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『お・と・な』のサーフトリップ

みなさんこんにちは。真夏にジャーフル標準装備、寒がりなnock3です。

今週、子どもたちの夏休みに合わせて私も夏季休暇を取っています。先週の土曜日から数日間、短いながら家族で私の単身赴任先の仙台の社宅で過ごしました。

カミさんと子どもたちは仙台で旅行気分を味わったようですが、私はいつもとほぼ変わらない日常。「ねえ、おとーさんの夏休みは?」なんてカミさんに聞いたものなら、「はあ?あなたは年がら年中海に行ってるんだから、毎日が夏休みでしょ。」なんて言われる始末。。。いや、そんなことないぞ!一応、日中はちゃんと働いてるんだからな!っと、そっと心の中で呟きます。

そんな私ですが、夏季休暇に入る直前、有給を1日だけ取ってちゃんと行ってきましたよ、サーフトリップ。限られた時間の中で濃密な時間を過ごすのが真の大人。そんな『大人の夏休み』の報告です。


10年越しのサーフトリップ

今回のトリップのメンバーは、記事にも何度か出きているサーフバディの先輩Mさん。そして、もう一人は十数年前に海で出会った大工のTさん。3人でのトリップはこれが3度目です。震災後は3人とも住んでいる場所が秋田、宮城、福島とバラバラだったこともあり、サーフトリップはおろか、3人で会うことも叶わなかった。昨年からMさんと私が仙台勤務になったところ、コロナの影響もあってこの夏やっと会う機会を作ることができた。せっかくなので、一緒にサーフトリップに行く計画にしました。朝から海でサーフィンをして、午後からTさんの宮城蔵王の別荘に行ってお泊まりするという計画です。


Tさんとの出会い

サーファー同士が海で波待ち中に会話することはよくありますが、Tさんと出会ったのも海の上でした。Tさんは、私よりも30ほど歳が上です。出会った当時はMさんと私が30代、Tさんは60代でした。海の近くで育ったTさんは、若い頃からサーフィンをやっていた地元のレジェンド、、、ではなく、60近くなって前からやりたかったサーフィンに挑戦したバイタリティ溢れる初心者サーファーでした。出会った時も、近くで乗っていた私たちに、「サーフィン教えて♪」とTさんが話しかけてきたのが会話のきっかけ。波長があったTさんと私たちは、出会ったサーフポイントから至近のTさんの家に遊びに行くようになり、サーフトリップにも一緒に行く仲に。これも何かの巡り合わせですね。


海から山へ

サーフトリップ当日。同じ社宅に住むMさんと私は朝4時に私の車で社宅を出発。車で40分、Tさんの家に到着し、道具を積んで3人でのトリップスタート。向かうは3人で初めてトリップに行った福島県南相馬市の北泉海岸。高速道路で1時間、北泉海岸に到着。生憎の霧が立ち込めるが、奥に見える波はなかなかのサイズ。


視界が悪い。


Tさんは体を使う仕事柄、70代にしては体が動く方だと思うが、波のサイズが大きかったので無理せずインサイドで練習。Mさんと私は沖へパドルアウト。潮が引く時間帯になると、セットで頭オーバーの波が割れるようになった。金曜日ということで、7時過ぎると人がいなくなり貸切状態に。その後、サイズはどんどん下がっていったが、私たちは3人で貸切の海を楽しみました。時間はたっぷりありましたが、最近、宮城、福島の海は水温が急に下がりはじめていて、その日スプリングで入っていた私は体がブルブル震え出したので終了。サイズある波を楽しめたから良しとしましょう。

海から上がって、福島が生んだラーメンチェーン店『幸楽苑』でラーメンを食べて身体を温める。そして1度Tさんの自宅に戻ってからTさんの別荘へ。昔だったら迷わず2ラウンド目に行ったところだけど、そこはもう大人だから。ガツガツしないの。Mさんも「おれ、2ラウンドやったら車運転できなくなる」って言ってましたし。無理は禁物。それが大人の判断。


別荘、温泉、贅沢な時間

Tさんの別荘は、平屋建てのコンパクトなものでした。築年数もそれなりのようでしたが、そこはTさんのプロの仕事でリフォーム済み。お風呂は温泉の掛け流し。風呂好きのMさんは、夕御飯の前にひとっ風呂浴びる。夕飯はビールを飲みながら焼き肉。食後は10数年前のトリップの映像をまとめたDVDを見ながら楽しく会話。心地よい疲れと酔いで21時には就寝。


翌朝は、別荘の温泉を汲み上げるポンプ小屋の前で温泉卵作り。


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爽やかな高原の朝


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温泉のポンプ小屋


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温泉卵作り開始


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出来たて温泉卵。温かくて美味!


真夏に涼しい高原で朝から温泉卵作り。朝風呂も浴びて、私たちも程よくとろけました。いやいや、こんな贅沢な時間を提供してくれたTさんに感謝です。


形を変えたゲストハウス計画

出会った当時、Tさんは自宅の隣に趣味のカラオケルーム、サーフボードを置くガレージ兼ゲストハウスをセルフビルドで建てていました。セルフビルドと言っても大工のTさんは建築のプロ。そのゲストハウスはもう立派の一言でした。「完成したら、みんなで泊まって、波乗りを楽しもうよ!」とTさんは話していましたが、完成間際に東日本大震災が発生。Tさんの自宅とゲストハウスは津波で流されてしまった。その後、Tさんは隣町に自宅を購入し、仕事で補修をしていた宮城蔵王の別荘をオーナーから格安で譲り受けます。

形は大きく変わってしまいましたが、Tさんのゲストハウスの計画がこうして実現することになったのは、私たち3人にとってこの上ない喜びです。


おわりに

10年越しに実現したサーフトリップ。ライフステージが違う3人がこうして都合を合わせて旅に出るということは、なかなか難しいことだと思います。これまでも電話では「いつか行きたいね!」と話してはいましたが、結局、この10年の間にその「いつか」は来なかった。たぶん、「いつか」と言っているうちは、その計画が実現することはないのだろう。タイミングはあるにせよ、今回のように計画を具体的に立て、そして速やかに実行しないと実現はないんだなーと改めて思いました。

当たり前だけど10年の間にそれぞれ10年老いた。Tさんの年齢を考えれば、一緒に海に行ける時間もそう多くは残されていないと思う。海に行けなくなったとしても、Tさんと過ごす時間は大事にしたいな。


海で生まれた友情は、こうして今も継続中。Mさんと私が仙台にいる間は、毎月1回、こうして3人で会うことを目標にしました。冬も別荘から車で10分のスキー場で雪山滑走を楽しむ計画も立てています。


近い将来の楽しみに向けて、日々の生活をますます充実させていきたいと思います。


おわり

サポートいただけたら、デスクワーク、子守、加齢で傷んできた腰の鍼灸治療費にあてたいと思います。