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【遊戯王】御巫入りヴァンパイア

2022年8月20日発売のアメイジング・ディフェンダーズにて、【御巫みかんこ】という装備カードと儀式を扱うテーマが登場しました。その【御巫】及び《交血鬼アルダンピール-ヴァンパイア・シェリダン》の出張が話題になっていました。

今回はそんな【御巫】と《シェリダン》の属する【ヴァンパイア】の混合デッキについて紹介したいと思います。

レシピ

↓遊戯王ニューロンにてレシピ公開中です

出張紹介

まず御巫の出張の基本的な動きを紹介します。

初動は《オオヒメの御巫》またはそれをサーチできる《儀式の準備》と手札コスト1枚になります。

  1. 《オオヒメ》効果、《伝承の御巫》サーチ

  2. 《伝承》効果、《オオヒメ》を手札から特殊召喚

  3. 墓地の《伝承》効果、《御巫の祓舞はらえまい》(先行)/《御巫の誘い輪舞ロンド》(後攻)サーチ

これが御巫出張の基本的な流れです。

《御巫の祓舞はらえまい》は御巫モンスターに装備でき、相手がモンスターを特殊召喚すると相手場・自場のモンスター1体ずつを手札に戻す妨害効果を持ちます。

先行はこれで妨害の数を1つ増やせます

《御巫の誘い輪舞ロンド》は相手モンスターにのみ装備でき、自場に御巫がいる場合そのモンスターのコントロールを得られます

ヴァンパイアとの噛み合い

ヴァンパイアはその名の通りコントロール奪取や、ライフ吸収を得意とするテーマです。
奪取したモンスターを活かすカードに、《交血鬼アルダンピール-ヴァンパイア・シェリダン》がいます。

《シェリダン》は持ち主が相手となるモンスターのレベルを6として扱ってX召喚することができるランク6のXモンスターです。

御巫出張によって、レベル6である《オオヒメ》と奪ったモンスターを場に用意できます。《オオヒメ》とコスト1枚から召喚権を使わずにX召喚まで繋げることができるのです。
ヴァンパイアにはレベル6のモンスターも複数在籍しているため、召喚権を使わずレベル6が出るだけでも強いですね。

この召喚権を使わないという点もテーマの噛み合わせを強固なものにしています。

ヴァンパイアは《ヴァンパイアの幽鬼》というカードが初動として大きな役割を担っています。

このカードは、手札・場のヴァンパイアをコストにヴァンパイアのサーチ・墓地送りを同時にこなし、しかも墓地から除外すればヴァンパイアを召喚できます。

書いてあることが強すぎますね。

しかし、この効果は召喚時にしか発動しません。
そのため、御巫出張が召喚権を使わない点が活きてきます。

また、《幽鬼》はサーチすることもできますが、召喚しなければ効果を発動できないので素引き出来ないと少しキツいところがあります。

ここで、《オオヒメ》と《儀式の準備》で初動の枚数が6枚とグッと増えることで、より安定してデッキを回せるようになるのです。

一方、下級サーチャーである《使い魔》/《眷属》は特殊召喚時にそれぞれモンスター、魔法罠をサーチします。どちらも手札、場のヴァンパイアをコストに自己蘇生する効果を持ちます。

この2体を墓地に用意するのがヴァンパイアのキモとなります。
基本的には下級同士がお互いにコストになり合うのですが、どうしても墓地へ落とせないという状況に陥ることもあります。

そこで、オオヒメのコストに彼らを墓地へ送れば、弱点を補いながら無駄なく動けます

ここまで下級ヴァンパイアの効果も紹介しましたが、鋭い方はさらに1つの弱点に気づいたかもしれません。

それは、どの下級もコストにヴァンパイアカードを要求する点です。

これにより、ヴァンパイアデッキはある程度のヴァンパイアカードが存在しないと円滑に動くことが出来ないのです。

しかし、この御巫の出張は今回の構築では10枚という非常に少ないスロットで仕事をしてくれます。従来のヴァンパイアで採用していた《アンデット・ワールド》関連カードを抜くことで採用できるため、ヴァンパイアの純度を保持したまま、テーマを超えた噛み合わせを見せられるのです

後攻であれば除去効果を使った後の《シェリダン》も場からコストになれます。
実戦では妨害があって難しいかもしれませんが、選択肢が多数あって回しがいがあります。

シナジーをざっくりまとめると

  • ランク6が組みやすい

  • 召喚権を競合しない

  • 初動が増えて安定する

  • 下級ヴァンパイアを落とせる

  • ヴァンパイアを多数確保できる

の5点が挙げられます

具体的な動き方

では実際どうやって戦うかを紹介していきましょう。

※こちらのnoteにヴァンパイアの主な戦い方をまとめているので、ヴァンパイアについて深く知りたい方はそちらも是非ご一読よろしくお願いします🙇‍♂️↓

先行編

先行でやりたいことの選択肢は4つあります

  1. 《祓舞》

  2. 《竜血公ヴァンパイア》

  3. 《ヴァンパイアの支配》

  4. 《フロイライン》×《領域》

《御巫の祓舞》

《祓舞》は先に紹介した通り、《オオヒメ》とコストから簡単にできる妨害札です。《オオヒメ》を戻せば後攻の《誘い輪舞》に繋げることもできますね。

竜血公ドラクレアヴァンパイア》

《竜血公》はモンスター効果発動時、墓地に同名がいればその発動を無効にする制圧効果を有します。ざっくり言えば除外しない《墓穴の指名者》です

現代では効果を使用する機会も多いことと思われます。今回想定しているプレイ環境はカジュアルなので、ちょうどいい制圧効果なのかなと個人的に思っています。普通に強いけど。

《シャドウ・ヴァンパイア》というカードでデッキから直接出せるのもポイントです。

また、《幽鬼》の召喚効果は相手メインフェイズにも使えるので、相手ターンに召喚しても強いです。

妨害効果はもちろん、召喚時に相手墓地のモンスターを2体までパクる効果で墓地利用をとことんメタることができます。
自分の対応できない「墓地から除外して発動」系のモンスターが最有力候補になりますね。

先行では《竜血公》を場に出すか相手ターンに召喚できるように動くことがほとんどです。

《ヴァンパイアの支配》

《ヴァンパイアの支配》は、場にヴァンパイアがいると使えるなんでも無効のカウンター罠です。

モンスターを破壊できればその元々の攻撃力分ライフを回復できるオマケ付きです。

専用のカウンター罠があるならそっちを使えばいいじゃん!と思われるかもしれませんが、そう簡単な話ではありません。

ヴァンパイアで魔法罠をサーチする手段は《眷属》しかありません

また、その《眷属》及び《使い魔》の下級サーチャー2体は、自己蘇生すると除外されてしまいます
ただでさえ蘇生にコストを要求するのに、また墓地に用意するとなると、2ターン目以降はかなり息切れをしやすいです。

となると、使い切りの罠である《支配》は突破された際のリスクがかなり大きくなってしまいます。
そのため、基本的に《眷属》のサーチ先は《ヴァンパイアの領域》を選んでいます。

永続魔法でLPを代償に召喚権を増やすことができ、減りがちなライフを吸収できる効果も持ちます。
《領域》は毎ターン手数を増やしながら、ライフに差をつけ、状況に応じてコストにもなれるので、必然的に優先度が上がります。

よって、《領域》を素引きした際や《支配》そのものを素引きした際の上振れ盤面として考えていただきたいです。

また、《ヴァンパイア・アウェイク》という、デッキからヴァンパイアモンスターを特殊召喚できる罠カードが存在します。

エンド時に破壊されてしまうものの、これで下級サーチャーを出せば、実質サーチと墓地肥やしを行えます。
《アウェイク》が引けた際は多少リソースに余裕が生まれるため、少し強気なプレイングをしてもいいかもしれません。

戦闘破壊によって《支配》の条件を満たせなくなっても、デッキからヴァンパイアを用意できるのも偉いところです。

本当に最悪の場合は眷属で《支配》をサーチしてセットエンドでもいいですが、個人的には《領域》や《アウェイク》を噛ませていく方が強いと感じます。

《フロイライン》×《領域》

《ヴァンパイア・フロイライン》はモンスターの攻撃宣言に反応して手札から飛び出し、アンデット族の戦闘時に3000までのライフを代償にその数値分攻守を上げる効果を持ちます。

アンデット最強の壁と私は勝手に呼んでます。

このカードと先程紹介した《領域》を組み合わせることで非常に強固な壁が完成します。
《領域》はヴァンパイアモンスターが相手に戦闘ダメージを与えると、その分自分が回復する効果を持ちます。
相手モンスターとの戦闘時、《フロイライン》で3000LPを払って相手に最大限反射ダメージを与えつつ、自分は最大限回復するという恐ろしいことが可能となるのです。

多くの場合、相手側が損をするの避けるために攻撃を止め、1ターンを耐え抜くことができます。

手札が事故ってしまった際や、上振れた場合の防御札として頭に入れておくといいかもしれません。

先行は、《祓舞》または《竜血公》を場に出し、余裕があれば《支配》や《フロイライン》を構えましょう。
優先順位は1,2が同じで上から3,4といった感じです。

展開例(先行)

《竜血公》を立てる展開例だけ、簡単に紹介したいと思います。

《幽鬼》+《ヴァンパイア》カード
条件:ライフコスト1000
結果:《シャドウ》《竜血公》《領域》

  1. 《幽鬼》通常召喚、手札のヴァンパイアカードを墓地へ送ってデッキから《シャドウ》をサーチ、《眷属》を墓地へ送る

  2. 墓地の《眷属》の効果でフィールドの《幽鬼》をコストに自己蘇生、500LPをコストにデッキから《領域》をサーチ

  3. 《領域》①の効果で500LPコストに召喚権を追加

  4. 《眷属》を生け贄に手札から《シャドウ》を召喚、効果で《竜血公》をデッキから特殊召喚

《幽鬼》の墓地効果で《シャドウ》を召喚すれば《領域》のサーチ先を《支配》にして2妨害を構えられます。

先述の通り、リソース管理が難しいので、手札次第といった感じですね。

後攻編

後攻はざっくり4つです

  1. 《誘い輪舞》

  2. 《竜血公》

  3. 《ヴァンパイア・ファシネイター》

  4. 《フロイライン》×《領域》

《御巫の誘い輪舞》

《誘い輪舞》は最初の紹介同様に《オオヒメ》1枚とコストから相手モンスターをパクることができます。《オオヒメ》を素材に使うなら《シェリダン》からさらにもう1枚墓地送りを行えます。

召喚権も使わないので、妨害を踏み抜きに行く要員として活用してもいいですね。

《竜血公ヴァンパイア》

《竜血公》も先行編で紹介しましたが、召喚時に相手の墓地のモンスター2体を自場に特殊召喚する効果を持ちます。

召喚するだけで持ち主が相手となるモンスターが2体揃うため、《シェリダン》や同様の条件で出せるランク8の《真血公ジ・アンデットヴァンパイア》まで繋がります。

《真血公》はお互いのデッキトップ4枚を落とし、その中からモンスターを特殊召喚できる効果を持ちます。少々ギャンブル性がありますが、更なる展開に繋げることも可能です。
《竜血公》を場に残しておけば墓地効果対策もバッチリですね。

《ヴァンパイア・ファシネイター》

そして後攻の大本命は《ヴァンパイア・フォシネイター》です。

アンデットを含むモンスター2体以上から出るリンク3で、リンク召喚時に相手墓地のモンスターを蘇生する効果と、場のヴァンパイアをリリースすることで相手場のモンスター1体のコントロールをエンドフェイズまで得ることができます。

つまり、リンク3が作ることができれば、相手が持ち主となるモンスターを2体用意できるのです。
しかも1体は場から奪う訳ですから、《シェリダン》に繋げれば《オオヒメ》同様に2枚の除去ができるのです。

展開の途中に妨害を当てられたり、モンスター効果を使い切ったりした後からでも、適当なモンスターが3体いればX召喚ができるのはガチで強いです。

アンデット含む2体以上なので、効果を使った《ヴァンパイア・サッカー》などのリンク2のモンスターも展開に絡めやすくなります。

蘇生効果を使った後はアンデットしか出せなくなる点は注意が必要です。
《真血公》の蘇生範囲が自分のカードだけになってしまうので、基本的には《シェリダン》で更なる除去を狙います。

《ヴァンパイア・フロイライン》

《フロイライン》に関しても先程説明しましたね。すべてのアンデットの潜在攻撃力を3000上げるのでキルを取りやすくします。

ヴァンパイア、御巫共にコントロール奪取を行いますが、攻撃表示のモンスターを残すことで相手ライフを多く削ることができます

後攻になることで、相手の場・墓地にはモンスターが溜まっていきますので、それらを活用しながら戦うのが基本になります。

場を荒らすのに御巫の力を借り、戦闘では《フロイライン》の無類の強さを見せつけていきましょう。

展開例(後攻)

こちらでも《竜血公》を絡めた展開例を紹介しようと思います。

《幽鬼》+《ヴァンパイア》カード
条件:ライフコスト1000
結果:《真血公》《竜血公》《交血鬼》

  1. 《幽鬼》通常召喚、手札のヴァンパイアカードを墓地へ送ってデッキから《ソーサラー》をサーチ、《使い魔》を墓地へ送る

  2. 墓地の《使い魔》の効果で手札の《ソーサラー》をコストに自己蘇生、500LPをコストにデッキから《竜血公》をサーチ

  3. 《使い魔》と《幽鬼》で《サッカー》をリンク召喚

  4. 墓地の《ソーサラー》効果でリリース軽減、《幽鬼》の効果で500LPをコストに手札からリリース無しで《竜血公》召喚、効果で相手墓地のモンスターを2体特殊召喚

  5. 奪ったモンスター2体で《真血公》をX召喚、効果でモンスターを特殊召喚

  6. 《真血公》で出したモンスターと《サッカー》で《ファシネイター》をリンク召喚、効果で相手墓地のモンスターを特殊召喚、自身をリリースして場からも奪取

  7. 奪った2体でさらに《交血鬼》をX召喚、効果で相手場1枚墓地

《幽鬼》とコスト1枚から最上級ヴァンパイアが複数並ぶ豪華な盤面を作ることができます
途中《真血公》で何も出ないと、1枚盤面が少なくなる点や、リソース管理が難しい点が懸念されます。

しかし、後攻で確定札1枚からの動きの一例ですので、残り4枚の手札次第でまた変わってきます。

先行・後攻編共に《幽鬼》からスタートしていますが、《オオヒメ》の手札コストに《使い魔》が落とせれば、召喚権を使わずに《幽鬼》を引き込めます

後攻の展開例の通りには動けなくなるものの、また違った展開もできて面白いです。

おわりに

いかがでしたか。

ほとんどヴァンパイアの紹介じゃないか!と言われればそこまでですが、御巫の出張によってその弱点を補い、より強力な動きができることがご理解いただけたかと思います。

私も今現在そこまで多くの回数使用できていないのですが、余りに噛み合っているため記事にしてしまいました。

現状の考えどころは《伝承の大御巫》の採用枚数です。
素引きが怖いので2枚にしていますが、デュエルが長引いた時に《オオヒメ》が完全に腐ってしまうのは考えどころです。

他にも気になった点は、御巫カードと展開に関係しないヴァンパイアカードしか引けなかったというケースです。
手札事故というのはどのデッキにも付き物ですし、この構築の場合《オオヒメ》を初動として数えているのですが、先行で《祓舞》しか構えられなかった時はかなり不安感があります。
それに比べて上振れた時の差が……みたいな気分になってしまいました。

まだまだ研究中ではありますが、現状わかっていることを書き起こしてみました。
御巫の採用バランスも、是非ご自身で組んでみてお試しください。

重ね重ねになりますが、ヴァンパイアの動きについてさらに知りたい!という方は、こちらのnoteでテーマの解説や、先行の展開例も複数紹介していますので、是非ご覧ください!↓

長々と語ってしまいましたが、最後までお付き合いありがとうございます。

また、どこかで。

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