生活しながらわかること①
高次脳機能障害について日常の生活のなかで気づくことがたくさんあります。
今回は遂行機能についてです。
(Aの出来事)
TBoBさん、すみません
○○を借ります、そこのホワイトボードに書いておきますとある人が言いました。
相手の顔をみて
わかったよ!
と自分は返事をしました。
(Bの出来事)
しばらくして電話がかかってきて
電話の人が今そこに○○はあるかな?と言いました。
○○の入っていた箱をみると、何も入ってなかったので
○○はないと認識して今は誰かが持ってているみたいですと返事しました。
どこにあるかな?
ホワイトボードに場所が書いてありました。△△です
さて、ここでおかしなコミュニケーションと気づくでしょうか?
大事なことを言えてなかったですね。
正しくは
今、誰々さんが、○○を借りているので△△の場所にあると思います。
これがとっさに出来なかった理由を分析すると
自分は電話をしている最中に3つの動作をしています。
1、電話に出る(受話器を持ち、耳にあてる)
2、会話の内容を聞き取る
3、○○の置き場所を確認する。ホワイトボードを確認する。
それらをしているときに
4、他者が○○を借りると言っていた。の記憶を想起できなかった。
だが、電話が終わって受話器を置くと、そういえば他者が昼に○○を借りることを言っていたこと、ホワイトボードに書いていたことを思い出せるのです。
これは記憶の問題ではなくて遂行機能(脳の処理速度)の問題であると考えています。
時間は常に流れています。
Aの出来事→Cの出来事→Bの出来事があったとき
Aの出来事とBの出来事を瞬時に脳のなかで結合させることが上手くできればトラブルは起きないですよね。
パソコンにもCPUやメモリーがあるように脳にも処理速度やワーキングメモリーがあります。
いくつもプログラムを起動していたらパソコンの速度は遅くなります。
自分の脳の容量がどれくらいかを理解した上で生活してみましょう!
もし、同じ場面に遭遇するときは
相手に笑顔でわかったよ!って答えるだけではなく
ホワイトボードを記入している相手の動作に注意を向けるようにしたいです