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中尊寺で奥州藤原氏に思いを馳せる|旅せよ平日!キュンパス東北新幹線の旅
2025年、キュンパスの旅。
前々から気になっていたJRのキュンパス。1日券で10000円、2日間で18000円、JR東日本乗り放題チケットです。
元々は青森日帰りを考えていたですが、早朝の新幹線席争奪戦が凄そうだったので、作戦変更して、一泊2日、平泉と蔵王をゆっくり巡ることにしました。
1ヶ月前の朝10時にえきねっとから新幹線の指定席含めて無事購入できました。
2日券で18000円、東京→一ノ関→仙台→東京の早割指定席より、1万円ほどお得になっています。3割ちょっとお安く、待ち遠しい「ジパング」に近い割引率です。65歳までは、毎年キュンパスを目指そうと思います。
多くのキュンパス利用者の中でも、見たところ若者達は東京往復日帰りで宿代を節約しているようですが、私は無理のないスケジュールで行きます。
今年から2日券が出たのはありがたいです。
さて、まずは東北新幹線で一ノ関経由、東北本線で平泉に向かいます。
因みに、在来線は1時間に1本なので、乗り継げる新幹線が限られており、ピンポイントでその新幹線に乗らないといけない。おそらく、私の乗った 10:45発のはやぶさが一択かと思います。実際、同じ電車のキュンパス旅行者がとても多かったです。
この日は東京駅への入線が遅れ、6分ほど遅れて一ノ瀬に着いたのですが、在来線はちゃんと新幹線を待っていてくれました。ここで乗れないと約1時間待ちになりますからね。配慮がありがたい。
一ノ関から平泉まで東北本線で2駅約10分。そして、平泉駅では電車に合わせて、駅前に中尊寺行きのバスが到着。見事な連携です。
バスで10分ほどで中尊寺の参道入り口に到着します。
中尊寺到着は13時過ぎ、滞在時間は1時間半ほど。
昨年、上野博物館に金色堂中央段の国宝仏像11体が来た時に見に行きましたが、全部が揃った状態の迫力がすごい。
壇上の装飾や柱も金はもちろんですが、螺鈿や紫檀も磨き込まれていて、仏像だけでなく、全てセッティングが美しいのです。
やっぱり岩手まで見に来て良かった。
金色堂以外も、本堂や薬師堂、弁天堂など、見どころが多いので、ゆっくり見学の時間を取るのが良いと思います。
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この中建物の中に金色堂が入っています。
金色堂の内部は写真禁止なので、タイトル画像は讃衡蔵ポスターを撮ったものです。金色堂を見る前に讃衡蔵、特に解説映像を見ることをオススメします。
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征夷大将軍、坂上田村麻呂の討伐でアテルイが捕らわれた地。坂上田村麻呂は誠実なアテルイの命を守るよう尽力したにも関わらず、処刑される。
その後、基衡、秀衡、泰衡(キモヒヤスと覚えた)と4代続くも、源義経を匿ったが故に、源頼朝に攻めいられ滅亡します。
皮肉な運命により、抑えられてしまった東北の地。
その中でも、信仰を深めた清衡の功績は大きく、金色堂の眩い光を見ると清衡の信仰の深さと、当時の藤原氏の栄華を肌で感じることができます。
黄金で包まれた仏像だけでなく、内外各地から集められた技術と素材。光を集めて光る螺鈿の細工、柱に描かれた曼荼羅のような菩薩。京都や奈良よりも、感慨深いのは、その愚直なまでのストイックな歴史があるからかもしれません。
徳を積みまくって金色堂を建立した奥州藤原氏の創始者、藤原清衡。敵味方を問わず全ての人の心の平穏を祈っていた、私の好きな歴史人のひとりです。
このあたりの歴史は、現代でも色々な作品の元ネタとして使われています。例えば、漫画「バサラ」、劇団⭐︎新感線の「偽義経冥界歌」など。
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さて、中尊寺でだいぶ歩いたので、毛越寺に移動する前に少し休憩。参道入り口でわんこそばいただきました。
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中尊寺からは、毛越寺へは直通バスがないので、20分ほど歩くのがベスト。私は食後だったのと帰りの新幹線の時間が決まっていたので、タクシーで移動。5分、900円ほどでした。
毛越寺は30分もあれば廻れます。
見どころは、浄土庭園。池の周りを一周して、様々な角度から庭園を楽しんでみてください。因みに毛越寺の東、平泉駅に向かう通り沿いに広がる観自在王院跡も世界遺産の一部です。
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観自在王院跡を超えて、平泉駅まで歩いて10分ほど。16:30の電車で一ノ関経由で仙台に向かいます。この日は仙台泊で翌日に備えました。
もちろん、夕食は牛タンです。
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翌日、蔵王編に続きます。
岩手県が森林火災で大変なことになっていますが、大船渡のみなさまと全ての動物の安全と1日も早い鎮火を祈ります。