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写真を撮る時、ピースするのはなぜ?
写真を撮ってもらう時、カメラに向かってピースサインを出す人は、とても多いですよね。
無意識のうちに使うピースサインですが、ふと思ったのが「ピースサインって、いつからするようになったのだろうか?」ということ。
これは知らない人も多いのではないでしょうか?
今回は、ピースサインについてのお話です。
ピースサインを広めたのは井上順?
ピースサインを広めたのは俳優の井上順さん。
きっかけは、1972年(昭和47年)に小西六写真工業(現:コニカミノルタ)のカメラ「コニカ」のテレビCMでした。
このCMに起用された井上順さんが、CM撮影中に「ピース!」を入れたことが大きく影響しているのではないかと言われています。
国民的に広まったピースサイン
実際、コニカのテレビCMが放映される以前は、写真を撮られる時にカメラの前でピースサインを出す人の姿は、ほとんど見られませんでした。
1970年代前半、コニカのCM撮影をアメリカで行った井上順さんですが、当時のアメリカはベトナム戦争の真っ只中!
反戦運動にピースが使われていたことから多くの人がピースを使っていました。
現地のスタッフからも「順ピース!順ピース!」と声をかけられていた井上順さん、撮影中にアドリブで「ピース」を入れたところ、帰国後にCM映像を見てピースが入っている事に驚いたとのことです。
ピースサインの由来
ピースサインの由来は第二次世界大戦にさかのぼります。
当時、ヨーロッパでは戦争の勝利を意味するVサインが使われており、特に当時のイギリス首相、ウィンストン・チャーチル(1874〜1965)が、Victory(勝利)を表すサインとして頻繁に使用していました。
その後、Vサインはアメリカを中心に反戦運動でPeace(平和の象徴)として再解釈され、多くの人々に使われるようになったのです。
おわりに
ふだん、何気なく使っているピースサインには、このようなエピソードがあったのです。
ピースサインの由来が、テレビCMだったことに驚いている人多いかも知れませんね。
でも、時代を問わず昔も今もテレビCMをはじめ、メディアから生まれた言葉が多くの人に広まり、国民的に受け入れられたケースは多数あります。
井上順さんが、たまたまアドリブで使ったことで日本中に広まったピースサイン。
これから写真撮影でピースサインを使う時、家族や親しい人たちに、この話をしてあげると「よく知ってるね~」と感心されて、ちょっとだけ誇らしげな気分になれるかも知れませんよ(笑)