[Tableau] nobuViz#2 - Purdue Basketball_20241218

nobuVizシリーズについて

Tableuaを使ったViz作成の思いや技術的な備忘録です。Tableauのビジュアル分析サイクルに沿って、苦労した・工夫した点を整理します。

nobViz#2: Purdue Basketball 20241218

Task

アメリカ大学バスケ、全米大学体育協会(NCAA)が主催するバスケットボールのリーグ戦、そして毎年3月に開催されるNCAAトーナメント、通称March Maddnessは、絶大な人気を誇ります。
2024年も、女子ではスーパースターCaitlin Clarkのラストイヤーで、決勝は何と1,890万人の視聴者を記録し、女子の決勝が男子の決勝の視聴者数を上回った史上初の事例となりました。
一方男子では、私の推しPurdue大学が2度目の決勝に進出しましたが、残念ながら敗れてしまいました。。しかし、1969年以来50年ぶりに決勝進出をしたPurdue大学、何故古豪は復活したのか?
アメリカの大学スポーツあるあるですが、指導者が良いのです。Matt Painterというコーチが2005年に就任し、毎年所属するBIG10カンファレンスやNCAAトーナメントで近年、特に過去10年は好成績を収めています。好成績は有望な高校選手の入学を促し継続して強いチームをキープできるのです。
というわけで、今回のTaskは、
・Matt監督率いるPurdue大学の過去10年の成績推移
・チームが強くなっている理由は?
などBoilermaker(Purdue大学の愛称)のチーム状況を分析します。

Get Data

NCAAの1部リーグに所属する大学は、マーケティングも超一流です。
Purdue大学も強いスポーツチームがたくさんあり、中でもバスケは専用のアリーナ―と持つほどの力の入れよう。チームスタッツも公式ページで公開しています。

ただ、例によって過去複数年をまとめたデータセットのダウンロードはできないのと、できれば他のチームと比べたいので、今回もKaggleで探します。
ちょうど過去10年分の良いデータがありました。
https://www.kaggle.com/datasets/andrewsundberg/college-basketball-dataset/data

Choose Visual Mapping & View Data

こちらが出来上がりのViz。
https://x.gd/QTe54

Purdue Basketball past 10 years

今回もData Saberで学んだ技術を使ってみます。

  • イメージ:Purdue大学のマスコット、Peteくんを入れてみました。また、大学カラーであるBlack & Goldでグラフ全体で大学のイメージを演出。

  • 線グラフ:Purdue大学の毎シーズン勝率を線グラフにして傾向線を追加、また、NCAA1部の全チームの勝率をAverageとして追加。Purdue大学の勝率が平均以上かどうかを表現すべく、平均の下部を色付け。

  • 円:リーグ戦や他流試合を通して、3月の全米選手権に向けたシードが決まるのだが、毎年のシードをPurdue大学のカラーであるgoldを使って表した。

  • エリアマップ:Offence EfficiencyとDefence Efficiencyの比較をすべくエリアマップを採用しました。

  • 計算フィールド:戦術のEfficiencyについて、Offence - Defenceを行い差の推移を表現しました。

Develop Insight

左側上下のグラフからは、年々勝率が上がり特に過去8年全米Top10シードを獲得した上で、順位も上がっていることが分かります。重要なのは右側のグラフです。先述のEfficiencyというのは、100ポゼッションあたりの得点と失点を表すものです。(ボールを保持して攻めることをポゼッションというので、100回攻めて取った得点 or 攻められて取られた失点)
つまり、近年は100回あたり110~120点を取り、ディフェンスは80点に抑えていることが分かります。ちなみに、2020年はコロナでシーズン休みで2021年は短縮だったので、異常値として考えればよく、そうなると過去10年中6年は攻撃が守備を平均で20点以上上回っています。
Purdue大学はKentuckyやDuke、North CarolinaなどNBA選手輩出数ランキングでは全米Top10には全く入りません。それでも、成績が上がっているのは、監督がじっくりチームスタイルと確立し、効率よく勝てるチームにしていることが分かります。

Act

他の大学も同じように分析してみようと思います。毎年1~2年在籍して活躍したらNBAに行かせるKentuckyやDukeは何が凄いのか、NBAに行くようなスーパースターのチーム得点に占める割合なんかを見ても傾向が分かるかもしれません。

おまけ

最後に、Purdue大学が生んだ有名なバスケット選手は二人います。

  • John Wooden: 学生時代にPurdue大学で全米代表にも選ばれ殿堂入りした名選手ながら、監督としても20世紀最高の指導者と呼ばれる程で、UCLAで全米7連覇をはじめ10回の全国制覇を成し遂げました。しかし、母校Purdue大額からの監督オファーは断り、1969年には自分の母校を全米決勝で下しました。でも、温厚なPurdueの人々は、彼の銅像をバスケのホームMckey Arenaの前に飾って崇めています。

  • Glenn Robinson: 彼を知ってるなら、あなたは相当なNBA通ですね。94年のドラフト1位でBucksのエースとして活躍しました。僕がバスケにはまった時期はJordanやIversonなど派手な選手が多い中、地味にうまい選手でした。Purdueらしい選手ですね。

ということで、我らが日本の期待の星、河村勇輝選手が所属するNBAのグリズリーズには、昨年Purdue大学のエースだったZach Edeyが所属しており、物凄い身長差のある二人のコンビネーションが期待されます。皆さんも応援お願いします!
Boiler Up!!!

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