CS放送だけではもったいない小堺一機と明石家さんまの映画談義 エイガタリ
2019年10月放送のCS映画専門チャンネル ムービープラス30周年特番「小堺一機のエイガタリ/スペシャルゲスト:明石家さんま」は面白かった。
東京のTVではあまり語らないが、大阪の番組では映画の話題がよく出てくるので、さんまさんの映画好きは知ってたが、映画の見方も深くウンチクもすごい。
ポール・ニューマン好きというさんまさんは『明日に向って撃て』(‘69)のラストシーンで、「ブッチとサンダンスの二人が一緒にオーストラリアに行こうと言うやろ、けど行けへんかった。だから俺が別荘買うたねん」なんてかっこいいことを言う。
『ティン・カップ』(‘96)の「ケビン・コスナーは、大事なところでジャック・ニクラウスのアイアン”VIP”抜くねん」とか『ALI アリ』(‘01)の「ウィル・スミスのリング上のステップは完璧なコピーや」とスポーツ好きならではの見方も話す。
『ボディガード』(‘92)は、「もともとスティーブ・マックイーンとダイアナ・ロスがやるはずやったんや。だからケビン・コスナーはあの髪型になったんや。で、俺もそれをマネしとんねん・笑」
『アルマゲドン』(‘98)のファーストシーンで、「ブルース・ウィルスが娘の彼氏に向かって銃を撃ちまくるやろ?あれは英語でいう石油採掘の”ヒットマン”と殺人者の”ヒットマン”をかけとんのや」と教養のあるところも見せる。
大竹しのぶと離婚のきっかけになったのが、『フィールド・オブ・ドリームス』(‘89)で、離婚するまえに観たのが『ローズ家の戦争』(‘89)、そして大竹しのぶ主演の『黒い家』(‘99)は我が家のドキュメンタリーやったと笑わせる。
長年の仲間である小堺一機との映画対談なので、話がつきない。もっといろんな話を聞きたいなと思わされる番組だった。見てるこっちも楽しめた。
ぼくが若い頃は、こんな番組も地上波で、例えば「EX TV」でやった、上岡龍太郎、立川談志、山城新伍の映画談義なんてチョー面白かったのを思い出す。こういう大人の話を聞くことで映画だけじゃなく、色んな教養が身についていったのだ。
どこかの地上波が放映権を買って放送してほしいと思うほど、良い企画の番組だった。
最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました!