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~優しい器~ 伴裕子さんの萩焼

こんにちは、のぶちかです!

さて今回のnoteは萩焼作家の伴裕子さんについて。

いつもGWに開催する萩焼まつりにおいてJIBITAブースで1番人気と言っても過言ではないのが伴さんの作品達♪

その萩焼まつりが今年は中止となったので今年は代わりに「オンラインJIBITAまつり」を開催して作品を紹介する事としましたので、どうかファンの方は落胆されません様に(笑)。

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どんな作風?

伴さんの作風は従来の萩焼にはない色やデザインが特徴です。

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「しのぎ(鎬)」の様な和の技法を用いたり、しかしアウトラインには洋のデザインが反映されたものあるので、それにより和洋どちらのインテリアにも溶け込みやすくなっています。

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伴さんのこだわり

伴さんのマグカップは見た目より軽い。
その事について伴さんは、

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「(私は)主婦であり、母なので、毎日の家事からは逃げられないので使う時も器が重いはイヤだし、洗う時に洗いにくいのもイヤ。すぐ欠けるのもイヤだから、作る時も自分が使いやすい様に考えてしまうんですよ」

と、「軽さ」の理由は御自身の使い勝手の追求から始まった事を教えてくれました。

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また、

「食器は毎日使って頂くものだから。
触感、重さのバランス、肌触り、耐久性など、とても難しいなと感じながら作っています。
また、自分の中だけで完結しない様、感想や御希望などを受け、より進化した器を作りたいと考えています。」

とも。

御自身の使い勝手の延長線上にユーザーさんの事も見据えておられる点も嬉しいこだわりです♪

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特にユーザーさんからの御希望に応えたいというお気持ちはとても強く、例えば上のマグカップは

「大学進学のために上京される息子さんのために、なんでも入れることの出来る万能器を・・・」

という注文から作られたマグで、その名も「ぶちデカカップ」

ちなみに上のうどん、丸々1玉のうどん麺が入っております☝

それなのに尚、器に半分くらいの余力を残すデカさに思わず笑みがこぼれます(笑)。


更にはこんな注文も。

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☝約1リットル入る注文品のマグカップ(もはや大ジョッキよりデカい 笑)


上の巨大マグは海外のお客様から

「身長197センチのお父さんに大きなマグカップを贈りたい」

という願いを叶えられた一例。

その容量たるや驚きの1リットル!

これには温厚な伴さんも

「もう2度と作りたくない作品」

と素直に吐露しておられましたが・・・(笑)。


立体造形も好き

実は伴さん、陶芸の道に入った頃はオブジェ作家を目指されたそう。
「土」はその表現のツールとして選択されたとの事。

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確かにこれまでも器以外に伴さんの可愛い立体造形を沢山見てきましたが、ルーツはオブジェ作家を目指された事にあった様です。

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☝動物や建物もどこか愛くるしい作品達

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☝蓋のつまみの形状が立体的なのはオブジェ好きが高じてだった訳ですね。蓋物に関してはもはやそれ自体が可愛いオブジェと化しています。


今だからこそ優しい器

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もう6年以上のお付き合いとなる伴さんですが、これまでを通じて伴さんに感じる性格は、

・明るくて温厚
・ちっちゃい事は気にしない
・たま~のうっかりがキュート(←失礼?)

そんな風に感じています。

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よく「作り手の性格が作品に表れる」という話がおりますが、伴さんの優しい作品を見ていると本当にその事がしっくりときます。

余談ですが、最近は器にも性格の存在を感じる様になってきました。

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楽しい気持ちの時、悲しい気持ちの時、その時々の気持ちのあり方で、食事に使う器も無意識に選び取るものが変わっている事なども。

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辛い事があった時、無理して明るく過ごす事も悲しい事ですが、それでも敢えて明るくいたいという気持ちはとても尊いと思いますし、そんな気持ちで食事をの時には近くにいて欲しい器はやっぱり優しさを備えた器であって欲しい、そう思います。

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伴さんの器にはその優しさがあります。

それはきっとシンプルに伴さんの性格が器に表れてしまっているから。

荒涼として未来の見えない今だからこそ、日々を希望を捨てずに明るく過ごす事はとても大事に思います。

その為に「優しさのある器を使う」という事はきっと効果があると信じています。

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テイクアウトした料理でさえもちゃんと器に盛りなおせば素敵になりますし、もしかしたら器を持ち込めばその器にテイクアウトの料理を盛ってくれるお店も存在するかもしれません。

そうして器と上手く付き合う事を連続させるだけで、荒みそうになる心にまた少しでも豊かさが戻るはずです。

「日々の食卓に優しさが欲しい」

そう思われた時は、伴さんの器がある事を思い出して頂けると嬉しいです。


~伴裕子 略歴~

東京造形大学 造形学部 デザインⅡ類卒業
女流陶芸新人賞受賞
女流陶芸展 文部科学大臣賞受賞

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