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侠客鬼瓦興業 第36話「丸出し無料サービス」

ピンクに赤に黒・・・、女子高生たちのミニスカートの中から姿をあらわしたカラフルパンツの共演に、僕の目玉は釘ずけになってしまっていた。

(だめだ・・・、この子たちはお客さんなんだぞー!)
(何をいってるんだよ、銀二さんが言ってたろ、これも余録だから、たっぷり見ておけ・・・)
僕の心の中では、見てはいけないという正義の心と、たっぷり見てやれという、エロい心が闘い続けていた。

(いけない、見てはだめだー!)

僕は必死になってエロい心を押さえながら、視線を彼女たちの下半身から上に移した。

しかし、そこにも新たなるエロい光景が!

何と前かがみになって、金魚を真剣に追いかけている女子高生たちの、みだらに開いたブラウスの中から、これまたカラフルなブラジャー達が、どうですかー!と言わんばかりに覗いていたのだった。

(なっ、なんと~!?)

「あーん、もう、この子すばしっこいよー!」

一人の女子高生がそう言いながら身体を揺さぶった。
と同時にブラウスの中で、ピンクのブラが、ぷるんぷるん、ぼよよーん!と、いやらしく弾んだのだ。

「うぐお!?」

僕はあわてて視線を下に移した、が、そこに待っていたものは、あまりにも真剣になりすぎて、さらにおっぴろがってしまった太ももから、さっきよりも、まーる見えになっているパンツ達だったのだ。

「どうだ・・・、ツンパ、パイオツ余録つき、いいだろー」

銀二さんが僕の耳元でささやいた、その瞬間はっと気がついた。

(そうだったのか・・・、ツンパはパンツ!、パイオツはオッパイ!赤たん水チカ、ツンパ、パイオツ余録つき、それってこの事だったんだ!!)

そう気がついた僕は、銀二さんに振り返って、思いもかけない言葉を口にしてしまった。

「いっ・・・、いいです、これ!」

銀二さんを見つめる僕の目は、みごとに血走っていた。それは僕のエロい心が、正義の心に完全に勝利してしまった証だった。

僕は鼻息を荒げながら再び女子高生たちを見た。

人は真剣になればなるほど、無防備になっていく、気がつくと彼女たちのミニスカートからのぞく太ももは、さらに、ガバッとおっぴろがって、パンチラどころか、全員見事な丸出し無料サービス状態となっていたのだった。

「こ、これは、すごすぎる・・・!」

同時に僕の鼻からは一本の鼻血がたらーっと、流れ落ちた。

(良いぞ・・・、これってすごく良いぞぉ~!)

僕は完璧なエロ男と化して、女子高生パンツ丸出し無料サービスを眺めつづけていた・・・。

「あーん、もうやぶれちゃったー、くやしー!」

一人の女子高生が悔しそうに穴のあいたポイを持ち上げた。

「やだー、私もやぶれちゃったー」

彼女たちは口々にそう言いながら、悔しがっていた。

「もう一回やるかい?今なら大サービス、一人3回で200円にまけちゃうよー」

銀二さんがそう言いながら、たくさんのポイを女子高生たちの前に差し出した。

「えー、もういいよー、私たちお金ないもん」
「他に買いたいものとかあるしさ」
女子高生は口ぐちにそう言い始めた。

(何だ、もう終わりか・・・)

がっかりしたその時、いつのまにか僕の隣にいた一人のおじさんが、そっと千円札を差し出した。

「これで、もっと遊びなさい・・・」

「え!?」

振り返るとそこには、女子高生たちに千円札を差し出しながら、ほっぺをピンクに染め鼻の下をでれーっと伸ばした、べっこう飴の山さんが立っていた。

なんと山さんも自分の露店をほっぽり出して、ツンパとパイオツの余録を楽しんでいたのだった。

「えー!おじさん、いいのー、超うれしいー!」

「おじさんも超うれしいよー」

山さんは幸せそうな笑顔で、僕に千円を手渡した。

「僕も超うれしいです・・・」

気がつくと僕まで、そんな事を口ずさんでしまっていた。

「はーい、彼女たちー、みんながんばってー、がんばってーー!」

銀二さんは嬉しそうに女子高生たちにポイをたくさん配りまくっていた。

それから、どれくらいたったか、僕と銀二さん、そしていつの間にか僕の隣に椅子をもってきて座っている山さん、三人は股間をもっこりさせながら、キャッピキャピの女子高生に、たーっぷりと至福のひと時を味あわせてもらったのだった。

(良い・・・、これって絶対に良い・・・)

僕はめぐみちゃんのことなどすっかり忘れ、とめどなく流れる鼻血をおさえながら、にやけまくっていた。

やがて、自分たちのパンツとブラを、目の前の男たちに、たーぷりサービスしていたとは露ともしらない女子高生たちは、片手に小さな金魚の入った袋をぶら下げて、お大師さんの奥に消えていった。同時に銀二さんと山さんも、さびしげに自分の持ち場に帰って行った。

「さあ、いらっしゃい、いらっしゃいー!、金魚すくい一回200円ですよー!!」
僕は更なる余録を楽しみに、にんまり笑顔で大声を張り上げていた。

「あー、先生、見て見て、金魚すくいだよー!」

離れたところで、かわいい女の子の声が聞こえてきた。
見るとそこには数人の小さな子供たちが、後ろから歩いてくる女性にうれしそうに声をかけていた。

「先生、金魚すくいやりたい、やりたい・・・」

「はいはい、ちょっと待ってね」

そう言いながら子供たちの後ろから、一人のきれいな女性が姿をあらわした。

「すいません、一回おいくらですか?」

女性は手にしていた財布からお金を出しながら、僕に近づいて来た。

「あ、一回2百円ですけど・・・?」

「あっ!?」

僕はその女性を見てハっと驚いた。
そこに立っていたのは、昼間保育園で見た、追島さんが恋こがれる、あの美しい保母さんだったのだった。

つづく

最後まで読んでいただきありがとうございます。
続き40話、「純白の余録」はこちら↓


※このお話はフィクションです。なかに登場する団体人物など、すべて架空のものです^^

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