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初心者カメラ講座#002_写真の言語化

こんにちは。
前回は、写真上達の方法として、大前提心得ておくべき事柄についてご紹介しました。

「見る」「撮る」「見せる」の大切さ、おわかりいただけましたでしょうか?

前回は「見る」で使用するツールについてご紹介しました。
今回は更に細分化して、「見る」の中で私がどのようなことを意識しているかについて、ご紹介させていただこうと思います。



写真の言語化

今回のnoteのメインは、『写真の言語化』です。

「何それ?」って思う方もいると思いますが、これが「見る」の本質と言っても良いと思います。

『写真の言語化』はつまるところ、その写真がどのような条件の下で撮影されたのかを言語化すると言うことです。

一見簡単そうに見えますよね。

例えば、以下の写真。

写真1

こちらの写真を見て、どのような印象を持たれたでしょうか?
「空が綺麗」
「女性が一人いる」
「海だ」

とこんな感じではないでしょうか?

さて、ではここから本格的な『写真の言語化』をしていこうと思います。


言語化の方法

言語化するときに意識すべき事柄は以下の通りです。

  • ロケーション

  • 季節

  • 天気

  • 時間帯

  • 設定値(F値、ISO、シャッタースピード)

  • レンズ

  • 構図

  • 光の向き

  • 服装

  • 被写体の人数

  • 表情

  • ポージング

  • アングル

  • ポジション

これ以外にもあると思いますが、ひとまずはこの通りでしょうか。
これでも結構多いですよね?
この辺を意識して写真を撮っていくというのがプロの世界では当たり前なんだと思います…。
いやむず過ぎる…。

でも慣れてくると、無意識にできることも増えていきます。
今の自分は設定値に関しては、無意識に近い感じですね。

それでは、写真1を言語化していきましょう!

ロケーション

ロケーションはその言葉の通りで、写真を撮った場所です。
写真1は、横浜みなとみらいの山下公園と言うところで撮影したものになります。
海に向かって立ってもらっている感じですね。

季節

次に季節ですが、季節は完全に真夏です。
汗だくになりながら撮影していた記憶があります。
夏だと、空気に若干チリが入ってくるので、冬ほどの透明感はないのではと感じてます。
ただ、冬にはない雲の形も広がってくるので、それも夏場の魅力だと思います!

天気

天気は、晴れです。
晴れた空を撮るのがとても好きなので、その天気を最大限活かして撮影することを意識しました。

時間帯

次に時間帯です。
時間帯は実は結構重要になってくるのですが、写真1は午後3時くらいに撮影したものになります。
後ほど、「光の向き」でも説明しますが、時間帯が変わってくると太陽の向きも変わっていくのです。
そのため、日暮れと正午付近では、写真の写り方がかなり違ってきます。

写真2

こちらは午後5時くらいに撮影した写真になります。
写真1と見比べてみましょう。

写真1

気持ち写真2の方が黄色がかって見えるのがお分かりでしょうか?
これは完全に日が暮れてきている影響です。

これはもはや好みの領域なのですが、事前にこの条件を知っておくと、写真を撮るときに出来上がる写真をイメージしながら撮影することができます!

設定値(F値、ISO、シャッタースピード)

次に設定値です。ここから頭を使っていきます。
こちらの写真の設定値はいくらでしょうか?

まずわかりやすいのはF値ISOだと思います。
先述の通り夏場(季節)晴れ(天気)ている正午過ぎ(時間帯)屋外(ロケーション)で撮影しているので、ISO100くらいがベストだと推測します。

次に、F値です。
写真1の奥に見える工場地帯がボケて見えますね。
ということは、割と低めなF値になっているのではないかと推測できます。
F=1.8くらいでしょうか?

最後に、シャッタースピードです。
F値とISOが出たら、シャッタースピードは求まります。
F=1.8とかなり解放していると思われつつ、撮影条件を考えると、かなり早いシャッタースピードなのではないでしょうか?
1 / 6,400s 〜 1 / 8,000sだと予想します。

それでは答え合わせです。
ISO = 100
F = 1.8
SS = 1 / 6,400s

このように、設定値は少し頭を使う必要がありそうですね。
設定値についての詳しいことは、別のnoteで書いていくので、しばらくお待ちください!

レンズ

ここも少し初心者には難しいところです。
レンズの焦点距離は幾つでしょうかという問題です。

写真1を見るかぎり、広角ではなさそうですね。
かといって、望遠過ぎもしない。

これは被写体と背景の距離感で掴んでいく必要があります。
答えは、85mmです。
詳細には、以下のレンズを使用して撮影しています。

構図

さて、写真の出来栄えを決める一番の要素と言っても過言ではない構図です。
最近はSNSの普及で、構図という言葉を知らない人は少なくなってきた印象ですが、実際にはどのような構図があるのでしょうか?

詳しいことは上記のサイトが一覧にしていました。
このサイトを参照していこうと思います。

写真1(再掲)

写真1は、海に向かって女性が一人で真ん中に立っていますね。
また、女性の前には手摺が横一直線に通っています。

この写真で用いられている構図は、「日の丸構図」と「二分割構図」です。
以下の写真をご覧ください。

写真1の構図説明

こちらの方がわかりやすいかと思います。
こうして撮影すると、被写体がより際立ちますね!

光の向き

さて、重要事項でもある光の向きです。

写真1の光の向きは、やや斜め上から順光です。
時間帯も午後3時ということで、若干日が斜めになってきた頃かなという感じです。

ただ、先述の通り、時間帯が変わるだけで順光でも写真の色合いは変わります。
写真1と写真2の通りです。

更に、光の向きを変える(撮影者の位置を変える)ことで、色が変わることも知っておいてください。
写真3をご覧ください。

写真3
写真1

写真1と写真3は全く同じ場所の全く同じ時間帯で撮った写真です。
しかも、レタッチも同じようにしています。

ではなぜここまで空の色が変わってくるのでしょうか?

それは光の向きです。
写真1は順光なのにも関わらず、写真3は逆光になっています。

実は、逆光で空を撮ると青があまり乗らないんです。
逆に、順光で空を撮ると綺麗な青が出ます
これはぜひ知っておいてください!

服装

次に服装です。
写真1はデートの様子なので、可愛らしい洋服ですね。
夏ってこともあるので、夏らしさがわかる服になってます。

これは、シチュエーションによって変えていくのが良いかと思います!

被写体の人数

被写体の人数は1人ですね!
1人だと、構図が決めやすいのですが、大人数での集合写真になると、少し慣れが必要になってくるイメージです。

いつも同じような構図を被写体の人数が変わっても行うのではなく、被写体の人数によって構図を使い分けるのが肝です。

表情

写真1では表情が見えないですね。
これも一つの方法です。

シチュエーションに合うような表情を被写体さんに指示してあげてください!

ポージング

意外と大切なのが、ポージングです。
こちらもどのような写真を撮りたいかによって、被写体さんにお願いするポーズが変わってきます。

写真1の場合は、海で黄昏ている様子を撮りたかったので、風に靡いているように見えるようにスカートを少し斜めにしてもらって撮りました。

アングル

アングルとポジションも大事です!

そもそも、アングルとは、

カメラの角度のことを指します。上から見下ろすような角度で撮影する「ハイアングル」、カメラを水平に構えた「水平アングル」、下から見上げるように撮影する「ローアングル」の3種類に分類されます。

【CURBON写真用語辞典 #07 】

写真1の場合は水平アングルですね!

ポジション

次にポジションですが、

カメラを構える高さのことを指します。こちらもアングルと同じように3種類に分かれています。目線よりも高い位置でカメラを構えることを「ハイポジション」、目線の高さでカメラを構えることを「水平ポジション(アイレベル)」、目線よりも低い位置でカメラを構えることを「ローポジション」と言います。

【CURBON写真用語辞典 #07 】

写真1の場合は、水平ポジションを意識しています!

アングルとポジションについては、以下の記事がわかりやすかったので、ぜひご覧ください。


まとめ

今回は、『写真の言語化』についてご紹介させていただきました!

「そんなところまで意識して写真撮ったことないよ…」
「こんなに意識して写真撮らなきゃいけないの大変だな…」
と思う方も中にはいると思いますが、私も最初はそうでした。

誰しもが最初から意識できている訳ではないと思います。

私も初めは苦戦していましたが、徐々に自然と意識できるようになってきました!
本当に慣れだと思います!

この言語化を日頃どれだけ行なっているかによって、写真の腕上達具合もはっきり出てくるのではないかと思います。
私も勉強中の身なので、これからもっと頑張っていきたいと思ってます!

引き続き、noteを投稿していこうと思うので、よろしくお願いします!



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