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父ちゃん〈仮〉の決断(その5)ああ、そろそろ結婚したいなぁ。

前回は、運動をお休みした結果、体重が増加したので、ダイエットを決意し、実行した過去について書きました(「父ちゃんの決断(その4)やべぇ、ダイエットしなくちゃ!」)。今回は、まだ私が「父ちゃん」になっていなかった頃。それ以前に、カミさんと夫婦にもなっていなかった頃のお話です。今の時代は結婚しないことも選択肢の一つではありますが、昭和生まれで昔気質(?)な私は、ある時期から「家族」や「家庭」を持ちたいと強く思うようになりました。そして、いろいろあって今のカミさんと出会い結婚。今回は私が結婚しようと思った経緯、その時の心境、また、相手を探すときに私が考えていた基準みたいなもの、そして、私の結婚に対する考え方を書いていきたいと思います。

まず、私がなんで「家族」や「家庭」を持ちたいと思うようになったか。簡単に言うと「一人で暮らすのが寂しくなったから。」です。

私は高校を卒業してから実家を出まして、学生生活と就職してからの10年間を一人で暮らしてました。田舎育ちの私は、都会で一人暮らしすることに強い憧れをもっていたこともあり、最初の5年間ぐらいは、東北一の都会である仙台での生活を楽しんでいました。遊んでくれる友達もたくさんいたし、自分の部屋で好きなことを存分にできる生活は、全然悪くなかった。むしろ、良い思い出の方が多いです。社会人なってからは仕事でお金を稼いで、好きな趣味で存分に遊ぶ生活が続きました。しかし、25歳になる頃かなぁ。街で酒を飲んで一人でトボトボ帰路についていた時、道端の一軒家の窓から漏れてくる暖かそうな光を見て、「...いいなあ。」と思ってしまった。

そう思ってしまったら、自分の部屋で好きなことをしていても、山に行ってスキーをしていても、楽しさと同時に虚しさ、寂しさを感じるようになっていました。その時私は、酒を飲んだ帰りに見た「窓から漏れてくる暖かそうな光」を、心の底から手に入れたいと思ったのでした。

じゃあ、どうしたらその光を手に入れることができるか。そうか、家族、そして家庭を持てば良いんだ!そう思った私は、すぐに一緒に家庭を作ってくれるパートナーを探し始めます。

短絡的ですね。衝動的ですね。

でも、その時の私は欲望というエネルギーに突き動かされて、とにかく前に進みました。よく言えば、夢に向かって突き進んだ訳です。そして、同じ職場に居たカミさん(となる女性)と結婚を前提にお付き合いを始め、その2年後、婚姻届けを提出しました。


はい。こんな流れでした。今で言う「婚活」ですね。当時は「婚活」なんて言葉は無かったと思うけど(私が知らなかっただけかな?)。婚活中に意識していたことは2つあります。


1つ目は、「結婚を前提にお付き合い」というところ。これはもう、目的意識を持って相手を探していたということです。なので、相手を探しているときは「一緒に暮らしても大丈夫そうな人」、「人間としてちゃんとしている人」、「話し合いが出来そうな人」というような基準を持って人と接していました。

2つ目は、「2年後、婚姻届けを提出」というところ。私は、結婚(婚姻)はあくまで「制度」という考えだったので、2人で生活していくだけなら籍を入れなくても良いと思っていました。でも、結婚を選択した理由は、カミさん(となる女性)と私が、出会った当初から「子どもがいる家庭を作りたい」という共通した想いがあり、日本という国で暮らす以上、家庭を持つ、子どもを育てるということになれば、結婚という制度を活用するほうが社会的にも経済的にもメリットがあると考えたからです。そして、出会ってからの2年間に様々な確認作業を経た上で、結婚という制度を活用することを正式に決め、婚姻届けを出したのでした。

「結婚」は、よく言われるようにゴールではないと思っています。だからと言って始まりでもない。ただの「制度」であり、「区切り」として位置付けるのが実態に合っているのではないか、というのが、結婚してみた私の実感。なので、「結婚に踏み切れない」とか「結婚することにメリットを感じない」という人は、単に結婚・婚姻という制度を活用する状況にない、または結婚に対する想いが強すぎる(結婚の理想化)、ということではないかと私なりに解釈しています。

これから恋人と結婚を考えている人たちには、なんだか夢の無い話をしてしまって申し訳ない気持ちもありますが、パートナーと自分自身が幸せに暮らすことができるのであれば、結婚という制度に囚われなくても良いのではないかと思っています。制度は使うものであって、使われるものではない。ましてや、その後の幸福な人生を保証してくれるものでもないですから。


はい。これで今回の「父ちゃんの決断」シリーズ(その5)は終わりです。欲望のままに突き進んだ自分の過去をさらけ出してしまい多少の恥じらいはありますが、こんな考えの人もいるくらいに思っていただければ幸いです。次回は、私のトレードマーク(自称?)である「坊主頭」について、どうして私が坊主頭にしようと思ったのか。そしてなぜ今もそれを続けているのか、ということについて書きたいと思います。

以上です。



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NOCK│ノック
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