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「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」が年寄りに不向きな理由 (長すぎるためのトイレ問題)

ジェームズ・キャメロン監督が満を持して公開した超大作映画「アバター:ウェイ・オブ・ウォーターAvatar: The Way of Water (2022)
ぼくも3Dで楽しんで来たのだが、不満に思う点があったので今日はその話をしよう。

ま、結論から言うと「長すぎる」のである。
本編の時間が3時間12分。香港の映画館では、場内が暗くなってから本編が始まるまで予告編が2本あったので、早めに劇場に入り、座ってた時間が約3時間半

ぼくが見たのが朝の回だったので、上映時間から逆算して、1時間半前には食事(クロワッサン)も飲み物(コーヒー)も済ませておいた。
そして、場内に入る直前にトイレも行っておいた。

それなのに、あーそれなのに、上映後2時間後くらいからトイレに行きたくてたまらなくなった。ぼくの前に座ってた後期高齢者のお爺さん2人組は、この時間には2回目のトイレに立っていた。

そしてぼくも足を組み直したり、お腹に力を入れたりと、さんざん努力をするが、おかげで映画に集中できなくなってくる。そして、画面ではクライマックスのバトルシーンの真っ最中に、もう我慢の限界!!と、席を立ち走ってトイレに駆け込んだのである。

そしてやっとリリースし、席に戻ると、敵同士アバター二人の対決が終わっていたのであった…。

心理学的には、水が流れるのを見たり、水の音を聞くと尿意が増す(滝や川を想像するだけでもそうなる)。それは条件反射なのだ。
トイレに行きたいのを我慢しても、目の前の大画面は、海のシーンばっかりが続くからたまらない。

昔は、3時間前後の映画は、必ず途中で休憩があった。そこでトイレに行けたし、売店も行けた。現在は、映画館が一日の上映回数を上げたいがため、休憩がない。
ぼくらが子供の頃は、この休憩時間に煎餅やコーラを買ってもらえて映画鑑賞がもっと楽しめた思い出がある。

ひょっとしたら、映画館離れは、こんなことも理由なのではないか?

忙しい現代人に、4時間近くも映画館に座らせるのはどうかと思う。その時間があれば日本から香港へ来れるではないか。
それにトイレが心配で、配信かビデオで見ようという人も多いと想像する。

コロナ禍の中、中国では2時間以上の映画上映は禁止されていた。それも乱暴な話だが、いろんな意味で映画の上映時間を製作者や劇場側も考慮に入れる時代が来たのではないかと考えている。

さて肝心の映画のことにも少し触れておこう。

(ストーリー) 
神秘の星パンドラの一員となった元海兵隊員のジェイクは、ナヴィの女性ネイティリと家族を築き、子供たちと平和に暮らしていた。再び人類がパンドラに現れるまでは…。神聖な森を追われた一家は、“海の部族”の元へ身を寄せる。だが、この美しい海辺の楽園にも、侵略の手は迫っていた…
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 20世紀スタジオ公式より

ぼくの印象としては、これは「チコと鮫」(62年)+「白鯨」(56年)+ 「ハタリ」(62年)+ 「タイタニック」(97年) + 「エイリアン2」(86年) って感じだ。

ジェームズ・キャメロンは、これらのおいしいところをピックアップして、繋いで見せてくれる。それをすごいCGで。だから面白いのだが、なんかカタルシスが得られないし、感動もさほどさせてくれない。ストーリーも予定調和で先が読めるのである。

それからこれは個人的な話で恐縮だが、若い頃船員をした時に、太平洋の真ん中で甲板掃除中に、目の前にいきなりシロナガスクジラが現れて、あまりの大きさとショックで、甲板にヘナヘナと座り込んだ経験がある。以来ぼくは鯨がトラウマになってるため、この映画を見るのは辛かった。それに船が沈む場面も息が詰まってしまったのだ。つまりいろんな意味で「怖い」映画だったのである。

だから正当な評価が出来ないが、CGは素晴らしくて、テーマパーク的な楽しみ方は出来るが、自分の家族を守るために「海の部族」に迷惑をかけるのもなんだかなぁ、と思ってしまい、感情移入がなかなか出来なかった映画でした。

てなことで。

一作目を観て予習していくのも良いでしょう。なんせ12年前ですからね。

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nobu.hk / 踊る大香港
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