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デジタル・コミュニティ概論①序章

昔から、実行委員をやっている方が、圧倒的に好きなのであった。

限られた時間で、舞台上で光を受けて笑う登壇者たち。
わずかな時間、一発録りの言動は切り取られ、さもそれがその場の集大成であったかのように見える。

しかし、企画、メールのやりとり、打ち合わせでの言動。
登場人物たちの全ては、そこでは語られない。

最初から終わりまで、様々な登場人物たちが現れては、喜び、怒り、哀しみ、揉め、我慢をし、手を取り合い、”場そのものに、彼らがなっていく”というそのプロセスそのものを眺める。
本音がある上で建前を作りながら、交流が「作品」として成立する。
我々は、その結果に「家族」「友人」「恋人」「仕事仲間」といった名前をつけている。
コミュニティとはそういうものであると感じている。

そんな人間たちの集まりが、直接行えない時代に突入した。

もともと人間の交流とはどう行われていたのか。
信頼とはどう構築されていくのか。
これを五感をフルに使わずにどう再現していくのか、あるいは信頼経済とはこれから失われるものなのか。

いくつかのフェーズに分けて考察していきたい。



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