#俺とアイマス 【キモポエム注意】枯れた花束と六等星の灯り
■ほんと逃げたほうがいいよ。
本文章には成人における致死量のおおよそ十倍程度のキモポエムが記されています。いいから逃げろマジで。
■俺とグラブル
今日ですね、グラブルのキャラクターソングが発売されたんですよ。「ロボミの歌」っていうんですけど。かの水木一郎が歌を入れたシリーズイベントのテーマ曲なんですけどね。これがクソ熱くてさあ。俺速攻でDL購入して拳突き上げながら仕事してたんですけど。
俺がグラブルから離れられなくなったのがこのロボミって子でね。女性人格の巨大ロボなんですよ。それの相方(メンテナー)のシロウと突っ走るヒーローものなんです。こいつらさえいなければ俺はグラブルに縛られることもなかったわけで。はい。サプチケ最初のぶっこ抜きはSSRロボミで、初天井はSSR光シロウでした。ええ。なんの後悔もないですよはい。
そう。
シロウなんだ。
■いやもう最初に気づいてはいたけどもだな。
別にまあそんなこともあるかって最初は思ってたんですが、なんだかひどく運命的なものを感じて昼間にケラケラ笑っていたんですね。大丈夫なんですかねこの中年男性。遂に壊れたかな?
なんだろうな、俺が志狼に世界の解像度変えられたのもそういうことなのかもって勝手に結論が出ちゃったんですね。怖いよねー。やっぱり壊れたんじゃないかな。
ひたむきに生きてる奴が好きなんですよ。で、そのひたむきさってやっぱ異性より同性の方がより解像度高く伝わるんです。俺はどこかでそれを常に求めてたんだな、と。なにぶんもう年なんで、自分の手からこぼれ落ちたもの、枯れ果てたもの、そういったものへの割り切りが出来るようになっちゃったんですよね。
だから俺はその「こぼれ落ちたもの」「枯れ果てたもの」「諦めたもの」を真っ直ぐに追うものに強く惹かれるし、憧れるし、リスペクトするんです。それがフィクションであってもいい。むしろ、それをフィクションとして刻みつけようとしている奴らがいるって地点で、俺にとっては救いです。
■俺とSideM
そこまで俺の中で言語化できた地点でSideMについて解像度がさらに上がったんですよ。ああ、そうか、これはひたむきに生きる男たちの物語だ、と。俺が手放した、諦めたものを追いかける連中の物語なんだ、と。
なんか世界の見え方が変わったんですよね。
どうやったって、どうしたって、世界は色褪せる。これはもう絶対に防げない。だんだん世界は狭くなって、世界は色あせて、最後は白か黒一色になって終わる。それが人間というものだ。分かってる。分かってるんだよそんなことは。
逃げじゃなくそれを受け入れた上で世界を彩ろうとすることこそ人間の善さってものなんじゃないのかって。それを俺は信じて生きてきたんじゃないのかって。なんか一気に色んなことを思い出したんですよ。
ほんと色々ろくでもない人生でさ、人生を賭けて反抗を続けてきたけど心身共にぶっ壊れ、やっと余裕ができてきた頃にはあの頃憧れた世界は色褪せてるし、俺の手持ちの武器は言葉と魂しかない。恨み言を言わない人だなんて評されてましたがそれは違うんだ。もう、俺には恨み言を吐く力もない。
志狼が無邪気に笑うのを見て、魂の奥のところをぶん殴られたんですよ。こいつ、自分の夢は叶うって信じ切ってやがる。こいつ、未来に疑いひとつない顔してやがる。なんだこいつかわいい。なんだこいつ。なんだこいつ!
改めて周りを見回してみたんですよね。
あれ、こんなに世界って綺麗だったかな?と。
■俺と世界
確かに、世界は俺に何もしてくれやしなかった。出来る限り反抗して、この手を伸ばせるギリギリのところまで伸ばして、やれる限りのことをやってきたつもりではあったけど、世界は俺が本当にほしいものは何一つとして返してくれなかった。
――だけど、それは世界が汚れているのとイコールじゃない。
まだやれるな、って思ったんですよ。推し事とかのレイヤーじゃないところで、まだ立てるな、歩けるなって思ったんですよ。俺はほしいものを手から取りこぼして、痛めつけられる配役だったようだけど、それでもまだ俺は世界を憎みきれないし、人を憎みきれない。やっと楽になれるかなって思ったのに、そういう時に限ってまた思い出させてくれる存在が現れる――志狼、シロウ、これを読むあんた、いろいろ。
志狼はフィクション世界線の存在で(※もし実在したら連絡ください)別に俺がどうこうできる存在じゃないんだけども、それでも【志狼が俺を見たときに格好良いおっさんだと言ってくれるのかどうか】を自分に問うことができるようになった。これが何より大きい。315プロの新人Pとして、担当するアイドルたちにPとして胸を張れるかどうか、これが価値観のひとつとしてインストールされた。
愛おしくてならないんだよ。ひたむきに生きる人間が。諦めないで立ち上がる人間が。フィクション現実どうでもいい、俺はそういう存在が本当に愛おしい。そういう奴らがフィクションだろうとなんだろうと俺の世界のどこかに居る。多分これは俺にとってこういう言葉でまとめられるんだろう――救い。
■枯れた花だけれど、花束を作ったんだ。
そして俺が愛おしく思うのは担当たちだけじゃないよ。P達、キミらもだ。
今の世界は絶望するために作られたような状況になっている。日本、世界、すべてどこもかしこも怒りと絶望、悲しみと憎しみに満ちている。表に出てないだけで、もしこれがすべて発火したら誇張抜きで世界は終わるだろう。正直それもいいかなって思っていた。だけど、今は少し違う。
憎むことや傷つけることよりも好きであること推しを推すことを選んだあんた。キミ。あなた。俺はそれをとても愛おしく、尊く思い、心から尊敬する。攻撃は容易に快楽につながるし、実際問題インターネットにおいて安全圏から人を傷つけることを娯楽にするのはコストも低く、気軽に行うことができる。
でもそれを選ばずに真っ直ぐに推し事を選んだこと、本当に、当人すら認識できないレベルで、素晴らしいことなんだよ。
俺は一応楽器持って(楽器……楽器?ターンテーブルって楽器?)板の上に上がってた時期のある人間でさ、当時俺が上がってた箱はペンラじゃなくて人が振り回されたりぶつかり合ったりする鉄火場だったんだけど、これがまたね、見えるのよ。客席の様子って。
俺はまだ持ってないけど、ペンラあるじゃない。あれさ、演者に届いてるかどうかよりも気持ち込めて振ってると思うんだ。あの明かり、まあそれなりに明るいけどそんなに強い光でもないやんか。大したことないって思ってたりしない?まあ、思ってたらってところで読んでほしいんだけど。
ちゃんと届いてると思うよ。
怒号とよくわかんないものとなんなら人が飛んでた現場にしかいなかったのでまあ想像でしかないけど、すっげーデカい箱であんな灯りを一斉に振られてみろよ、眼前天の川だよ。演者にとってどんだけ勇気づけられるかって。たとえ六等星の灯りであっても、集まれば星の河にできるんだよ。
あーえーとね、何が言いたいかってーとね。
君たちが推してるアイドルが星に見えるように、君たちもまた星なの。
ということを俺の枯れ果てたなにかから言語化して束ねた花束をこれを読むあんたに押し付けるためのテキストでした。飾ってもクッソ汚いだけだからよく燃えるだろうし火でもつけておくれ。安全を確保してからな。
それでも、明かりや温もりくらいにはなるだろうから。