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月額3万円のChatGPT PRO「o1 pro」で何が変わるのか?

12月6日にリリースされたChatGPTの「o1 pro」は、月額3万円(約200ドル)という高価格帯のAIモデルです。初めてこの価格を見たとき、「本当にそれだけの価値があるのだろうか?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。でも、実際に使ってみた感想を一言で言うならば、「これは世界が変わる瞬間を目撃している」という気持ちにさせられるほど衝撃的なものでした。

趣味のプログラミングで試してみたら…

私は趣味でプログラムを書いています。ただ、手がけるものは非常にニッチな分野のアプリが多く、しかもそれらは商業的には全くお金になりません。さらに、そのニッチさゆえに同じ問題に直面している人もほとんどおらず、ネット検索しても有力な解決策に出会えないこともしばしばです。その結果、長年放置しているバグがいくつかある状態でした。
「o1 pro」を使って最初に試してみたのは、10年以上悩み続けていたその未解決バグの解決です。今年9月に登場した「o1 preview」でも解決できなかったこの問題が、「o1 pro」ではわずか2分で解決してしまいました。特殊なケースで起こる非常に複雑なバグでしたが、AIがあっという間に最適なコードと修正方法を提案してくれたのです。
この瞬間、私は自分の中で「o1 proはただのツールではない」と確信しました。これは人間の知的能力を拡張し、まさに「研究のパートナー」として活用できる存在だと感じたのです。

「o1 pro」でニッチな分野の研究の進化が加速する

「o1 pro」の登場で、何が変わるのでしょうか?私が思うに、最も大きな影響は「ニッチな分野の研究の深掘り」が進むことです。
現状では、国の研究費や企業の資金は、基本的に「意義のある研究」と人間が思い込んでいるものにしか割り当てられません。そのため、世間であまり注目されないニッチな分野は、どうしても予算や人材が不足し、深い研究が行われにくいのが実情です。しかし、「o1 pro」のようなAIがそのギャップを埋めてくれる可能性があります。これからはニッチな研究テーマでも「o1 pro」と少人数の研究者が新しい理論を次々と生み出していけるのではないでしょうか。そして、その理論が予期しない形で別の分野に応用され、科学や技術の発展に寄与する未来が見えてきます。

これからの研究はAIと共に

「o1 pro」のようなAIツールは、単に計算能力が高いだけではなく、人間の創造性や探究心を補完する存在になりつつあります。一見すると役に立たないように見える研究テーマでも、AIと共に深く掘り下げることで、思いもよらないイノベーションが生まれるかもしれません。

少し高額なツールではありますが、その可能性を考えると、今後の研究や開発の現場では手放せない存在になりそうです。「AIと共に研究する」という新しい時代の幕開けを実感させてくれる、「o1 pro」の登場はまさにその象徴と言えるでしょう。

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