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「イサム・ノグチ 発見の道」で感じたこと

東京都美術館で開催中の『イサム・ノグチ 発見の道』を観て、感じたことを書きます。

アート全般に関心があり鑑賞もするのだが、彫刻という分野の抽象作品となると、なんとなく「難しい」「理解しがたい」というイメージを持っていた。けれど、今回の展覧会を観て、作品鑑賞の手がかりをつかめた気がした。

まず最初に感じたのは、「丸み」。
どこまでも丸い線。どこまでも丸い面。
一方、丸みをもたない線と面は、どこまでもまっすぐである。
「あ、こんなに丸いんだ。」と思った。
石のかたち、表面のツルツル、ザラザラ、
厳しい自然からそのまま持ってきて、どこに手を入れたか一見分からないくらい荒れた石の肌。それぞれが、まるで私たちと同様に個性を持って存在し、語りかけてくる。語りかけてくるのは、言葉にならないメッセージだ。
「ここに触れて」と言われているようで、私は何度も触りたい衝動に駆られた。

「石の声を聞くんです」と確かノグチさんも映像の中で言っていた。
それが、作品を観たあとは理解できる。
途中から、石の存在が可愛らしく感じられた。
もちろん、あるものは可愛らしく愛情を感じるし、あるものはどうしても親しみを感じられない。まるで人間だ。

あ、こういった作品を鑑賞する時にも、大事なのは自分の心なんだな。
自分の心が何を感じたか、が大事なんだ。自分の心が何を感じても、それが答えなんだ。だから、観る人の数だけ答えがある。
そんなことを考えた。

※ https://www.tobikan.jp/ 東京都美術館
石の彫刻がメイン。見出し画像は「あかり」シリーズのインスタレーション。

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