いつまでビリギャル で飯を食うんですか?
先日、
クラウドファンディングをはじめました。ありがたいことに1日も経たずに目標を達成させて頂きました。
本当にご支援ありがとうございます😭
嬉しい。
で、せっかくなのでネクストゴールを300%に設定して、感謝祭とかも開けるようにしたいなと思いまして、追加のリターン(さやかちゃんの新刊や、坪田の講演主催権利など)を出しました。
すると、冒頭の「いつまでビリギャル で飯を食うつもりですか?」という質問がTwitterのリプライに来ました。
普段だと、面倒臭いのでその人をミュートして終わりなんですが、
非常に興味深い質問だと思ったのです。
というのも、まず、僕自身「ビリギャル 」で「飯を食っている」つもりは全くなかったからです。
とはいえ、「確かに世間からみればそうだよな」と納得したのです。
10年前に出版したコンテンツでいまだに小銭稼ぎしている…とみられているのでしょう。
仮にそうだったとして、それの何が問題なのかはわかりませんが。
それを言い出すと、その人は、やなせたかし先生に「いつまでアンパンマンで飯を食ってるんですか?」とか、鳥山明先生に「いつまでドラゴンボールで飯を食ってるんですか?」とか、
もっと言うと、トヨタ自動車に「いつまで自動車で飯を食ってるんですか?」とか、寿司屋さんに「いつまで寿司で飯食ってるんですか?」
と聞くのかな?みたいな話だなと思いまして、ちょっと笑えてしまいました。
サラリーマンだって、「いつまで同じ会社で飯を食ってるんですか?」みたいな。
むしろ、「いつまでも飯が食える」って凄いことだし、それはまさに先人が築き上げたからこそ「いつまでも小銭稼ぎ」ができる状態になっているってことだよなと思ったのです。
そういえば、「サクラ大戦」というゲームを作ったクリエイターの広井王子さんに、「坪田さんはもう一生食っていけるね」と言われたのを思い出しました。
何度も言いますが、「食っていく」とか「食えるようにする」という感覚が20代からあまりなかったこともあり、面食らったのですが、不思議と広井さんから言われると悪い気がしないと言うか、ちょっと嬉しかったのです。
「わ、僕はもう一生食っていけるんだ!」
とシンプルに嬉しかった(^^)
ちなみに、今回のクラウドファンディングも、正直に申し上げて「お金が必要」というよりは、出版から10周年を迎えるにあたり、中国での映画化(これがね、思ってる以上に大きいイベントなのです)やらなんやらが控えて、改めて盛り上げよう!という試みです。
僕は、「何かをやる時」に、
①ワクワクすること(おもろいこと)
②儲かること
③世の中の役に立つこと
この3つが揃わないものはやらないと決めています。
若い子達を見ていると①と③はあるけど、②がよくわからん!けどやってみよう!とか、先輩がめちゃくちゃ儲けてるらしい!だからやってみよう!(②のみ)みたいな進め方が多いんですが、
どれも「続ける」ということができません。
瞬間風速的には高くても、①②③が揃っていないとそれを持続させることができない。
結局、「持続」しないと疲弊するんです。
最初に①②③が揃っている形を作り出すと、勝手に物事は回り始めます。仲間も増えます。みんなが豊かになる。
僕は、「勝手に持続する」ながれを作ることこそが大切だと思っているので、
「いつまでビリギャル で飯を食うつもりですか?」
と聞かれたら、
「死後1000年とかでも、それで多くの人が飯を食える状態にしたい」
というのが正解かもしれません。
そしてその道のりはなかなか大変です。
「生産者」と「消費者」の違いは圧倒的にそこだと思うんですが、僕は「ビリギャル の先生」を卒業するつもりは一切ないし、むしろ、一生、死後にわたってそのイメージで伝われば良いなと心から思います。
ビリギャルは結構稀有な存在でして、そのポイントは以下です。
①ネット発であるということ
→ネットでめちゃくちゃバズってスタートしたコンテンツである
②書籍で大成功した
→ネットのコンテンツが書籍でも大ヒットした
③映画で大成功した
→映像作品としても大ヒットした
④アジアでもヒットした
→韓国、中国、台湾などでもヒットしたことで若者の圧倒的な知名度がある
そして今回⑤中国でのローカライズ映画が大ヒット
に挑戦中なのです。
①から④の「どれか」を、多くの大ヒット作は持っていても、「全て」を満たしているのってなかなかない。
そして、日本国内に限っては、「ビリギャル 」という言葉を知らない人って40代以下だとほぼいません。
そう考えた時に、こんなコンテンツに巡り会えることなんて作者としては一生大事にするに決まってます。
前に、ビリギャル の版元の社長だった方が、「坪田さんってほんと特殊だなと思うのが、普通の著者だと俺はビリギャル だけじゃない!次も書けるんだ!となって、こんな巨大なコンテンツを超えるものなんて書けないから病むんですけど、坪田さんって全然次を書こうとしないじゃないですか?あれなんでなんですか?」
と聞いて来たことがあって、「ビリギャル の作者がビリギャル と戦っちゃダメでしょ。むしろちゃんと守って育てないと! 子どもが優秀になったからってやきもち焼いて邪魔する親って最悪でしょ笑」と答えました。
ちなみに、10年経って「ビリギャル 2もありだな」と思っています。
これは、むしろ、ビリギャル を超えるとかではなく、
イメージ的には、マタイの福音書の次にマルコの福音書があって、それによって「新約聖書」が完成する…みたいな感じ。
なんなら僕の死後1000年とか経ったら、僕が指導したわけじゃないのにそういう伝承になって「ビリギャル 」というストーリーの中に組み込まれる…とか、
「坪田信貴」に2代目とか3代目とかができていて、その話が一緒くたになってたりすると面白いなと。
実は、7人分ぐらいの伝承が1人の人格になる…とか理想的ですよね笑
いずれにせよ、「お寿司屋さん」が「俺、今日マグロの握り…35貫目なんだよね…飽きた」といって手を抜くことって絶対ないというか、そんなお寿司屋さんにはなりたくないので、いつまでも全力でビリギャル のストーリーが語れるように頑張りたいと思います。
「いつまで」の答えは、「とりあえず死後1000年まで」
ということで。