プロ野球ブレーカーズ2023〜オリックス、ヤクルト編〜
今シーズンブレークを果たし、チームの新たな柱となっている"ブレーカーズ"を紹介する「プロ野球ブレーカーズ2023」。
第一回は、オリックス、ヤクルトのブレーカーズを紹介していきます。
オリックス:俊足がウリ!茶野篤政選手
オリックスで今年花開いたのは、育成ドラフト4位ルーキーの茶野篤政選手。
茶野選手は、2022年のドラフトにてオリックスに育成4位で指名をもらいました。中京学院大学附属中京高校から名古屋商科大学、独立リーグの徳島インディゴソックスを経ての入団でした。
元々はセカンドで俊足巧打の選手として活躍していましたが、独立リーグに入団してからは外野も守り、プロに入ってからは外野手での登録となりました。
50メートル5秒9の俊足が最大のウリですが、一軍の投手相手に単打でコツコツチャンスを生み出すバッティングや、8月2日の楽天戦ではサヨナラ打を放つなど勝負強さも併せ持っているバッターです。
そんな茶野選手、元チームメートからは次のように評価されています。
自ら試合で課題を見出し、そこをすぐに解決に向けて取り組む姿勢がチームの中でもいい影響を与えているようですね。
また、同じリーグで戦う愛媛マンダリンパイレーツの弓岡敬二郎監督(元オリックス)は、
と茶野選手を「いい見本」と賛辞した上で、"独立リーグの星"という表現もしていました。
現在オリックスの外野陣は、これまでのT-岡田選手や小田裕也選手に代わり、中川圭太選手や野口智哉選手ら若手が台頭している代替わりの時期。ここに茶野選手が食い込んでいけば、オリックスの黄金期が続くかもしれませんね。ここからの活躍に期待です。
茶野選手のここまでの成績(7月終了時点)
71試合 259打数 65安打 1本塁打
20打点 5盗塁 打率.251
出塁率.304 長打率.290 OPS.594
ヤクルト:変則右腕は燕のホープ!小澤怜史選手
ヤクルトのブレーカーズは、今季高卒8年目の苦労人・小澤怜史選手。
静岡県三島市出身の小澤選手は2015年のドラフトにてソフトバンクに2位指名を受けたものの、ここではなかなか結果を出すことができず、育成契約となった後、2020年に戦力外通告。
この5年間を小澤選手は、
と苦杯を舐めるように振り返りました。
しかし、20年オフにトライアウトを経てからヤクルトと育成契約を結ぶと、22年6月に支配下契約を勝ち取ります。
21年途中に投げ方をサイドスローに変えてからストレートにクセが生まれ、打たせて取るピッチングができるようになりました。
と話す小澤選手。二軍投手コーチだった小野寺力氏と話し合い、21年の支配下登録期限前からこの構想はあったそうです。
転向後も、投げづらさはなかったという小澤選手。
と、新たなピッチングフォームが合っていたようです。
そして、22年に新天地でのデビューを果たすと、23年はブレーク。150キロ近いストレートとフォーク、スライダーを中心に、7球種の多彩な変化球を操るピッチングで、今季は6月28日の巨人戦で、雨天コールドながら6回完封勝利を挙げました。
そんな小澤選手、読みは「こざわ」。ソフトバンクでの入団時にはその読みを強調もしていました。"こざわ"選手のさらなる飛躍がヤクルトの順位向上を促します。
小澤選手のここまでの成績(7月終了時点)
22試合 8先発 4勝 2敗 2H 0S
67.2回 21失点(自責点18) 防御率2.39
54奪三振 29与四死球 被安打44
WHIP1.08