オリックス・山本由が2リーグ制以降初の二年連続ノーヒットノーラン!ディグプロ9月9日
秋の夜空に、日本のエースのガッツポーズが光りました。
今回は、9月9日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
巨人対中日戦
東京ドーム
14:00プレイボール
スコア 巨人5-0中日
スタメン
巨人 中日
1 左 梶谷 1 中 岡林
2 遊 門脇 2 左 ブライト
3 中 丸 3 遊 カリステ
4 一 岡本和 4 右 細川成
5 三 坂本勇人 5 一 宇佐見
6 捕 大城卓 6 三 石川昂
7 二 吉川尚 7 捕 木下拓
8 右 岡田悠 8 二 福永裕
9 投 菅野智 9 投 髙橋宏
「4th橙魂ユニフォーム」を纏う巨人は中9日で菅野智、中日は中6日で髙橋宏が先発します。
試合は両先発一歩も譲らず、試合は0-0のまま4回を終えます。
巨人先発の菅野智は初回に迎えた二死一、二塁のピンチを抑えると、中日先発の髙橋宏も負けじと二死三塁のピンチを凌ぎます。
均衡が破れたのは5回裏。巨人は回の先頭・大城卓のヒットから二死二塁のチャンスを作ると、打席には菅野智。すると、その6球目。ストレートを弾き返すとこれがセカンド・福永裕を強襲し、その間に二塁ランナー・大城卓が好判断で生還。投手・菅野智のタイムリーで巨人が1点を先制します。
その直後、菅野智はアクシデントにより緊急降板。
と、大事には至らなかったようです。
それでも、6回に登板した船迫が無失点に抑えると、裏の攻撃で丸のソロなどにより3点を追加。7回にも1点を追加して5-0とすると、9回は平内が登板。
ヒットを1本許したものの無失点に凌ぎ、巨人が完封リレーで勝利しました。
勝利投手 菅野智之(4勝6敗)
敗戦投手 髙橋宏斗(5勝10敗)
本塁打
巨人:丸佳浩16号ソロ
門脇誠3号ソロ
DeNA対ヤクルト戦
横浜スタジアム
14:00プレイボール
スコア DeNA1-13ヤクルト
スタメン
DeNA ヤクルト
1 中 桑原将 1 中 塩見泰
2 右 関根 2 一 J.オスナ
3 左 佐野恵 3 二 山田哲
4 二 牧 4 三 村上宗
5 三 宮﨑 5 右 サンタナ
6 一 ソト 6 左 濱田
7 捕 山本祐 7 捕 古賀優
8 遊 知野 8 遊 長岡
9 投 石田健 9 投 小川泰
DeNAは中6日で石田健、ヤクルトは中8日で小川泰が先発します。
よーいどんからの一撃でした。1回表、先頭の打席入ったヤクルト・塩見泰は、石田健に対して初球からファーストスイング。するとこの打球がセンターバックスクリーンに飛び込むソロとなり、ヤクルトが初回先頭打者初球ホームランで先制します。
その後、2回裏にDeNA・山本祐のタイムリーによって同点に追いつかれてしまったヤクルトでしたが、5回に先頭・小川泰のヒットを皮切りに七者連続ヒットで5点を奪取。
7回にも投手・小川泰に走者一掃のタイムリーツーベースが飛び出すなど、気がつけば20安打13得点の猛攻を見せていました。
ヤクルト先発の小川泰は、投げては7回1失点、打っては2安打3打点の大暴れ。力投で流れを掴むと、12点リードで迎えた9回は丸山翔が三者凡退に抑え試合終了。
これにより、勝利投手となったヤクルト・小川泰はプロ通算100勝を達成しました。投げては7回1失点、打っては2安打3打点の大暴れだった右腕は、
と笑顔を見せました。しかし、100勝は通過点と語る小川泰。追うのは、現役最多勝の石川雅の背中です。
勝利投手 小川泰弘(8勝8敗)
敗戦投手 石田健大(4勝8敗)
本塁打
ヤクルト:塩見泰隆6号ソロ
阪神対広島戦
阪神甲子園球場
14:00プレイボール
スコア 阪神5-1広島
スタメン
阪神 広島
1 中 近本 1 中 秋山翔
2 二 中野 2 右 野間
3 右 森下翔 3 二 小園海
4 一 大山 4 左 西川龍
5 三 佐藤輝 5 捕 坂倉
6 左 ノイジー 6 一 マクブルーム
7 捕 坂本誠 7 三 田中広
8 遊 木浪 8 遊 矢野
9 投 大竹耕 9 投 森下暢
阪神は中9日で大竹耕、広島は中6日で森下暢が先発します。
試合は0-0で迎えた2回裏、阪神の先頭・佐藤輝のツーベースでチャンスを作ると、次打者・ノイジーのタイムリーで阪神が先制に成功します。
さらに投手・大竹耕にタイムリーが飛び出すなど、この回だけで4点を先取します。
自援護でさらに投げやすくなった阪神先発の大竹耕は、広島打線相手に快投を披露。奪った20個のアウトのうち14個をゴロで奪うという打たせて取るピッチングの真髄を見せ、6回終了時点で1度も二塁を踏ませていませんでした。
7回にエラーでこの試合初めてのピンチとなる二死二塁を迎えてから田中広にタイムリーを打たれてしまったものの、7回途中1失点(自責点0)の好内容を残しました。大竹耕は
と話しており、現役ドラフトで新たな価値観を得られたようです。
阪神は5回にも大山の犠牲フライで1点を追加しており、4点リードで迎えた9回は前の回から登板していた桐敷が回跨ぎ。二死一、二塁のピンチを招いて締め切れず、最後は岩崎にバトンを渡しましたが、守護神がそのバトンをしっかりとゴールへ運びゲームセット。
阪神が広島に勝利して、マジックを3減らした「7」にしました。
勝利投手 大竹耕太郎(10勝2敗)
敗戦投手 森下暢仁(8勝4敗)
セーブ 岩崎優(3勝2敗31S)
日本ハム対西武戦
ES CON FIELD HOKKIDO
14:00プレイボール
スコア 日本ハム2-7西武
スタメン
日本ハム 西武
1 右 万波 1 遊 源田
2 左 松本剛 2 二 外崎
3 三 清宮幸 3 右 蛭間
4 捕 郡司 4 一 渡部健
5 一 A.マルティネス 5 指 中村剛
6 二 山田遥 6 三 佐藤龍
7 指 野村佑 7 左 ペイトン
8 遊 奈良間 8 捕 古賀悠
9 中 五十幡 9 中 岸潤
投 加藤貴 投 隅田
日本ハムは8月22日ぶり、中17日で加藤貴、西武は中8日で隅田が先発します。
序盤2イニングスは両チーム共にヒットが出ず、膠着状態の続く投手戦になるかと思いきや、3回表にいきなりその思惑は外れることになります。
西武の先頭打者は、8番・古賀悠。フルカウントまで粘っての8球目でした。日本ハム・加藤貴のストレートを引っ張ると、打球はレフトスタンドに飛び込む先制ソロに。さらに中村剛の23球場制覇弾となるスリーランが飛び出すなど、この回一挙5点を先制します。
この強力な援護をもらった西武先発の隅田は、援護点をもらった直後も崩れることなく粘投。3回無死一、三塁を無失点で凌ぐと、5回には万波のタイムリーで1点を失ったものの、6回二死二、三塁のピンチも凌ぎ、6回1失点で降板します。
と、隅田はバックに謝辞を述べました。
7回に両チーム1点を取り合い2-6となると、8回には西武・佐藤龍にダメ押しのタイムリーが飛び出し、これで5点差に。
2-7で迎えた9回は育成上がりの期待の右腕・豆田が無失点に抑え、西武が勝利しました。
勝利投手 隅田知一郎(8勝8敗)
敗戦投手 加藤貴之(7勝9敗)
本塁打
西武:古賀悠斗2号ソロ
中村剛也16号スリーラン
ソフトバンク対楽天戦
福岡PayPayドーム
14:00プレイボール
スコア ソフトバンク7-2楽天
スタメン
ソフトバンク 楽天
1 中 周東 1 二 小深田大翔
2 二 三森 2 遊 村林
3 指 柳田 3 左 島内宏
4 左 近藤健 4 指 浅村
5 一 中村晃 5 右 岡島
6 遊 今宮 6 一 阿部寿
7 右 柳町 7 中 辰己
8 三 井上朋 8 三 フランコ
9 捕 甲斐 9 捕 安田悠
投 和田毅 投 田中将
ソフトバンクは中8日で和田毅、楽天は中6日で田中将が先発します。
両者とも球界を代表するベテラン投手。円熟味のある投球が光り、試合は4回までゼロ行進を続けます。
天秤が傾いたのは5回表。ソフトバンク先発の和田毅は二連打で一死二、三塁のピンチを招くと、3番・島内宏にライトへ先制の2点タイムリーを打たれてしまいます。
これでゲームが0-2となって動き出しましたが、ソフトバンク打線は楽天先発の田中将の前に苦戦。6回終了時点で3安打無得点に虐げられます。
それでも、諦めずに迎えた7回裏。ソフトバンクは無死満塁の大チャンスを作ると、6番・今宮。今季サヨナラ打も放っている勝負強い選手会長は2球目を捉えると、これが左中間を割る2点タイムリーツーベースとなり、ついに2-2の同点に追いつきます。
と、チームを信頼しているコメントを残した今宮でした。
この今宮のタイムリーを皮切りに、ソフトバンクは打者一巡の猛攻で一挙5点を取り、5-2と逆転に成功。8回にも2点を追加し、その差を5点に広げます。
7-2で迎えた9回は松本裕が登板。先頭打者に四球を与えながらも無失点で締め、ソフトバンクが大逆転勝利を収めました。
勝利投手 甲斐野央(2勝1敗2S)
敗戦投手 田中将大(7勝9敗)
ロッテ対オリックス戦
ZOZOマリンスタジアム
18:00プレイボール
スコア ロッテ0-4オリックス
スタメン
ロッテ オリックス
1 右 荻野 1 右 池田陵
2 遊 藤岡 2 三 西野真
3 二 中村奨吾 3 中 中川圭
4 指 ポランコ 4 指 森友
5 一 山口航 5 一 頓宮
6 左 角中 6 左 杉本
7 三 安田尚 7 遊 安達
8 捕 田村龍 8 二 宜保
9 中 藤原 9 捕 若月
投 美馬 投 山本由
ロッテは中7日で美馬、オリックスは中6日で山本由が先発します。
大記録が生まれました。
オリックスは0-0で迎えた4回に一死一、二塁のチャンスを作ると、6番・杉本に先制のスリーランが飛び出し、先発の山本由を援護します。
そして、その山本由はいつも通りの支配的な投球を見せます。しかし、この試合では何かが違いました。
5回までをパーフェクトに抑え切ると、6回に先頭・安田尚に四球を与えてしまったものの、6、7回と過ぎていってもロッテの攻撃中に「H」のランプはなかなか灯りません。
そしてついに8回には山口航、角中、安田尚から三者連続奪三振。ここまで打たれたヒットは0本。いよいよノーヒットノーランが近づいてきました。
マダックスでのノーノーも狙える中、当然9回のマウンドにも上がる山本由。オリックスファンから割れんばかりの拍手と声援が送られます。
まず対峙したのは田村龍。3ボール1ストライクからストレートを詰まらせ、ライトフライで25アウト目を奪います。
続いては、9番・藤原。ここはバックドアのカーブを引っ掛けさせ、セカンドゴロで26アウト目を奪います。
そして、歴史的快挙達成の瞬間まであと1人。しかし、ここで次打者・荻野は投じたシュートが肘を掠ってしまい、死球を与えてしまいます。
それでも気を取り直して藤岡との勝負。2ボール2ストライクとなり、迎えた6球目。フォークを打たせると、打球は一、二塁間を抜けるかというような当たりになりましたが、見事宜保が追いつき捌いて、27アウト目。
この瞬間、試合が終了。オリックス・山本由が二年連続のノーヒットノーランを達成しました。9回102球を投げ被安打0、8奪三振、2与四死球での達成に右腕は、
と胸を撫で下ろしました。2リーグ制以降初となる二年連続ノーヒットノーラン達成という称号を引っ提げ、右腕は今季オフにもアメリカへ渡るのでしょうか。
勝利投手 山本由伸(14勝5敗)
敗戦投手 美馬学(2勝8敗)
本塁打
オリックスま:杉本裕太郎13号スリーラン
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 オリックス 72-45- 4 M12
2位 ロッテ 60-55- 5 11.0
3位 ソフトバンク 61-59- 2 12.5
4位 楽天 58-61- 1 15.0
5位 西武 55-67- 1 19.5
6位 日本ハム 53-70- 1 22.0
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 76-44- 4 M07
2位 広島 68-56- 4 10.0
3位 DeNA 63-59- 3 14.0
4位 巨人 62-61- 2 15.5
5位 ヤクルト 50-73- 3 27.5
6位 中日 46-74- 4 30.0
まとめ
オリックス・山本由選手、本当におめでとうございます。二年連続のノーヒットノーランなんて言ったら本当に前代未聞ですよね。これまでCSでノーノーを達成した投手や過去3度ノーノーを達成した投手なんかもいますが、それに匹敵する凄みを持っています。
ロッテ・田村龍選手曰く、
と、決め球の多さが山本由選手の魅力だそう。もしメジャーに行くなら、この3球種で時代を築いていってもらいたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。