かれるとされるエマージェンシーブランケット(サバイバルシート)ですが、私は持っていたい派です。
とりあえず電車が動くまで駅構内で一晩過ごす場合とか、近所の小学校などで一夜を明かし、翌日にひとまず会社に戻ることも考えられ、冬だったらとりあえずくるまって過ごすことを想定しています。
登山用にアウトドアショップで昔に買ったものがあるのでそちらを流用。
オレンジ色のものは、遭難した際に見つけてもらいやすい色であること、銀色よりも日光を受けて内部が暖まりやすい仕様になっているからと考えられます。
アウトドアショップで売っているものは、たいてい700円〜800円くらいになってしまうので、100円ショップの銀色のアルミブランケットでも十分です。
アウトドアショップに置いてあるものは、くるまって寝っ転がっても大丈夫な大判のものや、アルミを蒸着したポリエチレンでできていて、シャカシャカしにくいなどの機能性のメリットがあります。
防じんマスク
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またまた見慣れない特殊装備となりますが、このマスクは作業用マスクとして販売されているものです。
私は仕事柄、建設工事現場などにも訪れるのですが、建物の解体の際などに作業員はホコリを吸い込まないために、防じんマスクを装着します。
作業員の皆さんはフィルター交換式の経済的な防じんマスクを使うことが多いのですが、来客視察用などに使われるのが、この使い捨てタイプの防じんマスクです。
DS2という規格になっていまして、Dというのは使い捨てマスク(Disposal)、Sは固体粒子で試験(Solid)、2はフィルターの区分で、(試験において)95%の粉じんをカットするという意味です。
解体工事に一度立ち会うとわかるのですが、一部の天井が落下した際の粉じんの舞い方というと、間近にいたらそれは大変なものです。
大地震が起き、建物が損傷していたり、天井が落ちていたりすると、粉じんが漂う中での移動が求められます。
もしかしたら、街中が舞い上がる粉じんの中、行動をしなければならないかもしれません。
そんなとき、普段つけているマスクでは粉じんをシャットアウトするのには限界があるといいます。
こちらの防じんマスクなら、少なくとも粉じんについてはしっかりと対策できます。
鉄骨造の古い建物で、天井裏の鉄骨が剥き出しになり、しかも歪んでいたりすると、耐火被覆や断熱材でかつて用いられていたアスベスト飛散のリスクもあるため、こちらのマスクは効果的です。
ちなみに、DS2規格は、医療関係のN95マスクと性能は同等です。
感染症対策として普段着用するにはあまりにも目立ちますが、緊急時にやむをえず必要に迫られた場合は、こちらを着用することも選択肢と考えられます。
(作業用マスクは医療用マスクとは根本的に異なりますので、あくまで性能同等というだけです。ご承知おきください。)
普段持ち運べる防護マスクとしては、このDS2規格が現実的と考えています。
放射性物質の汚染リスクやダイオキシンなど毒性ガスのリスクまで考えると、使い捨てでない塗装工事などで使う防じん防毒マスクでなければならず、かなり大きいです。
私の手元のDS2マスクが折り畳み時に26cmあるため、ポーチはできるだけ長細く、平べったいものという選択肢になりました。
不織布マスク
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防じんマスクを持っているとはいえ、一時待機をする場所で常に防じんマスクをつけているのは大変なことです。N95マスクと同等性能なので、非常に呼吸がしづらいです。
安全確保し、その場で一時待機となったら、普段の不織布マスクをつけることも考えられるため、日常的な予備も兼ねてポーチに入れています。
こちらはある程度清潔な状況下で使うことを想定し、ジップロックに入れて納めています。
モバイルバッテリー
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今の世の中、最重要防災アイテムとしてどこのサイトでもまず紹介されていたのが、モバイルバッテリー。たしかにおっしゃる通りです。最近は公衆電話もあまり見かけなくなったし、地図もスマホ頼みです。
容量としては、防災関連情報を調べると、10,000mAh以上のものが推奨されています。
確かに、スマホを2回は充電できる容量ですので、1日2日の移動であれば安心です。
私も2年くらい前に購入した10,000mAhのものを普段使いしているので、そのままポーチへ。
べんりベルト
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100円ショップの結束バンドなどの傍らに置かれている、ゴム製のベルトで伸ばして束ねて、面ファスナーで止められるバンドです。
上着とかを脱いでカバンに括り付けておくとかの他にも、健康診断で採血した後に巻いておく止血バンドにも近い使い方ができるし、捻挫の固定や包帯がわりに使えそうなため、2本ポーチへ備えています。
携帯用カイロ
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災害時、天気や季節は選べないものです。
夏ならいいのですが、春秋でも夜明け付近は寒い時もありますので、これも避難所につくまで、もしくは避難所に着いてから朝までの助けになるものとしてポーチに入れています。
プロテイン
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街中で被災して、とにかく半日以内に避難所などにたどり着く。
このポーチの目標を定めたとき、非常食の扱いは悩みました。
普段から持ち歩け、嵩張らず、いざという時に元気が出るものとして、プロテインをチョイスしています。
普段から水かお茶は持ち歩いているので、これを口に含み、水分を取ることで、とりあえず行動できる糖質も、何よりその日1日は十分に動けそうなたんぱく質が取れます。
消化時間が長いので、次に食糧にありつけるまで空腹を感じさせにくいだろうという狙いもあります。
小さなマルチツール
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普段から持ち歩くことについては、色々と注意が必要なのですが、エマージェンシーキットのひとつとして、ビクトリノックスのクラシックという小さなツールナイフを選択しました。主に、ばんそうこうを切ったり、ささくれをハサミで処理したり、救急箱ツールとしての利用です。ちょっとしたハサミとしては、実は普段から使用頻度が高いです。
ポケットライト
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室内で被災したときの2大重要ツールのひとつが、ポケットライトです。
こちらは、普段からポーチではなく、ズボンのポケットに入れるようにしています。
暗いと身動きが取れなくなる。本来は、連続点灯で数時間持つようなものがいいと思います。最近は素敵なLEDライトがたくさん出ているので、自分にあう大きさと明るさのものを選ぶのも、なかなか楽しいものです。
ホイッスル
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室内で被災した際の2大重要ツールのもう一方です。
とにかく、声が出せなくても、暗くても、自分の存在を発信できるために、笛は防災グッズのなかでは最重要とも言えるくらいのツールです。
100円ショップでも手に入るので、まずはポーチに笛をつけてみることから準備を始めてみるとよいと思います。
こちらも、ポーチに入れずに、普段からズボンのポケットに入れています。
小物用ケース
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その他、必要となる小物のうち、特に小さいものは、無印良品のジッパー付きEVAケースに収納しています。ポーチを持っていかない時でも、このケースはよく鞄にポンっと忍ばせています。
常備薬
千円札と小銭
ポリ袋(コンビニ袋)
大きな絆創膏
予備電池
携帯充電ケーブル(短いもの)
100円ショップで売っている携帯トイレ
ぜひオリジナルの防災ポーチを作ってみてください
いかがでしたでしょうか?
エマージェンシーブラケットや、防じんマスクは、少し本格派な装備ですが、これらを除いたら、特に用意すべきなのは、ホイッスルとポケットライトがメインで、あとは薬局や100円ショップで揃えられそうな品物が多いと思います。
上記のなかから、特にみなさま個人個人で好きなものをチョイスしたり、さらに必要なものを加えるという方法で、0次の備えとしては構わないと思います。
ホイッスルとライトと、保険証のコピー、予備のマスクだけでも、十分立派な防災ポーチです。
普段持ち歩いても苦にならない、ちょっとしたポーチを気軽にまず用意してみることが、防災の備えとしては大きなアドバンテージになると思います。
ぜひ、よかったらご検討してみてください。