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通販20年、EC15年。

通信販売の業界で21年。Eコマースに携わって16年。
ずいぶんと長い時間、この世界にいます。

ここで、改めて、自分の経歴を”棚卸”してみようと思います。

■最初は「カタログ通販」から

1999年に旅行・観光業界から、通信販売事業者に転職。このころは「EC」の黎明期です。「楽天市場」が始まった頃です。当然まだ「カタログ」が主流で、そんな中で、「旅行者に特化したカタログ通販」の仕事でした。海外旅行の「お土産」をカタログで選び、ご自宅に届ける。ハネムーンや団体旅行で、みんなたくさんの「マカダミアナッツ」をお土産として買っていた時代です。
カタログの掲載スペース(定規で図ってました)と売上の関係、売上と面積効率の両軸での評価。商品の改廃、新商品の開発、商品在庫の確保。すべて「台帳管理」の時代。
「効率化」なんて求めず、「マーケティング」という言葉すら存在しなかったように思いますが、この時代の「泥臭い」集計や、通販事業での評価手法、分析から拡大へのつなげ方、など、
「通信販売の基礎」を叩き込まれた、貴重な時間でした。

■デジタルは当然”ド素人”ながら

2004年から健康食品の通販事業者で、当時は新規事業扱いだった「EC事業」に。楽手市場への出店や、信じられないくらい小規模な自社サイトも始めました。当初は、「仕入れ商品」を販売するスタイルで、仕入れ・在庫管理も同時進行。テレビ番組で取り上げられた「コエンザイムQ10」が大ブレークして、商品を探し回った記憶があります。
しばらくして、「自社商品」のみの展開にシフト。仕入れ業務からは離れます。「コラーゲン」商品がヒットして、併せてECサイトをリニューアル。ASPからスクラッチ開発に一気にジャンプアップします。
この間に、「インターネット広告」に触れ始め、「ネット専業広告代理店」とのお付き合いも始まります。いまもお付き合いしていただいている方も多数。ありがたいです!
初めて実施した広告は、「Jワード」。そしてアフィリエイトを広げながら、いよいよリスティング広告に着手しました。Yahoo!検索広告、ではなくて、”Overture”と呼ばれていた頃です。わからないながら、広告代理店やベンダーさんに、ド素人丸出しで聞きまくっていたことを覚えています。その節は、お世話になりました...

■EC以外も少しだけ

2011年から2012年にかけて、テレビインフォマーシャル、新聞広告などのオフライン広告や、海外市場(中国)への進出案件なども少しだけ。海外は結果断念してしまったり、なかなか前に進まない苦しい時期でした。

■デジタルに集中

2013年からは、新しい環境で、Eコマースを任されます。とはいえ、その事業の主たるお客
様は、60代70代。検索広告を中心に展開しますが、なかなか数字が伸びません。オフライン広告との差は広がるばかり...の中、大きな分岐点になったのは、
・ECプラットフォームのリプレイス、基幹システムとの連携
・自社サイトへの集中投下(ショッピングモール撤退)
そして、
・一部広告運用のインハウス化
です。それぞれ、「変えたらパフォーマンスがあがる」ということではないですが、この「変化」に係る時間とお金、それを意味のあるものにする、という気概だけで乗り切ったように思います。
「インハウスに変えて拡大」というと誤解が生じるかもしれませんが、もちろん広告代理店さんやベンダーさんとの協業も継続しました。ただ、ここで特に留意したのは、「代理店さん、担当者さんに、『こっち』を向いてもらう」ことです。テクニカルな点はもちろんですが、事業者側の「事情」「考え方」「方針変更」など、広告を出す出さない、いくら出すという以外の”関係性”を強めることに注力しました。
立場上、「現場」というよりは「俯瞰」するポジションになったこともありますが、そのパートナーの持っているパワーを、最大級『こっち』に向けてもらえるように。これは間違っていなかったように思います。

■デジタル「ではない」ところも大切

通販、特にECの担当者であると、「横のつながり」の乏しさを感じている方も少なくないと思います。私もその思い、強く強く感じておりました。そこで始めたのは、
「事業者中心の、担当者レイヤーの飲み会」
昨今の状況鑑み、今は残念ながら「半休民」状態ですが、2019年までは年3回、50~100人規模で実施していました。
テーマは無し、たんなる飲み会ですが、なによりも「刺激」があり「ヒント」を得られる、ステキな場所、時間になっています。また実際にビジネスに繋がったとか、転職した、なんと話も聞きます(斡旋しているわけではありません。たんなる飲み会ですから)。
他社の担当者が持っている思い、悩み、成功例失敗例、ホンネだからこそ刺激になる。ヒントになる。セミナーで学ぶよりも有効、と断言できる、いい時間です。

■これから先、どうしましょう...

「昭和」世代として、これからどうやって、通販、特にEコマース業界に関わっていくべきか、何をアウトプットしていくべきなのか、いろいろと悩み多き50代です。
デジタル領域においては、今の若い世代の方が上です(情報感度や、ユーザーとしての経験値なども)。残念ながら「長くいたからできる」世界ではないようです。
でも、何か残せる、何か伝えられる、という気持ちもまだあります。まだ、何か始める、こともできるかもしれません。
...気持ち切らさず、焦らず、ゆったりと。

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