縁も所縁もない男が中国モンゴル自治区で日本人初の結婚式を挙げてきた話
こんにちは、nobuです。
以前storys.jpで投稿していましたが、使い勝手があまり好みではなかったのでこちらに移籍し、再投稿となります。
自分の結婚式についての書くのはちょっと恥ずかしいですが、
とても貴重な体験をしたので、語ってみたいと思います。
まずは、簡単に私の自己紹介。
東京都内でwebディレクターをしております。
趣味は家具作り、文鳥、バイクにお酒。好きなことは文鳥をにぎって、かじられることです。どこにでもいる文鳥マスターですね。
また、妻の紹介になりますが
同じくweb界隈にて文鳥のようにいつもピーピー泣き叫びながら
仕事をしているmajoという女性です。腰まである黒い髪が特徴。
趣味は料理、宴会、文鳥、着物。好きなことは文鳥のにおいをかぐことです。
当然のごとく文鳥マスターですね。
本記事のタイトルである、奇妙で素敵な結婚式を挙げられる機会をくれた愉快な女性です。
●そもそもなぜ、モンゴル自治区で結婚式をすることになったのか
ハイ。コネです。めちゃめちゃコネです。
majo家が内モンゴルで、鳥取大学名誉教授である遠山正瑛先生が始めた植林活動を20年以上前からボランティアとしてお手伝いした経緯があり、その恩恵を受けちゃった感じです。
※遠山先生創立のNPO法人【日本沙漠緑化実践協会】
majo家というか、majo母(おかん)の恩恵ですね。
このおかんがまたすごい人で、70代とは思えないくらいエネルギッシュで破天荒な人。
世話好きで、人情深く、自分よりも他人を優先しちゃうおせっかいさん。
内モンゴルの植林ボランティアも50代から初めて人生の後半を沙漠に捧げて現地の言葉喋れないのに、日本語で普通に喋ってなんとなく意思疎通できちゃって、今では行くとなぜか現地の人たちに接待されちゃう人。
内モンゴルで結婚式をするときの流れもなかなかすごくって・・・
-------------------------
---------------
----------
----
結婚報告しにmajo家にお伺いした際
majo
おかん結婚するわ!
おかん
お、そうか。おめでとう!結婚式あげんのか?
majo
挙げたいけど、あんまりお金ないんだよねー。でも挙げたい!
おかん
そうか。今年も向こう(内モンゴル)行くから。ついでに新婚旅行も含めて結婚式あげたらいいよ。ちょっと電話してみるわ!
majo(nobu)
え?!
おかん
プルル・・・。あ、久しぶりー、娘が結婚したんだけど、そっちで結婚式してくれない?やり方はまかせるわ!
majo(nobu)
え・・。大丈夫なの?
おかん
ん。OK−OKー。喜んでたよ!めっちゃ盛大にやってくれるって。テレビカメラとか呼ぶか打診してみるってさー
majo(nobu)
なんてこったい
と、いった感じでした。
いやー、びっくりしたけどおかんのおかげで一生の思い出に残る結婚式になり、ものすごい感謝しております。
●いざ出発!
ということで、
majoおかんパワーを使い、2017年GWに内モンゴル自治区に結婚式兼新婚旅行の旅へ出発!
ちなみに、私達は一切結婚式の準備していない+概要もなにも聞かされていない状態でした。式挙げる日付もわからなかったw
一日目の予定は羽田→北京→パオトウと乗り継いで、パオトウのホテルで止まるスケジュールで移動のオンパレード!!
出発時の私はというと、、
みよ!完全に浮かれ気分の格好!!!
テーマは、「旅人」!!!
わざわざこの時のために、インド系の服屋さんで購入したアラジンパンツとストール。ストールをターバンみたいにして旅人気分に浸れること間違いなし!
音楽はもちろんケツメイシの「旅人」!いざ飛行機へ・・・!!
今回の旅に同行するメンバーは、僕、majo、おかん、majo姉と一緒に緑化活動を続けている加藤さんという女性の方の5名。
※左から、僕、加藤さん、おかん、majo、majo姉
※加藤さんとおかんで緑化活動の記録で【再会(サイチェン)】と自主出版の本をだしています。ふたり合わせて150歳のパワフルおばあちゃんです
飛行機にのってから3時間程で北京につきます。
そこから、国内線でパオトウ(今回向かうところの入り口の街)にいくのですが
誰も中国語が分からなく、荷物を受取る場所が見つからず、あと一歩で手荷物以外、全て回収されてしまうところでした。あぶなかった・・・
なんとか荷物を回収し、パオトウへ、現地時刻22:00くらいに到着。(中国は時差が日本と1時間遅れていますので日本時間23:00ごろですね)
現地の通訳をしてくださるランさんが車を用意してまってくれていましたーー!
ありがたや・・ランさん。。。
右:ランさん
車を走らせること30分ほどで、ホテル(名前忘れた)に到着し、チェックイン!
時間が遅いからなのか、内モンゴルならではなのか、僕ら(客)がきてもロビーのホテルマンがだれも来ないw
「あ、なんか来たわ」みたいな顔して僕らをほったらかしだYO!
日本のホテルサービスがいかに凄いのかが分かった瞬間でした。
まじでホスピタリティ高すぎだよ日本・・・
2日目、恩格貝(オンカクバイ)へ!
2日目の朝、ホテルで朝食をとり、目的地である【恩格貝(オンカクバイ)】へ向かいます。
※恩格貝は内モンゴル自治区内にある地域より詳しい情報はこちら
そこで、まさかの送迎車が2台!!
これバスツアーとかなにかの旅行のプランとかじゃなくて、個人できてますからね!!まじで、おかんパワーすげーな。。
そんなこんなでホテルを後にして、どんどん街から離れてゆき・・・
どんどん景色が・・・・
平原みたいなところに・・・
もっと先にいくと・・・・
沙漠が道路から見えるってなんじゃこりゃ・・
内モンゴル、スゴイいいイイイ!!!!!!
海外経験初めての僕にとって、全てが刺激的だーーと感じていると、目的地の恩格貝 宿舎へ到着!!!!
現地のスタッフが住んでいたりする民宿舎のような建物で4日間お世話になりました。
恩格貝で過ごした観光ついてここで語るとめっちゃくちゃ長くなりそうなので省略しますが、常に食事の量が異常に多くてびっくりでした。
羊がでたり、真っ赤なスープ、血のプリンやら、孔雀やら珍味です。
ついに結婚式!
恩格貝で食っちゃ寝の生活をしていたところの3日目、ついに結婚式をするから外に出てこないで知らせが来ました。
この時まで、いつどこでやるかも何も聞いていない状態。
え?てか外でないっでってどういうこと!?
ここにきてサプライズ!?
部屋に籠もること3時間、出ていい許しをもらい、部屋からでるとまだみんなバタバタしていて混乱状態。
まだまだ準備中じゃん!!!
しばらくして、
おかん
こっちきて、服着替えるよ!
とmajoが呼ばれて連れてかれる。
置いてきぼりの僕・・・・
よくみると、知らない人が館内にたくさんいることに気づく、わざわざ僕たちの結婚式に参加するために集まってくれていたのだ。
急に実感が湧いてきて感動と感謝の気持ちでジ~ンとなっていたところ、着替える準備ができたようで僕も呼ばれる。
控室にいくと、majoが真っ赤なモンゴル衣装に着替え終わっていた。この衣装は街の店でレンタルしてきたものだそう。
笑ってやろうと思ったが、正直すごく似合っていた。majoが家でよくみている中国映画のお姫様のような感じ。
僕の衣装は、青色の刺繍がきれいなモンゴル衣装。
バービー人形のごとく、なされるがまま衣装を着せられる僕。
丈もピッタリでいい感じ♪と思ってたら、通訳のランちゃんいわく、男はもっと太って大きく見えるのがかっこいいらしい。日本の着物も恰幅がいいほうが似合うっていう、あれと同じ感じなのかしらん。衣装の腹周りを膨らませて調整してくれた。
そんなふたりの衣装の完成形はこんな感じです。
意外と様になってるんじゃね・・・?
一度も採寸とかしてないのに、大きさもピッタリな気がするし、
被り物も装飾がたくさんついてて結婚式にふさわしいくらい豪華でした。(後日聞いたら、衣装はレンタルだけど帽子は買ってくれたとのこと・・・ありがとうございます!!!)
二人してパシャパシャと撮影会を行い、時間まで待機。
30分くらいして、いよいよ結婚式の始まりです。
入場は、館の2階から降りてくるもので、後ろには式中、僕らの世話役2名がついてくるといった感じ進むらしい。ブライズメイドですな。
世話役には、同年代の現地の女の子がついてくれました。この娘は、3歳くらいのときからmajo親子と知り合いのヤンナちゃん。おかんが日本から着物もってきていて着付けてあげてました。
すごく喜んでくれて国際交流とはこういうものなんだなーとほっこりしました。
一通り、会場を周り、来場者に挨拶して、司会のランさんが結婚式の開催を宣言します。
緊張しながらいよいよ結婚の義を執り行うことに。
新郎新婦が向き合い、二人の腕を組んで回し、来場者の前でワインを飲み合います。このお酒を酌み交わすのが、このへんの地域の儀式?らしいけど、言われるがままで右往左往w
続いて、一言ずつ僕らの言葉。
しどろもどろにながら、日本語で感謝の言葉をいう僕。後日撮影していた動画みたけど緊張して何言ってるかよくわからなかった。。。主役やのに!
恥ずかしくて、穴があったら入りたいってこのコトだね!本当に恥ずかしい・・
続いてmajo。8歳から内モンゴルに来て、植林を手伝っていたからか、マイクを持ったそばからうるうるしていて、こんな感じに。。。
majo
うう。。。モンゴルで結婚式を挙げられて、ぼんどう”に”よ”がっだ!!!!!
nobu
(ワンピースのルフィかよ。。。。)
おかんもうるっとしていた。
僕もそれ見て感動し、目頭からホロホロ。。。
その後祝福の歌では、majo、おかん、現地の詩人の方とみんなで合唱。
言葉がわからなくても、歌ってどこでもつながるもんだなと感じた瞬間でした。
ご飯もめちゃくちゃ豪華で、嘘かホントかわかりませんが、まず政府の方にも出さないと言われていた超高級食材らしい孔雀が・・・・クジャク!!!
まじか!・・・・
左手にクジャクを。右手にダチョウの卵を
これが・・・・
これに!!!
細かい骨が多くて肉質は鶏よりも固め。
でも噛みしめるほどにうまみがじわーっとでてくる感じ、香辛料がきいててすごくうまかった。。。
酒がどんどこすすむ危険な味!!
羊肉にかじりつくふたり。。羊を串に刺して焼いたシシカバブ。これも香辛料がきいててうまい。
majoは小さい頃からこれが大好きらしく、手がとまらないのであった・・・
食べてもたべても継ぎ足される料理たち。。。
3日分くらいご飯食べた。。。。
おかん達が厨房でつくったらしい日本の海苔巻きは現地の人に大好評でした。
今回の結婚式を指揮してくれた王明海(おうめいかい)さんからの祝福の言葉などプログラムが進む。
右:王明海さん
持ってるのはダチョウの卵のゆで卵。
鶏の卵の10倍くらいのボリュームがある。味は鶏よりちょっと大味で薄いかな。
その後に、恐ろしい習慣、白酒(アルコール度数42度)の飲み歩き。
このお酒はコーリャンなどの穀物からつくった蒸留酒で、喉がカッと焼ける感じのするお酒。慣れてくると羊の肉に合っておいしく感じるけど、独特の風味があって日本人にはきつい。
50度とか70度とかもっと度数が高いのもあって、現地の人はそんなのを一晩に5本も10本もぽんぽんあけるらしい。シンジラレヘン。騎馬民族おそるべし。
来場者一人ひとりに感謝の言葉と共に、白酒を飲み合う・・・
途中から記憶がうつらうつらして何してたかあんまり覚えていないw
なんやこの写真は・・・
最後に打ち上げ花火をみて終了ー。
ものすごい感動して、忘れられない思い出になりました。
最後に
majoは純日本人なのに、どこか大陸的な空気を持っています。愛情表現が大げさで、メイクや服は基本濃いめで個性的。「私はこうなの」というアイデンティティがしゃべらなくても周りに伝わっていきます。
日頃の食事もちょっと変わってます。ピータンが普通に冷蔵庫に入ってるし、カレールーを使わないでスパイスをひょいひょい調合してスパイスカレーをつくったり。外国的なのかと思ったら、魚も上手にさばき、田植えもし、着物や手ぬぐいや浮世絵が大好きで、すごいコレクションを持っていたりします。いっしょに暮らしてからの日々は小さなカルチャーショックの連続でしたが、モンゴルにきて、どうしてmajoがこんな感じなのかがわかりました。おかんといっしょに日本とモンゴルを行き来して、カルチャーが素敵にミックスされてこんな人ができあがったんですね。
これからますます退屈しない日々が待っていることでしょう。
ありがとうmajo!!!!!!!謝謝!!!!!!!
ということで、内モンゴルで上げた結婚式の話についてこんな感じです。
ゴールデンウィークの旅行から帰ってきて書き始めて、時間みつけては書き足してたけど気づいたら、夏終わってた。。。。
初めてブログみたいなの書いたけど、文字書くのってこんなに時間かかるのね・・・・
旅行自体はまだ、中盤といったところで、まだまだ書ききれていない話全然あります。
今回は結婚式の話を中心に書いておりますが、
オルドス、砂漠に記念樹に北京での生活・妻のおかんと砂漠の関係など
他にも語り足りない濃い内容を次の機会にお伝えしていきたいと思います。
次回、結婚式以外にも見どころたくさん!北京・オルドス・恩格貝part2 ツアーの話!!!
乞うご期待!!!
記憶も定かじゃなくなってしまう前に書き起こさないと・・・・