マガジンのカバー画像

Email Studio

31
Email Studio 関連の情報
運営しているクリエイター

2023年3月の記事一覧

【第29回】 フィルター機能で使えるメジャーの基本的な使い方

Salesforce Marketing Cloud のフィルター機能で使える「メジャー」については、もしかしたら使用している人が少ないかもしれません。 なぜなら、SQL を使える人であれば、SQL とデータビュー(購読者のエンゲージメントデータなどを自動で 6 ヶ月間保管してくれる標準機能)の組み合わせを選択してしまいますよね。但し、このメジャーは SQL が使用できない人にとっては強い味方になります。 例えば、メジャーを使って「あるジャーニーのあるメールアクティビティ

【第27回】 データビューのバウンス数とトラッキングのバウンス数の差異

SELECT DISTINCT b.SubscriberkeyFROM _Bounce bJOIN _JourneyActivity jaON b.TriggererSendDefinitionObjectID = ja.JourneyActivityObjectIDWHERE ja.ActivityID IN ('ActivityID') これは私の体験談です。上記の通り、バウンスのデータビューを使って、あるメールアクティビティ ID のバウンス数を取得したとこ

【第25回】 メールの配信到達性を向上させるためのガイドライン

あるとき、メール配信の成果が上がっていない。むしろ下がってきた…と感じました。一体、何が悪いのか分からない。そんなときに役立つガイドラインがあります。 何かテクニカルなことを確認する前に初心に戻って、以下を確認してみましょう。このガイドラインは、普段よりメールを作成する時の心構えにもなりますし、Salesforce Marketing Cloud の認定資格試験対策にもなるかと思います。 ① CAN-SPAM 法 (スパム規制法)に準拠 CAN-SPAM 法に関しては、

【第22回】 配信リストとして「リスト」と「データエクステンション」のどちらを使用すべきなのか?

99.9 %は「データエクステンション」です。…で、終わってしまうので、少し深掘りしておきます。 正直、私は「リスト」を配信リストとして使用したことが、過去に 1 度もありません。「リスト」の機能を拡張する目的で作られたのが「データエクステンション」という理解かと思いますので「データエクステンション」を使うのがベストプラクティスです。 但し「リスト」の理解は、実運用では使用しなくとも、認定試験などで問われる可能性がありますのでその理解は深めておきましょう。 まず Tra

【第9回】 日本における CAN-SPAM 法への準拠の必要性

CAN-SPAM 法とは、2003 年に制定された米国のスパムメール防止法です。正式な名称は、Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing Act(未承諾のポルノグラフィーおよびマーケティング攻撃に対する規制法)です。 この CAN-SPAM 法では、商用コンテンツを含むメールに対して、トランザクションメール(例:領収書メール)よりも、厳格なガイドラインが提示されています。 それでは、

【第4回】 Email Studio における「データのリレーションシップ」機能について

Email Studio における「データのリレーションシップ」機能とは、2つのデータエクステンションをリンクさせることにより、同じく Email Studio のフィルター機能において、フィルタリングまたはセグメント化する際に、そのリンクしたデータエクステンションの従側の項目も活用できるようになる機能となります。 この「データのリレーションシップ」機能は、SQL が使えない企業運用担当者の強い味方となりますので、実務上で非常に重要な機能かと思います。 この機能をイメージ

【第3回】 送信ログ作成のベストプラクティスと LINE の送信ログについて

Salesforce Marketing Cloud の送信ログは、企業によっては、1 億レコード以上になることもありますが、カスタム項目数が多くなると、送信時に、そのログに書き込むデータ量も多くなりますので、送信処理時間が遅延しますし、この送信ログからレポートを抽出するときも、不要なデータが多くなり、同じく処理に時間がかかるようになります。 そのため、送信ログのベストプラクティスを考えるとき、基本的には、保管するレコード数なり、項目数なりを「制限」する様な方向で考えます。

【第2回】アニバーサリーの日付を使って取得したレコードが 0 になる場合とは

Salesforce Marketing Cloud の Email Studio には、配信マスタから配信リストを作成する際に便利なフィルター機能があります。 その中でも、「アニバーサリーの日付」という演算を使うことで、誕生日などの特定の日付に基づいてレコードを抽出できます。この演算では「年」の値を無視してレコードを取得するため、例えば「2000 年 3 月 1 日」が誕生日の人を抽出すると、年に関係なく、データエクステンション内のすべての 3 月 1 日生まれの人が取得

【第1回】 Email Studio の購読者の重複除去機能で除去されるメールアドレス

Salesforce Marketing Cloud の Email Studio には、送信フローのオーディエンスの選択中に「購読者の重複除去」というオプション機能があります。 この機能は、もし同じ送信リスト(送信用のデータエクステンション)の中に、同一のメールアドレスがあった場合に、重複送信を避けられるような機能になっています。 さて、この「購読者の重複除去」機能に関して、こんな疑問を持ったことはありませんか? 問題 ①同一データエクステンションの中で、同一メールア