週末のBloombergより
◆FEDにとってインフレ抑制が最優先であることに変わりないが、カーブのインバートがきつくなったり、景気急減速の兆しを示す指標が出始めたりしているので、ちょっと雰囲気が変わり始めている。
◆社債スプレッド:IG130/HY416bpは依然タイトであり、リスクの高まり対比で魅力乏しい。
◆FEDや米銀が買い手でなくなったため割安になっているエージェンシー・モーゲージが今最も魅力的。もとよりクレジットリスクはないし、ほぼエクステンションし切ったところなのでこれ以上のエクステンションのリスクも少ない。
◆米2年/10年は▲1%強までインバートしてきたが、これからは英国やユーロ圏の方がより深いカーブインバートのポテンシャルがありそう。
◆モディ首相の訪米をきっかけに、テクノロジーのパートナーは中国ではなくインドだということが誰の目にも鮮明になり、インドへの中長期投資が一段と加速しそう。
◆これまでの中国の経済発展には目覚ましいものがあったが、国有企業中心に内向きで、過大な債務を積み上げてしまったのは失敗。インドはそうならないよう、民間主導でオープンな経済発展を目指すべき。
◆周囲の期待が高すぎて資産のバリュエーションも高すぎるため、中国と違って対内直接投資を十分に呼び込めていないのが課題。
◆米株市場は昨年年来のベア相場中での中間反騰+裾野の狭いAIブームでここまで結構上げてきたが、今後は業績面でも流動性面でも厳しくなる。上昇を逃すのは恐いが、ディフェンシブな運用にシフトすべき局面か。
◆預金流出は落ち着いたが米地銀株の戻りが鈍い。不動産貸出の劣化と今後の規制強化が重荷。但し欧州の銀行は既に過剰資本気味なので規制強化のダメージが小さい可能性がある。
◆AIはHPのクラウドサービス売上と利益を既に大きく押し上げるなど、企業業績向上に直結し始めている。しかし、インプットの質を上回れない/妙なバイアスがかかるという問題と、著作権の問題はクリアするのが難しい。いきなり手広く始めるのではなく、最初は自社内のデータだけでうまく活用できないかを試してみるとよい。
◆サプライチェーン障害はグローバルベースでほぼ完全に解消され、コロナ前の状態に戻っている。