同じ世代の仲間が教会に集う風景は、もう見ることができない。もしどうしても教会の中で友達を見つけたいなら、どのようにすればいいだろうか。



 若者のいるところに、若者は集まります。教会に若者が少ない主たる理由は、ご存じのように、教会に話し合える同年代の若者が少ないことにあるように思います。

 昭和20年代、敗戦後の日本にはあふれるような自由がありましたが、お金も物も遊ぶ施設も不足していた時代でした。そんな時代、教会の日曜学校は、子どもたちにとって、学校では得られない友人と学びと遊びを与えてくれる楽しい場所でした。

 それから半世紀たった現代の子どもたちには、塾と習いごととテレビゲームがあって、日曜日もスケジュールが立て込んでいます。日曜学校に通う子どもは、もう例外的な存在となってしまいました。10代の若者も、中学、高校、大学入試のただ中にあって、教会に通うほど時間に余裕のある人はほとんどいなくなってしまいました。一部の教会は部活を推奨していないところもあります。

 「人の子が来るとき、果たして地上に信仰を見いだすだろうか」
(ルカによる福音書18章8節)
というイエスの言葉を思い出します。現代に生きる若者を、直接教会に呼び集めることは、困難だと思う人もいるようです。

 

「あなたがたは世の光である。……あなたがたの光を人々の前に輝かせなさい」
(マタイによる福音書5章14~16節)


と、イエスが言われたように、キリスト者が教会の外で働くことから始める必要があるのです。

 若者は教会の外にいます。彼らの前に私たち若者の光を輝かせましょう。もともと私たち自身に光はなく、私たちはキリストの光を反射する者にすぎないからです。

 しかしキリストの光を反射することによって、私たちはキリストを証しする者とされます。光を見て、世の若者は、キリストに関心をもつ者となるである。いわば、教会という建物を離れた大きな教会で、多くの同年代の若者と交流することになるのだ。

 やがて彼らが教会に来ることになれば、すばらしいことです。しかし、来ることにならなくても、そこから福音の恵みが始まります。

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