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#DesignSystems 監訳しました

昨日、見本誌が手元に届いたので改めてご報告。

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Design Systems―デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド』の監訳を担当させて頂きました。

すでに編集を担当して頂いた岡本さん(@orange_juno自らのnoteで最近流行り?の全文公開という大判振舞、もとい、新しい実験的な試みをしていますので、内容を目にした事がある人もいるかと思います。

本当は秋ぐらいに発売を目論んでいたのですが(汗)、本業の方で予定外の案件が夏に入ってしまい(言い訳)気がついたら年末になってしまいました!本当に申し訳ありません!!辛抱強く待ち続けていただいた岡本さんの粘りと執念で無事に原書のような素敵なクリスマス仕様の書籍が完成しました!パチパチパチ

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ちなみに原書はもう絶版状態なので、古本でも見つけたら即決での購入をお薦めします。手に取ると素敵な手触りです!

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さて、今まで洋書の専門書籍の監訳や監修は何冊も手がけてきましたが、ここまで原書の一文一文を何度も何度も読み直し、訳の練り直しを繰り返したのは初めての体験かもしれません(注意:決して今までの監訳や監修で手を抜いてた、という意味ではないです!毎回練ってます!)

日本語レビュー

今回、自分的には初の試みとして、それ系な識者の方に校正中の原稿を事前に日本語のレビューをしてもらう、という工程を経ての最終調整という流れを岡本さんの勧めで行いました。

急なお願いだったとはいえ、日本語レビュワーになってもらった皆さん、普段の業務で忙しい中、限られた時間(僕の進捗遅れが原因です!汗)で、日本のデザインシステムシーン?向上のために快くレビュワーとして参加して頂き、表現の改善や言い回しの確認、時には意味の取り違いの指摘など、普段「監訳」という立場上、意訳や超訳に躊躇しがちとか、和語にこだわり過ぎる部分とか、踏み込めない領域に対してピュアな指摘をもらったりで、まっとうな日本語っぽい内容になったのではないかな?と思っています。

以前よりデザインシステムについて深い知識のある恭久さん(@yhassy)からはプロ目線での指摘、原書を熟読してそうだと勝手に判断(笑)して突然お願いした技術書展5で『はじめてのデザインシステム』を配布されていた末田さん(@sue__71)、所属会社で全デザイナーに必須本として配られてたぐらい(笑)原書を熟知しているシアトルのデザインファーム Smashing IdeasのJunko Otsukiさん a.k.a. cyberjunko(@kumako)に原書との比較でのツッコミ、そしていつもアシストしてくれる頼もしいデザイナーのsachiko15@vaguely20)には小難しい表現や専門的過ぎる表現にピュアな視点でレビュー。みんなの総合力と岡本さんの編集力でよりわかりやすい表現や言い回しに出来ました。皆さん、本当にありがとうございます!

※ ちなみに原書の発行元が Smashing Mediaなんですが、淳子さんが務めるSmashing Ideasとは名前が似ているだけで一切関係ありません(笑)

作者Allaとのやりとり

「わからない事は本人に聞け!」という主義なのでてっとり早いので今回も直接原作者のアラちゃん(@craftui)に(勝手に)連絡して疑問に思ったことや、意図がわからない、訳に自信がもてない部分とか、何気ないデザイン話も含めてTwitterでやり取りしながら作業を進めました。

今まで手がけたIAやUX関係の書籍は、わりと元同僚や知人が出版したものが多かったので、直接やり取りする事が多かったのですが、出版社や作者によってはエージェント通さないとNGなケースが多いので、たぶん御法度(汗)

とはいえ、アラちゃんのお茶目な部分をたくさんみる(知る)事ができたので、いつか機会があれば日本に招待してイベントとかやりたいです。

ちなみにやり取りが一番多かったのが「Shared Language(共有言語)」という表現。

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口頭での言い回しだと「共通言語」が適切だと思うのですが、作者的にあえて「shared language」と使っている理由があると思ったので、当初は「共通言語」という言葉を使っていたのですが、質問してみてやはり意図的に使っていたので、耳慣れない印象もあると思ったのですが、最終的に「共有言語」という表記にしました。

なお、以下がアラちゃん本人の解説(本書では日本語で訳注いれてます)

I chose "shared" over "common" to indicate that the language was shared by a group of people purposefully and thoughtfully. Whereas "common" language might have ended up to be accidentally common.

For example, two people might discover that they have a common experience. This would be different if they had a shared experience. The latter would indicated that they chose to share the experience. indicated that they chose to share the experience.

元Airbnbのタカヒロくん招集

詳しくは別記事として書きたいと思いますが、今回、本書の監訳を依頼された時に、まっさきに頭に浮かんだのが、タカヒロくんの事。

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※写真はGoogle I/O 2015のMaterial Designセッションの時のもの。なつい。

タカヒロくんは、サンフランシスコ在住の知る人ぞ知るスーパーデザイナー。Sony U(x)nitedチームでXPERIAのアートディレションしてたり、GoogleではAndroidチームのVisual Design Mangerとして最初のMaterial Design担当したて人。監訳の話をもらったときは、ちょうどAirbnbのExperience Design ManagerとしてAirbnbのDLSを統括してたので、これは話聞かないと!でした。

今回字数の関係もあったのですが、インタビューという形で対談記事にすることが出来ました。その対談記事は、まんまおかもとさんのnoteで全文公開されています!ぜひ書籍の雰囲気としてお楽しみください。

※タカヒロくんは、現在は転職してマシンデータの解析や分析、可視化のソフトウェア会社Splunkのデザイン担当責任者に就任してデザイン部門の強化に日々世界中飛び回ってます。

ということで長くなりましたが、皆さん、予約よろしくおねがいします!

書店での発売は来週の12月21日、Amazonでは12月25日頃の発売です。

以上。

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