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Jan.4 【Buffalo 観光地】 ボタニカルガーデン(Buffalo and Erie County Botanical Gardens)へ

私は現在、アメリカのバッファローという場所に住んでいるのですが、この場所では1800~1900年代の歴史的な建造物をあちこちで見ることができます。

バッファローはニューヨーク州の西部、五大湖のエリー湖の東岸に面していて、ハドソン川〜エリー湖の運河での水上交通開始を期に、鉄鋼業/自動車業/製粉産業などが盛んになったことで、1800年代の当時、ニューヨーク市に続いてニューヨーク州第二の都市として栄えた街です。
※第二次世界大戦後、これらの産業は衰退して、現在はサービス業/医療業界が中心となっています。

このように古い歴史を持つバッファローには、今でも当時の建造物を崩さずに、利用したり観光地にするなどして、簡単に歴史に触れる事ができます。

今回は1900年に建てられた歴史的建造物の一つ、バッファローの植物園に行ったので、歴史も含めてレポートします。


ボタニカルガーデンの歴史(Buffalo and Erie County Botanical Gardens)

入口側から撮った写真

ニューヨークのセントラル・パークを設計した事で知られるフレデリック・ロー・オルムステッドは、1868年にバッファロー公園委員会からバッファローの公園設計の依頼を受け、ガゼノビア公園と、1894年から1900年にかけて156エーカー(0.63km2)の農地から造成されたサウスパークを建設。サウスパークは現在の植物園となり、当初は「サウスパーク温室」として知られていました。

コンサバトリーのガラス、木、スチールの3つのドームを持つ建物は、当時コンサバトリー設計の第一人者であったロード&バーナムによって設計されました。 建設方法は、イギリスの有名なクリスタル・パレスとキュー・ガーデン・パーム・ハウスを参考。建設当時は、国内最大級の公共温室でした。(総工費13万ドル)。 現在、ヴィクトリア朝様式の大規模な温室は、アメリカに十数か所しかなく、この温室は、3つのドームを持つ2つの温室のうちの1つ(もう1つはニューヨーク植物園)。

初代園長のジョン・F・コーウェル教授は、園内の植物栽培を監督し、自ら珍しい樹木の標本を探して入手。 彼は何十年もかけてアメリカ大陸とカリブ海を探検し、温室用の種子や小さな植物を送りました。 開園直後、1901年のパンアメリカン博覧会には何千人もの来場者が訪れ、サウスパークの温室と庭園は瞬く間に全国的な名声を獲得しました。

抜粋引用:wikipedia

1900年にオープンした植物園が今も同じ形で残っていて、尚且つ同じように植物園として運営されているのは凄いことですよね。
修復工事も何度もされているのもありますが、実際に中にはいっても古さは全く感じず、ガラス張りの明るい空間と植物を楽しむことができました。
建設当時、多くの来場者が訪れたのも納得です。

ボタニカルガーデンの中

入場口を過ぎるとこの植物園最大の温室、パームドームへ

チケットを購入し、さっそく中へ。
入口と最大の温室(Palm Dome)が隣り合わせなので、さっそく3000枚のガラスを使った高さ約20mの象徴的な温室で、外からの光で輝いている大きなヤシの木や、シーズンでポインセチアを沢山見ることができました。

長椅子もおいてあるので、椅子に座ってゆったり眺めたり、癒やされる花の匂いと共にくつろぐことも出来ます。

次に、熱帯雨林(Rainforest)の植物が展示されてある温室へ。

熱帯雨林独特の大きい植物やツルのある植物など見ることが出来ましたが、
この温室に熱帯雨林感のない魚がいました。「なんでここにコイ!?」

20~30匹ぐらいいました。

2017年から展示が始まったようですが、温室内の生態系の好循環をもたらす意図で展示されているようです。

錦鯉池は生態系として機能しています。 生態系とは、互いに影響し合う生物の共同体であり、周囲の環境でもあります。 私たちの池にいるすべての鯉は、この生態系の健全性を支える重要な役割を果たしています。 池とその周りの植物は鯉に餌と生息地を提供し、鯉は排泄物を通して植物に栄養を与えます。(熱帯雨林の温室内にある)滝は水に酸素を供給するのに役立っています。

引用元:buffalogardens
コイの説明には、日本のコイの歴史についても触れられていました。

餌やり体験もやっているそうですが、日本で餌やり体験を散々やってきた私は参加しませんでした。笑

この温室内に何故か茶室とかかれた場所もあり、意図は不明ですが、
コイと掛け合わせて中国、日本を意識して作ったのかな?と個人的に思っています。

横の看板には、茶室であること、そして寄付した人の情報しかありませんでした。

この温室の次は、砂漠(Desert)の植物が展示されている温室へ。

通路が狭いので、気をつけないと刺さりそうなぐらいの尖具合の砂漠地帯の植物が沢山展示してありました。
色んな多肉植物を見ることができて楽しい空間でした🌵

次に「Bonsai」の温室へ。
あれ、盆栽?、バッファローに盆栽?
本当に盆栽コーナーでした。

盆栽の知識が全く無かったのですが、盆栽はBonsaiと呼ばれていて、植物の芸術作品として世界的に有名なようです。
コイの時と同様に、盆栽のルーツとともに日本の歴史に触れられていました。盆栽は中国から伝わったんですね。知りませんでした。

下部の説明が見えずすいません・・・

世界から送られた色んな盆栽がありましたが、正直な感想としては、
ここにあるものとは比べ物にならないくらい、日本の盆栽の方が芸術性が高いと個人的に思いました。

それでもコイや盆栽など、ルーツから日本に触れてくれているのは嬉しいことだなと思います。私自身も日本人として勉強になりました。

盆栽コーナーには、なぜか中南米の花も一緒に展示されていたのですが、
気に入ったのが、この写真の花です。
チューリップのように球根から育つタイプで、花はラッパのように真横に割いている形状が面白いと思いました。
名前はアマリリス。私は植物に詳しくないのですが、調べると日本でも育てている人が結構いました。私が無知なだけかもしれません。

この後は食虫植物(Carnivorous Plants)の温室へ。
食虫植物は私が最も好きな植物です。特にハエトリグサが好きです。
この温室は、なぜか温度が低めだなと感じました。
そのせいか、枯れている食虫植物が多かったのが残念でした・・・。

写真には写っていませんが、デコレーションがまだハロウィンのままでした・・・笑
ポケモンのウツボットに似ている食虫植物

最後にシーズンの花(Seasonal)が飾られている温室へ

沢山の色のポインセチアが展示されていて、フローラルな匂いにも癒やされました。

シーズナルのコーナーにあった以下の写真の花は、花から違う色の花が咲いているように見える不思議な花でした。このピンクの花に見える部分は実は萼で、日本名ではベニゲンペイカズラというそうです。
この花も初めて知りました。

ボタニカルガーデンの感想

広さもちょうどいい一般的な植物園という印象でしたが、歴史を知った上でここへ訪れると更に見え方は変わると思います。
コイと盆栽といった日本と関連ある展示は予想外だったので、日本の歴史の発見もあって楽しかったです。

もし歴史や歴史的建物が好きな方は、バッファロー観光の一つとしておすすめしますが、植物園目的の人は日本の植物園に比べると少し物足りないかもしれません。

ボタニカルガーデンの他に、これまでも色々な場所に行ったので、
今後もバッファローの歴史的な事象や観光地など紹介出来たらと思っています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!


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