ヤクルト・山野がプロ初勝利!ディグプロ8月1日
一度は育成に落ちても再び這い上がってきた燕の左腕が、涙のプロ初勝利を手にしました。
今回は、8月1日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
巨人対ヤクルト戦
東京ドーム
18:00プレイボール
スコア 巨人0-1ヤクルト
スタメン
巨人 ヤクルト
1 二 吉川尚 1 左 並木
2 遊 坂本勇人 2 二 山田哲
3 右 梶谷 3 中 塩見泰
4 一 岡本和 4 三 村上宗
5 左 秋広 5 右 サンタナ
6 中 丸 6 捕 内山
7 捕 大城卓 7 一 J.オスナ
8 三 門脇 8 遊 長岡
9 投 菅野智 9 投 山野
巨人は中6日で菅野智、ヤクルトは山野が今季初先発します。
ベテラン右腕とプロ初勝利を狙う若手左腕の投げ合いはどのような結果になるか期待が高まりましたが、蓋を開けてみれば想像を超えるレベルの投手戦が繰り広げられていました。
両先発共に6回まで長打を許さず、ヒットを浴びても三塁を踏ませないピッチングを披露。白星を手にすべく両者の執念が見えた前半戦でした。
この試合の均衡が破れたのは終盤の7回でした。ヤクルトの先頭・サンタナが菅野智の8球目を捉えツーベースで出塁すると、続く内山は送りバントを完遂。J.オスナは敬遠気味の四球で歩かされると、一死一、三塁で長岡。
いきなり初球のフォークを捉えるも、打球はボテボテのセカンドゴロに。しかし、この間にサードランナーが生還し、ヤクルトが1点を先制します。
ヤクルト先発の山野は、リーグを代表する右腕との投げ合いにも負けず、7回83球を投げ無失点で降板。許したヒットは4本と、巨人打線を見事に抑え込みました。
後を受けた清水昇、田口はわずかな1点を守り抜く好投。ヤクルトが接戦を制し、三連勝です。
また、7回の時点で勝利投手の権利を持って降板していたヤクルト・山野は、プロ初勝利。山野はヒーローインタビューで、
と、時折涙で声を詰まらせながら話しました。
勝利投手 山野太一(1勝)
敗戦投手 菅野智之(2勝4敗)
セーブ 田口麗斗(1勝2敗25S)
中日対阪神戦
バンテリンドーム ナゴヤ
18:00プレイボール
スコア 中日2-10阪神
スタメン
中日 阪神
1 左 大島 1 中 近本
2 中 岡林 2 二 中野
3 一 細川成 3 右 森下翔
4 三 石川昂 4 一 大山
5 捕 宇佐見 5 三 佐藤輝
6 右 川越 6 左 ノイジー
7 二 福永裕 7 捕 梅野隆
8 遊 龍空 8 遊 木浪
9 投 小笠原 9 投 西純
中日、阪神共に中6日で小笠原、西純が先発します。
中日は初回に石川昂のサードゴロによって先制点を挙げると、3回には細川成にソロが飛び出し2点を入れます。
しかし、阪神も3回に近本にタイムリースリーベースが飛び出すなど2点を追加しており、5回終了時点では2-2と優劣はありませんでした。
しかし、阪神先発の西純が打棒でも魅せます。
6回に一死満塁のチャンスを作って1点を勝ち越し、なおも二死満塁の好機を作った阪神。ここで西純に打席が回ってくると、高めに浮いたストレートを捉えます。外野前進の中打球はライトへの走者一掃タイムリーツーベースとなり、阪神が2-5と突き放すことに成功します。西純は、
と、投手ながら小笠原にリベンジを果たせたことを喜んでいました。
阪神は、7回に佐藤輝のスリーランによって3点を追加。9回にも佐藤輝の犠牲フライによって1点を追加し2-10とトドメを刺すと、9回は馬場が三者凡退に抑えて試合終了。
阪神が14安打10得点で大勝しました。
勝利投手 西純矢(4勝2敗)
敗戦投手 小笠原慎之介(6勝7敗)
本塁打
阪神:佐藤輝明13号スリーラン
中日:細川成也14号ソロ
広島対DeNA戦
MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島
18:00プレイボール
スコア 広島3-5DeNA
スタメン
広島 DeNA
1 二 菊池 1 中 桑原将
2 右 野間 2 左 関根
3 中 秋山翔 3 三 宮﨑
4 三 上本 4 二 牧
5 捕 坂倉 5 一 佐野恵
6 一 堂林 6 右 梶原
7 遊 小園海 7 捕 戸柱
8 左 末包 8 遊 京田
9 投 九里 9 投 今永
広島、DeNA共に中6日で九里、今永が先発します。
出会い頭でした。DeNAの先発・今永が1回裏のマウンドに上がり、広島の先頭・菊池と対峙したその初球。低めのカットボールを狙われると、打球はレフトスタンドギリギリに飛び込む先制ソロに。初球ホームランを浴びてしまい、いきなり1-0と主導権を握られてしまいます。
5回にはDeNA・桑原将のタイムリーによって同点に追いつきますが、6回に再び広島に勝ち越しを許すなど、苦しい展開が続きます。
しかし、そんなDeNAにとって重い雰囲気は7回に壊れます。
先頭の戸柱が出塁し、一死二塁のチャンスを作ったDeNA。ここで広島の投手は2番手・栗林に代わりましたが、代打・楠本が2球目をセンターへ運び、2-2の同点に追いつきます。
さらに二死一、二塁としたところで3番・宮﨑。なんとか勝ち越したいという場面で頼れるクラッチヒッターは3球目を捉えると、これがライトへの勝ち越しタイムリーに。
とアクシデントで緊急降板したDeNA先発の今永を救う一打を放てたことにほっとしていました。
その後宮﨑は9回にもタイムリーを放って広島を突き放すと、3-5で迎えた9回は森原が三者凡退に退けて試合終了。
DeNAが逆転勝利しました。
勝利投手 山﨑康晃(2勝6敗20S)
敗戦投手 栗林良吏(2勝7敗9S)
セーブ 森原康平(2勝3S)
本塁打
広島:菊池涼介5号ソロ
西武対ソフトバンク戦
ベルーナドーム
18:00プレイボール
スコア 西武5-0ソフトバンク
スタメン
西武 ソフトバンク
1 三 山野辺 1 中 牧原大
2 遊 源田 2 三 周東
3 左 鈴木将 3 指 近藤健
4 一 マキノン 4 右 柳田
5 二 外崎 5 一 中村晃
6 指 栗山 6 左 柳町
7 中 長谷川信 7 遊 今宮
8 捕 古賀悠 8 二 三森
9 右 蛭間 9 捕 甲斐
投 髙橋光 投 有原
「蒼空ユニフォーム」で挑む西武、ソフトバンク共に中6日で髙橋光、有原が先発します。
西武は0-0で迎えた2回に長谷川信のタイムリーによって1点を先制すると、4回には二死一、三塁で8番・古賀悠がレフトへの2点タイムリーツーベースを放ち、3-0とソフトバンクを突き放します。
援護点をもらった西武先発の髙橋光は、ソフトバンク打線相手に快投。初回の二死一、二塁のピンチを無失点で抑えると、3回には三者連続三振を奪うなど7回まで三塁を踏ませないピッチング。7回7奪三振無失点の快投でマウンドを降りました。
前回以前から併せれば25イニング連続無失点。あと2イニングス投げ切ればパリーグタイ記録の三試合連続完封勝利という大健闘に髙橋光は、
と5与四球で球数が嵩んだことを反省しながらも、最低限の仕事はできたと語りました。
西武は7回に相手のミスなどから2点を追加すると、5点リードで迎えた9回は佐藤隼が登板。柳田にヒットを許しながらも後続を抑えきり、西武が完封勝利しました。
勝利投手 髙橋光成(8勝6敗)
敗戦投手 有原航平(4勝3敗)
ロッテ対日本ハム戦
ZOZOマリンスタジアム
18:00プレイボール
スコア ロッテ2-3日本ハム
スタメン
ロッテ 日本ハム
1 右 荻野 1 二 加藤豪
2 遊 藤岡 2 左 松本剛
3 左 石川慎 3 三 清宮幸
4 指 ポランコ 4 右 万波
5 一 山口航 5 一 A.マルティネス
6 二 中村奨吾 6 指 野村佑
7 三 ブロッソー 7 遊 ハンソン
8 捕 田村龍 8 捕 伏見
9 中 岡 9 中 五十幡
投 メルセデス 投 加藤貴
「BRACK SUMMERユニフォーム」で臨むロッテ、日本ハム共に中6日でメルセデス、加藤貴が先発します。
日本ハムは0-0で迎えた2回に先発・加藤貴が一死二、三塁のピンチを招くと、8番・田村龍に2点タイムリーツーベースを許し、2-0と主導権を握られてしまいます。
しかし日本ハムも負けじと4回に野村佑のセンターへのタイムリーツーベースで1点を返し、2-1と迫ります。
しかし、その後は両先発の好投が光り、スコアは2-1のまま9回へ。
このまま試合が終わるかと思いきや、ここから日本ハムが執念を見せました。ロッテの守護神・益田直に対し先頭の万波が打席に入ると、3球目を一閃。ストレートを捉えた打球は弾丸ライナーとなり、右中間スタンドのラッキーゾーンに突き刺さる同点ソロになります。
さらに、続くA.マルティネス。7球目にきた外角のストレートを逆らわずに捉えると、この打球もなんと右中間スタンドに飛び込む勝ち越しソロに。劇的二者連続弾にA.マルティネスは、
と笑顔で振り返りました。
30分前とは打って変わって1点リードで迎えた9回裏は、守護神・田中正が登板。二死二、三塁とサヨナラのピンチこそ招きはしましたが、最後は山口航を三振に打ち取りゲームセット。
日本ハムが劇的な逆転勝利を収めました。
また、6回にレフトへヒットを放ったロッテ・ブロッソーが来日初ヒットを記録しました。
勝利投手 B.ロドリゲス(1勝3敗)
敗戦投手 益田直也(2勝3敗26S)
セーブ 田中正義(2勝2敗16S)
本塁打
日本ハム:万波中正16号ソロ
A.マルティネス13号ソロ
オリックス対楽天戦
京セラドーム大阪
18:00プレイボール
スコア オリックス6-2楽天
スタメン
オリックス 楽天
1 右 野口智 1 遊 村林
2 二 山足 2 二 小深田大翔
3 遊 紅林 3 右 小郷
4 中 中川圭 4 指 浅村
5 一 頓宮 5 三 フランコ
6 三 宗 6 一 鈴木大地
7 指 杉本 7 左 岡島
8 捕 若月 8 捕 炭谷
9 左 廣岡 9 中 辰己
投 山本由 投 早川
「Bs夏の陣2023ユニフォーム」を着て挑むオリックス、楽天共に中6日で山本由、早川が先発します。
オリックスは0-0の同点で迎えた3回に二死二塁のチャンスを作ると、紅林にタイムリーが生まれて1点を先制。さらに4回には頓宮にソロが生まれて2-0とすると、5回には頓宮、宗の二者連続タイムリーで5-0に。
トドメには6回に若月が楽天の2番手・伊藤茉からソロを放ち、6点目を追加します。
6点もの援護をもらった山本由は、まさに「鬼に金棒」。150キロ台後半のストレートとカーブ、スプリットがさえ渡り、7回まで楽天打線に三塁を踏ませないピッチングを見せます。
最終的に、7回7奪三振無失点の快投で降板。山本由は、
と語りました。
6点リードで迎えた9回は山岡、山﨑颯が1点ずつを失いながらも、山﨑颯が二死満塁のピンチを最小失点で凌ぎゲームセット。
オリックスが逃げ切りました。
勝利投手 山本由伸(10勝4敗)
敗戦投手 早川隆久(5勝6敗)
セーブ 山﨑颯一郎(5S)
本塁打
オリックス:頓宮裕真12号ソロ
若月健矢4号ソロ
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 オリックス 54-35- 2 ---
2位 ロッテ 47-36- 4 4.0
3位 ソフトバンク 46-43- 2 8.0
4位 楽天 43-48- 1 12.0
5位 西武 40-50- 1 14.5
6位 日本ハム 39-55- 0 17.5
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 52-37- 4 ---
2位 広島 53-40- 1 2.0
3位 DeNA 47-43- 2 5.5
4位 巨人 46-45- 1 7.0
5位 ヤクルト 39-51- 2 13.5
6位 中日 36-56- 2 18.0
まとめ
ヤクルト・山野選手、おめでとうございます。昨季は育成で1年間を過ごし、今季再び支配下に戻っての初白星でした。
ヒーローインタビューでは「野球をやりたくない日々もあった」と振り返っており、上半身のコンディション不良で思うように投げられなかった日々を経ての1勝ということもあってその喜びは一入。現在ヤクルトの投手陣はなかなか6枚揃わない状況下にあります。山野選手がそこに食い込んでいけると、より盤石な投手陣が形成されそうです。燕のホープのピッチングに、今後も期待がかかります。
最後までお読みいただきありがとうございました。