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vlogとMVを作り分けるときに注意していること

動画編集を始めてから今まで、色々な種類の動画を作成してきた。

自宅で制作したMV

講座のような情報系動画

旅行vlog

動画編集をし始めてみてわかったことがある。

それは、本当に当たり前のことだが、
日頃から動画を見慣れてしまっている現代人にとっては、
意識できていないことなのではないかと思う。

それは、「誰」の目線で動画を視聴することを想定しているのか
である。


正直な話

正直、上に貼ったvlog動画を撮るとき、
(というのは、実際に旅行先で動画を撮っているときのことであるが)
「誰」の目線からなんて気にして撮影なんてしていなかった

巷に溢れているvlog動画を見ている限り、
セルフィーで顔出ししている動画や、
物撮りをメインでしている動画などが多いのではないかと思う。

これは批判覚悟の発言なのだが、相当な動画のプロでない限り、
画角や何を撮影するかなどの段取りを旅行先で事細かく決めて
撮影している人なんていないと思う。

適当に撮った動画を切って貼ってをして
それなりのvlogを作り上げているのだと思う。

いわゆる、「庶民感」がすごく溢れた動画になるのだ


vlogの良いところ

vlogの良いところはそこにあると思う。

動画を見ることによって、
あたかも自分自身がそこで同じ体験をしているような
「擬似体験」を味わうことができる

そのために、親しみやすい「庶民感」が必要になってくるんだと思う。

だからこそ、むしろプロみたいに動画を凝り過ぎたとしても、
それを職業にしている人(プロカメラマンや有名YouTuber)でない限り、
そこに「庶民感」は無い

これはごく当たり前のことだ。

その当たり前のことは、実際に動画を制作してみないとわからない。
今まで脳死で見ていた動画たちはある意味では念入りに制作されていた。

つまり、vlogにおける「誰」は純粋に「動画を見る人」であり、
「旅行を擬似体験したい人」なのだ。


MVの「誰」?

ここでMVの「誰」も「動画を見る人(視聴者)」であることは
自明である。

しかし、vlogと大きく違う点があると私は考えている。

それは、『琴線に触れる』ことである。

アイドルとかの曲を思い浮かべていただけるとわかりやすいだろうが、
最近のMVは音楽にプラスして、視覚的な情報を盛り込む。
いわば、短編映画のようなMVが多いと思う。

MVの中にはストーリーが盛り込まれている。
動画に感情移入させることで、
視聴者をMVの中に潜り込ませるような工夫がされている。

これによって視聴者は何か『琴線に触れる』ことが生じる。

ラブソングであったら、恋愛観に対する共感。
失恋ソングであったら、喪失感の具現化に対する共鳴。
ファイトソングであったら、明日への活力の吸収。

MVの「誰」は「『琴線に触れる』ことを求めている人
になる。

さて、それでは、
私が制作しているようなMVには、
ストーリー的要素は必要だろうか?


芸術ごとに『琴線に触れる』ものは違う

私はMVを一種のアートだと考えている。

アートとは何だろうか。

創造的な表現や感情の表出を通じて美的・精神的な価値を追求する
活動や作品のこと

a good view

その通りだと思う。
先ほどの『琴線に触れる』こと・ものであると思う。

その手法は限界はない。
形式が決められているものではない。

MVに関しては特にそうだ。

・多角的なアングルで巧みな動画編集によるMVを制作するも良し。
・ストーリーを制作して、短編映画のように制作するも良し。
・BGMのようにして、全く違う映像を用いるも良し。

だが、私が目指している和楽器のMV制作は上記のものではない。

視聴者には「生」そのものを感じてほしい

その所以は、伝統の文化継承を行いたいからである。
下手な工夫は必要ない。

演奏の間・指使い・息使い・演奏中の姿勢…

それらの「生」を感じてほしいのだ。
そのため、下手な動画編集は行なっていない。
そのままの音と動画を無駄なく伝えることをしている。


vlogとMVの作り分け

vlogにおける「誰」は「旅行を擬似体験したい人」。

言い換えると、「動画を見ることによって、琴線に触れるようなアート的要素を求めている訳ではない人」ということになる。

しかし、MVは「『琴線に触れる』ことを求めている人」が「誰」になる。

そのため、MVの場合には、
MVで何を伝えたいのか・どのように制作したら視聴者の『琴線に触れる』ことができるように制作できるのか、
ということを入念に考える必要がある。

YouTubeに溢れている動画たちは、
どのように製作されているのだろうか?
何を視聴者に届けたいと考えているのだろうか?

そんなこと考えずに視聴者数だけ増やそうとしている人も中にはいるのでは
ないだろうか?

私は、自分の動画編集の能力を以て、
世に伝えられること・ものを人生の中で最大限出していきたいと思う。


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