作業療法の目的は何か?
作業療法士として働くとき、作業療法をどう捉えるかが重要になると思います。ここでは作業療法の目的について書いていきます。
①応用的動作能力、社会的適応能力の回復
理学療法士及び作業療法士法第二条2項
『この法律で「作業療法」とは、身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせることをいう。』
日本作業療法士協会のホームページには、
”「応用的動作能力」というのは、食事をしたり、お風呂に入ったり、着替えをしたりといった生活するために必要な動作のこと。「社会的適応能力」というのは、学校に行ったり、仕事をしたりといった地域での役割を果たすための能力のこと”
とあります。
つまりまとめると、「生活するために必要な動作や地域での役割を果たすための能力の回復を図ること」が作業療法の目的です。
②作業を通して健康と幸福を促進する
日本作業療法士協会の定義によると
「作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。」
ここにあるように、健康と幸福を促進することが作業療法の目的です。そしてその目的を実現させるために、対象となる人々にとって目的や価値をもつ生活行為に焦点を当てます。
つまりここでは、作業は健康と幸福の重要な決定要因であるという信念・前提に立っています。
〜まとめ〜
作業療法の目的
①生活するために必要な動作ができるようになったり、地域での役割を果たすことができるようになったりすること。
②その人にとって目的や価値をもつ生活行為ができるようになることで、健康と幸福を促進すること。