ベルリン ドイチェオペラのドン・ジョバンニ 202406
オペラを見るのは久しぶりです。
確か ずっと前に ウイーンかパリで見た気がする。
今回は 予定もしていなかったのですが、 ドンジョバンニに興味を持って調べていたので、行ってみました。17世紀の物語。
日本に比べて ドイツのオペラは劇的に安いので 行く価値はありました。
モーツァルトの時代は 今から 250年も前ですから、当然時代は変わっていますが、人は変わらないと思います。
時代が変わり、ステージは テクノでかつ、演劇のような感じ、ポルノチックになっています。多分聴衆の求めがそうなのでしょう。思ったより若い観客がいた。最も主流はリッチな老人たち。外国人も多かったです。
人は変わらず、オペラ歌手は太めの人が多い。
ドイツオペラは音響が良くて有名らしいです、確かに音はよかったです。
ホワイエでの歓談はヨーロッパの良い伝統でしょう。
ところで、この演出について、解説があったので読みました。
芸術監督の方 Roland Schwabは、 ドンジョバンニの深層心理、あるいは実存主義な解釈で、
地獄、愛、セックスを捉えられているようでした。そのため主人公の分身である10人以上の男性が 陰のように 出てきて 彼の内面を 表現します。例えば ゴルフのシャフトを持って打つ真似をするとか、これを女性に突き刺すとか。あるいは座禅をするなどなど。
ただ私には 大仕掛けの舞台装置が そのような内面を見つめることを逆に 困難にしているという気もしました。
とはいえ 音楽も 歌も 一瞬途切れ 静寂が訪れることが 何回かあり
この静まった 時空を 観客と舞台と歌手とオーケストラが共有する 一瞬は救いでした。
ポーランド出身のテノールのドンジョバンニが道徳に従わず地獄に落ちる
その是非を現代的に深く考える意味はあると感じました。
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