国産の英語力なのに「帰国子女」と呼ばれる私
帰国子女というと皆さんどんなイメージがあるでしょうか。子供の時に親の仕事の都合で海外にいて、そのおかげで外国語がペラペラ…というイメージがないですか?
私も中学時代に海外(非英語圏だけど学校がインターナショナルスクール)にいたので、帰国子女の一人です。
(↓関連するマガジンのリンクです)
ですが私は、渡航した時にはもう年齢的に体で外国語の音や感覚を吸収するのは無理でした。(あまり認めたくないけど)私のセンスの問題もあったと思いますが…。
英語の基礎がないまま渡航し、海外でも基礎を学ぶ機会がなかったせいで(ネットがない時代だったので、海外では英語初心者の日本人向けの教材は入手できなかった)英語がろくに身につかないまま帰国し、その後日本で英語を習得して「国産の英語力」を手に入れました。
そんな私でも「帰国子女」と呼ばれてしまうので、その呼び名からくるイメージと私の語学力とのギャップにモヤモヤすることがあります。
まず、私の発音は海外仕込みではありません。中学時代はカタカナ発音しかできませんでした。
帰国後に発音記号を勉強して、ラジオ講座等でネイティブの英語を聞いて真似しているうちに、海外で身につけたカタカナ発音が徐々に矯正され、通じる発音ができるようになりました。耳からではなく理屈で身につけた発音って感じです。
リスニングも同様で、中学時代はネイティブの英語を聞く機会が少なかったこともあり、帰国直後はネイティブの発音がうまく聞き取れませんでした。時間をかけて英語を勉強していく中で、徐々にリスニング力を伸ばしていきました。でも、小さい時から英語に触れていた人たちには追いつけてない気がするし、ちょっと油断するとすぐリスニング力が落ちてしまいます。
このように、私の英語力は思いっきり「思春期を過ぎてから日本で英語を勉強した日本人」のそれです。それなのに「帰国子女」と呼ばれるんですよねえ…。
いや、帰国子女なのは事実なのでそう呼ばれるのはいいんですが、そこに「海外で自然に英語を習得して帰って来た人」というニュアンスが加わると、それは事実と違う!!と叫びたくなります。はっきり「帰国子女だから英語ができるんだね」と言われたことも何度もあり、そのたびに(違うわー!!)と思っていました。
私は高校も大学(どちらも日本のです)も帰国子女入試で入ったわけではないので、語学力でも入試でも、帰国子女であることの恩恵をしっかり受けたとは言い難いんですよねえ…。
私みたいなのは、帰国子女じゃなくて「留学子女」とか、何か別の呼び名があればいいのに、と思う事もあります。笑