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マイケル・ジャクソン "They Don't Care About Us (2020)”

Black Lives Matterのムーヴメントの今、マイケル・ジャクソンが生きていれば62歳の誕生日(2020年8月29日)に、公式ページにてニュー・ヴァージョンのThey Don’t Care About Us (2020) が公開された。

Reference YouTube

もともとスパイク・リー監督が、1996年に制作したミュージック・ビデオを監督自身の手によって再編集したもの。
「ブラジル・ヴァージョン」と「プリズン・ヴァージョン」の2種類が作られたが、今回の再編集版は、それらをミックスしたものになっている。

「ブラジル・ヴァージョン」制作の過程では、当時リオデジャネイロ五輪前だったため、ブラジル政府は、貧民街でロケをされ、それを世界に発信されるのを嫌がった。

1996年当時も、世界中で差別や、理不尽な暴力も多かった。それに抗議する人や、暴動の場面も散りばめられており、あまりに暴力的なミュージック・ビデオだという理由で、MTVは放送を許可しなかった。

今回の2020年版は、現在世界に広がっているBlack Lives Matterの抗議活動の映像も挿入された。
「偉大な抵抗の歌は古びることはない」スパイク・リーは、こうコメントしている。

They Don’t Care About Us

1995年のアルバム「HIStory Past, Present and Future, Book 1」は、1枚目がベスト盤、2枚目が新譜という構成で、このThey Don’t Care About Usは、その中からシングル・カットされた。

人種差別、人権侵害、紛争、暴力、環境破壊などを批判したマイケルの抗議を表現した力強い曲で、当時の彼の怒りがよくわかる。

あれから25年経っても、世界は全く変わっていない。今でも、いやそれ以上に、They Don’t Care About Us(奴らは俺たちのことなど気にもしてねえ) 社会になってしまっている。もしマイケルが生きていたら、どんなメッセージを出しただろうか?

てなことで。

関連: マイケル・ジャクソン VISION 〈映画ファン的考察〉

06-Sep-20 by nobu

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