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ピアノの発表会で、先生と毒母の本番直前の会話が原因で大失敗した話

私は小学生の時、ピアノを習っていました(その後家庭環境や薬害による手の症状が原因で、20代の数年間を除き弾けない状態が続いています)。

ある年の発表会で、私はテンポがやや速めの曲を弾くことになっていました。

発表会当日のリハーサルの後、先生が私の前で母に「リハーサルを聴けなかったんですが、どうでしたか」と尋ねました。母は「うーん、良かったんですけど、ちょっとゆっくりだったんですよね」と答えました。先生は何も言わず去っていきました。

私は「じゃあ本番では普段より速く弾かなければ!」と思いました。母は私が何か言うと、言った内容に関わらず必ずキレてギャーギャーとヒステリーを起こす人だったので、母に「もっと速く弾いたほうがいい?」と確認することはできませんでした。

本番で私の番になりました。ステージのピアノに向かった私は、普段より速く弾こうとして焦り、出だしからひどい失敗をしました。それでパニックになったまま弾き続け、それが影響したのか、最後の最後でもひどいミスをしました。

惨めな気持ちで客席に帰る私の前に、同じ音楽教室の子が飛び出してきて、やーいやーいと私をバカにしました。でも、誰もその子を注意しないんですよね。

そういう時に限って、小学校の同じクラスの子(特別仲良くはないが、同じ系列の教室で習っていたので来ていた)が聴きに来ていました。その子のお母さんは私に「緊張しちゃったのよね」と言いました。私は「違う、先生とお母さんが本番前にあんなこと言ったせいだ!」と思いましたが、本当のことは言えませんでした。その子は私を黙って見ていました。私はとても惨めでした。

帰り道で母は私にとても怒っていて、家に帰ってから私をヒステリックに怒鳴りつけ、「あの同じクラスの子、明日学校であんたのこと言いふらすんじゃない」と言いました。私が失敗したのは母にも原因があるのに…。

ピアノの先生も、私が失敗したのは自分達の会話のせいだと気づいていなかったらしく、発表会の次のレッスンで私にすごく嫌味を言いました。

本番直前のあの先生と母の会話がなかったら、私は失敗していなかったか、もっと小さな失敗で済んだのではないかと思います。何も言われていなければ、本番で「今まで弾いたことのない速いテンポで弾かなきゃ!」と焦ることはなかったわけですから。

ピアノを弾く方ならわかると思いますが、もともと速めの曲を本番でそれまでにない速いテンポで弾こうとするって、失敗して当たり前ですよね…。

しかも、なんで私をバカにした子を誰も注意しなかったのか。

なんでそういう時に限ってクラスメイトが聴きに来ていたのか。

何度思い出しても悔しいです。

発表会での失敗の原因としてよく挙げられるのは「緊張」「練習不足」「実力不足(背伸びし過ぎた曲を選んでしまったり…)」などですが、中にはこのように、先生や親などが本番前に余計なことを言って失敗させるケースもあります。

先生が、生徒を本番での成功に導くための配慮をしてくれる人か。本人と親との間に信頼関係があるか。そんなことも、時には本番での出来に影響してきます。

結果を全て本人の実力や努力や性格のせいにしないでほしいなあ…と思うのです。

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