社会福祉士は時代が変化しても活躍できます【ベーシックインカムと社会福祉士】
こじ☆のぼるです。よろしくお願いいたします
今日はベーシックインカムの話です。
この国では新しいことを導入すると一定の反発が起こってくるのでベーシックインカム導入はまだもうちょい先の未来になると思うんですけども、これは福祉業界にも大きく関係してくると思います。
ベーシックインカムは全国民に月額7万円を配ることです。我が家の場合は4人家族ですので28万円になります。4人で28万円は結構な額ですが、1人7万円で生活していくには微妙な額です。
7万円を配るということで公的年金、生活保護、失業保険など給付型の制度をこれから廃止して財源に当てていくというところで、8万円だと赤字になると言われてます。
・なぜベーシックインカムが必要なのか
コロナで象徴的であったんですけども不況です。コロナによって失業あるいは休業に追い込まれた方が多く、持続化給付金・緊急小口資金・総合支援資金で国からの貸付とか給付とか、10万円給付もその一つで生活保障はされたんですけども、企業の倒産とかリストラが避けがたい状況にりそういった貧困を防ぐためにもベーシックインカムがあると言われてます。
テクノロジーの進化による仕事の減少で、人工知能の進歩につれて仕事が無くなり、更に貧困の問題が広がっていくと言われています。イギリスのオックスフォード大学マイケルオズボーン准教授とカールベネディクトフレー博士は米国において10~20年以内に労働人口の47%が機械に代替可能であるという試算をしています。
もう一つ、公的年金制度が限界に来てることです。現役世代で保険料を捻出していってることで2015年には2.2人で65歳以上の方1人を支える形になってます。2050年になると1.2人で1人の年金を支えていかなあかんということで公的年金のは崩壊に近づいていると言っても過言ではないです。
これに代わる仕組みがこのベーシックインカムと思います。
・ベーシックインカムのメリットデメリット
メリット1 広く貧困層が救済される
生活保護が必要なレベルの貧困の方でも手続きの煩わしさや世間体の問題で受給されない方もたくさんいらっしゃいます。そういった人にも自動的にお金が振り込まれることによって支援が行き届くことになると思われます。
メリット2 失業等の不安が軽減できる
7万円ずつ給付されて最低限の生活保障はされると思います。明日からお金が全くないとか貸付を受けないといけないっていう状況にならずに済むと思われます。
メリット3 いろんな働き方や慈善事業ができる
お金のために働くことが軽減され、やりたいこととか慈善事業を進めていくことができます。やりたいことをやれるのは生産性の向上にも繋がります。
デメリット1 現場の給付水準を大きく下回る
生活保護を受給されてる方が(私の地域では)月額約12~13万円給付を受けてたりします。そこから7万円に下がるので支援がかなり減ってしまうことになります。生活費約8万円に家賃が上乗せされる形です。
デメリット2 医療が十分に受けられない
生活保護や健康保険の仕組みにも関係しますがベーシックインカムによって健康保険が縮小されたり生活保護など医療扶助がなくなって今まで受けてる医療が受けられなくなる可能性が出てきます。
デメリット3 大都市では生活することができない
7万円で東京とか大阪で生活するのは無理ですよね。地方移住をして家賃を1万円以内に抑えるとか携帯電話とかで言うと格安simに乗り換えて生活コストを下げていかないと対応できません。生活保護とかが楽になった分行政のワーカーが生活のコンサルをする必要があると言われてます。
実際7万円やったら、僕関西圏住んでるんですけども恐らく家借りることはできないです。家借りたら半分以上使ってしまって残り半分で暮らしていかなあかん、公共料金払ってインフラを整えて飯食っていけるかって言ったら多分無理です。地方に行けば家賃が1万円ぐらいで済むようなところもあるのでそういったところに地方移住して暮らさないといけない。
お金がないと住む場所も選べなくなります。一部のお金を稼げる人は色々な選択ができ、お金がない人は選択はできないけど仕事をせずにゆっくり暮らすことはできる。どこに重きを置くのかが大事と思います。
今までみたいにあれもこれも全てを望んでいくのは難しい状況になるのかなと思います。
・福祉業界とベーシックインカムの関係性
1 福祉的な支援の質が変わってくる
ベーシックインカムで相談の質は全く変わってきて
今まで、貧困で全くお金がない人をどうしてほしいとかお金がないけど生活保護を受けられないみたいな話とか生活水準がかなり低くて困ってる
という話だったんですけども
一定のお金を貰えることになって、その額がその人たちの生活水準に合ってるのかかが議論になってきます。それが不当であるならば訴えないといけないし生活改善を求めていかないといけない、今までの健康で文化的な最低限度の生活を大きく割り込むようなことになるのであればそれは訴えていかなあかんのかなと思います。
2 貧困による相談の趣旨が変わってくる
7万円あるけどやり繰りが難しいとか医療が十分に受けられない時にどうするという相談になります。仮にどうしても足りない時に代弁的機能も必要なのかなと思います。
3 福祉業界で働く人の変化
福祉の仕事、介護業界、社会福祉士、相談援助業務はAIに取って代わるのが難しいので、今まで福祉の業界にあまり関心のなかった人もお金を稼ぐためこの業界に入ってくるとも考えられます。そういった方に対して福祉の仕事の質の担保をしていかなあかんということです。
ノウハウがない方が来られますので人材育成は重要になります。コロナ禍で介護業界に人が流れてきてますが、右も左も全く分からない、職業倫理的なところも整ってない中来られる方をお断りしていることもあります。
・社会福祉士から見るベーシックインカム
1 これからの社会の変革への理解
ベーシックインカム自体が大きな社会変動にると思います。これから社会保障のシステムが世の中の動きに左右されるとので情報収集を怠るわけにはいかないと思います。
2 相談の内容の変化への対応
社会の変容と合わせて我々が担う仕事も変わっていくのでそれに対応する力を付けていかなあかんなと思ってます。
3 代弁的機能の重要性
追い込まれた人達とか苦しい状況を抱えている人の声を社会福祉士や福祉従事者が聞き漏らさないことが大事です。どんな相談がどんな形で入ってくるかの予想は難しいですが、困りごとは必ず生まれてくるのでそれを一つずつ受け止めて解消に向けて努力していくことが我々社会福祉士にとって大事なことと思います。
今回はここまでにさせて頂きたいと思います
今回も閲覧して頂き、有難う御座います(^^)/
それではまた次回の記事でお会いしましょう。