オリックス・山﨑福が8回無失点の快投で自身初の二桁勝利達成!ディグプロ9月27日
オリックスで頭角を現し始めた左腕が、辛抱の末ついに自身初の大台突破を達成しました。
今回は、9月27日に行われた5試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
阪神対中日戦
阪神甲子園球場
18:00プレイボール
スコア 阪神2-7中日
スタメン
阪神 中日
1 中 近本 1 中 岡林
2 二 中野 2 遊 カリステ
3 右 森下翔 3 右 細川成
4 一 大山 4 三 石川昂
5 三 佐藤輝 5 一 ビシエド
6 左 ノイジー 6 捕 宇佐見
7 捕 坂本誠 7 左 三好大
8 遊 木浪 8 二 龍空
9 投 富田 9 投 メヒア
阪神は6月9日ぶり、中116日で富田、中日は中6日でメヒアが先発します。
中日は初回、一死からカリステが四球を選ぶと、ランナーを一塁に置いて打席には細川成。その3球目、アウトローの難しいストレートを巧く捌くと、白い打球は甲子園の夜空に綺麗な弧を描き、左中間に飛び込む先制ツーランとなりました。
2回表に岡林のタイムリーで追加点を挙げたものの、4回裏に先発・メヒアが被弾し2-3で迎えた5回表にも細川成の打棒は爆発。
相手のエラーにより二死ながら再びランナーを一塁に置いた状況で細川成が打席に入ると、今度は先ほどの打席よりも少し浮いた外角のストレートをセンターへ弾き返し、バックスクリーン左にかち込むツーランとなりました。
この試合2ホーマーの大活躍に、
と自信たっぷりの大砲でした。
中日は7回にも2点を追加すると、7回途中で降板したメヒアの後をリリーフ陣が死守。5点リードのまま9回を迎えると最後は齋藤綱が登板し、3人で締めゲームセット。
中日が対阪神戦を負け越し無しで終えました。
勝利投手 メヒア(3勝1敗)
敗戦投手 富田蓮(1勝2敗)
本塁打
中日:細川成也23号ツーラン
細川成也24号ツーラン
阪神:大山悠輔17号ツーラン
DeNA対ヤクルト戦
横浜スタジアム
18:00プレイボール
スコア DeNA3-11ヤクルト
スタメン
DeNA ヤクルト
1 右 関根 1 中 塩見泰
2 中 大田 2 左 濱田
3 左 佐野恵 3 二 山田哲
4 二 牧 4 三 村上宗
5 三 宮﨑 5 右 サンタナ
6 一 ソト 6 一 J.オスナ
7 捕 戸柱 7 捕 中村悠
8 遊 林琢 8 遊 長岡
9 投 坂本裕 9 投 吉村貢
DeNAは9月9日ぶり、中17日で坂本裕、ヤクルトは中13日で吉村貢が先発します。
この試合は、今季限りで現役を退くことを決意したDeNA・藤田一の引退試合。功労者の最後の勇姿を見届けようと、総勢33254人の観客が横浜スタジアムに詰めかけました。
そんな中、試合はヤクルトペースで進行。1-1で迎えた4回表にサンタナがツーランを放ちヤクルトが勝ち越しに成功すると、2-3で迎えた5回表にはサンタナが今度はタイムリーを放つなど3得点。
8回には代打・川端にタイムリーが飛び出すなど、気づけば12安打11得点の猛攻を見せました。
藤田一は3-10の9回表一死一、三塁となったところで、ショート・林琢に代わって途中出場。選手交代が告げられた瞬間、球場からはファンの球団関係なく惜しげのない拍手が送られました。
犠牲フライの後セカンドゴロでこのイニングは終わり、守備の機会は無かったものの、9回裏に現役最終打席を残していました。
9回裏、DeNAは一死から山本祐がヒットで出塁し、ランナーが出た状態で8番・藤田一に打順を回します。"ハマの牛若丸"と呼ばれた男の最後の打席、カメラを向けるファンも多くいました。
そして、その3球目。ヤクルト・高梨裕の3球目を打ち上げた打球はライトへのフライに。最後は凡打となってしまったものの、藤田一の目には涙。現役19年間で溜まっていたものが少し溢れてしまいました。
と引退セレモニーで話した上で、「子どもたちにはいろんなところに遊びに行こうね」と語った藤田一。選手だけでなくパパとしての一面も見せました。
試合後に行われた胴上げの回数は驚異の「23」。背番号に準えた数ながら、あまりの多さにどよめきと暖かな笑いを残しながら、セレモニーは幕を閉じました。
勝利投手 吉村貢司郎(4勝2敗)
敗戦投手 坂本裕哉(1敗)
本塁打
ヤクルト:サンタナ18号ツーラン
日本ハム対ロッテ戦
ES CON FIELD HOKKIDO
18:00プレイボール
スコア 日本ハム2-4ロッテ
スタメン
日本ハム ロッテ
1 右 万波 1 三 ブロッソー
2 左 野村佑 2 左 角中
3 三 清宮幸 3 右 石川慎
4 指 A.マルティネス 4 指 ポランコ
5 二 加藤豪 5 二 中村奨吾
6 中 松本剛 6 遊 茶谷
7 三 谷内 7 一 佐藤都
8 遊 細川凌 8 捕 田村龍
9 捕 清水優 9 中 和田康
投 上原 投 カスティーヨ
日本ハム、ロッテ共に中6日で上原、カスティーヨが先発します。
この試合は今季で勇退を決断した日本ハム・谷内の引退試合。広大な守備範囲とユーティリティ性を最大の武器として戦ってきた小兵が、サードで先発出場します。そして、新庄監督からもサプライズが。
1回表をショートで守り通した谷内は、2回にシートの変更でファーストへ。まず清宮幸と守備位置を交換します。すると、今度はファーストからセカンドへ。加藤豪と守備位置が入れ替わります。さらには、4回にショートへ守備変更。セカンドへ移った細川凌と二遊間を守りました。
これで内野全ポジションを制覇すると、5回には谷内はライトへ。計4選手が一気に守備を変更する事態が起こると、その打席が終わったところで御役御免。ベンチへ退く際には両球団のファンから温かい拍手が送られました。
そんな谷内、実は打撃でも魅せています。
0-0で迎えた2回裏、二死三塁のチャンスで打席が回ってくると、5球目をセンターへ。上手く弾き返した打球は渋く和田康の前に落ちるタイムリーに。見事先制打を放ってみせました。
逆に、先制を許したロッテだったものの、3回に同点に追いつくと、5回に和田康、石川慎にタイムリーが飛び出し勝ち越しに成功。試合は2-4となり、ロッテの勝利で幕を閉じました。
試合終了後、ロッテの守護神・益田直は通算700試合登板という偉業を成し遂げたものの、そのウイニングボールを日本ハムベンチへ渡そうとする仕草をします。自身の記録よりも相手チームの引退試合を優先するその姿には、ネットでも称賛の声が相次いでいます。
そして、谷内の引退セレモニーへ。
と、1試合で三→一→二→遊→右と守ったことに触れ、新庄監督に頭を下げるとともに、「こんな幸せな日は無い」と笑顔を見せ、式典は和やかな形で幕を閉じました。
勝利投手 カスティーヨ(3勝3敗)
敗戦投手 上原健太(4勝7敗)
セーブ 益田直也(2勝5敗36S)
西武対楽天戦
ベルーナドーム
18:00プレイボール
スコア 西武2-1楽天
スタメン
西武 楽天
1 中 岸潤 1 三 小深田大翔
2 遊 源田 2 遊 村林
3 三 佐藤龍 3 指 島内宏
4 指 中村剛 4 二 浅村
5 二 外崎 5 左 岡島
6 左 鈴木将 6 一 阿部寿
7 一 マキノン 7 右 小郷
8 右 愛斗 8 中 辰己
9 捕 柘植 9 捕 太田光
投 渡邉勇 投 則本
西武は中6日で渡邉勇、楽天は中7日で則本が先発します。
試合は両先発の気迫の投げ合いがあり、膠着状態が長めに続きました。
均衡が破れたのは5回表。西武先発の渡邉勇は先頭の阿部寿にツーベースを許すと、一死三塁となって辰己にタイムリースリーベースを許してしまい、先制されてしまいます。
しかし、その直後には西武が無死一、三塁のチャンスを作ると、マキノンがレフトへの同点タイムリー。すぐさま振り出しに戻します。
そして、1-1のまま迎えた8回裏でした。西武は岸潤がヒットで出塁し二死二塁のチャンスを作ると、最近打撃の調子が良い佐藤龍。楽天・渡辺翔と対峙し、粘って迎えた8球目でした。カットボールをレフトへ運ぶと、打球はレフトオーバーのタイムリースリーベースに。
と、試合前に声出ししていた佐藤龍。「終わりよければすべてよし」を、自らの手で実現させました。
佐藤龍のタイムリーで1点リードで9回を迎えた西武は、クリスキーを投入。二死満塁と絶体絶命のピンチを招いたものの、最後は村林をショートフライを打ち取りゲームセット。
西武がホーム最終戦を白星で締めました。
勝利投手 平井克典(4勝3敗)
敗戦投手 渡辺翔太(8勝3敗1S)
セーブ クリスキー(7S)
オリックス対ソフトバンク戦
京セラドーム大阪
18:00プレイボール
スコア オリックス1-0ソフトバンク
スタメン
オリックス ソフトバンク
1 右 福田周 1 中 周東
2 右 森友 2 一 野村大
3 指 セデーニョ 3 指 柳田
4 一 T-岡田 4 左 近藤健
5 三 宗 5 右 中村晃
6 二 安達 6 遊 今宮
7 捕 若月 7 三 井上朋
8 遊 野口智 8 二 三森
9 左 廣岡 9 捕 甲斐
投 山﨑福 投 スチュワートJr.
オリックスは中6日で山﨑福、ソフトバンクは中7日でスチュワートJr.が先発します。
ここまで9勝を記録していたものの、10勝目を挙げられず苦杯を舐め続けていた山﨑福。その為この試合への思いは人一倍強かったでしょう。
序盤3イニングスを被安打1で立ち上がると、4回には三者連続奪三振を記録。5回も無失点に抑えると、6回に迎えた一死一、二塁のピンチは、自身の体を張った併殺で無失点に凌ぎました。
そして、7、8回も無失点で抑え、8回無失点で降板。
と、二桁を意識しながらこのピッチングを見せた左腕でした。
その山﨑福を援護したのは女房役の若月。0-0で迎えた2回に第一打席が回ってくると、ソフトバンク・スチュワートJr.の初球を一閃。アーチを描いた打球はフェンスを超え、左中間スタンドに飛び込む先制ソロとなりました。
結果この1点以降両チーム共に得点を入れられず、試合は1-0のまま9回へ。守護神・平野佳が山﨑福の後を受けると、三者凡退に締めて試合終了。
オリックスが1点差ゲームを制しました。
勝利投手 山﨑福也(10勝5敗)
敗戦投手 スチュワートJr.(3勝6敗)
セーブ 平野佳寿(3勝2敗28S)
本塁打
オリックス:若月健矢5号ソロ
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 オリックス 83-48- 4 優勝
2位 ソフトバンク 67-67- 2 17.5
3位 ロッテ 64-65- 5 18.0
4位 楽天 66-68- 1 18.5
5位 西武 64-73- 1 22.0
6位 日本ハム 58-79- 1 28.0
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 84-50- 5 優勝
2位 広島 73-63- 4 12.0
3位 DeNA 71-64- 3 14.0
4位 巨人 68-69- 2 17.5
5位 ヤクルト 56-81- 3 29.5
6位 中日 54-80- 5 30.0
まとめ
オリックス・山﨑福選手、おめでとうございます。そして、DeNA・藤田一選手、日本ハム・谷内選手、お疲れ様でした。
本当にこの日の試合は色んなことがありすぎてカオスでした。筆者が今まで執筆してきた試合の中で1番情報量が多かったかもしれません(笑)。
シーズンも終盤となり、大台に乗せる選手や、現役を辞める選手というのも増えていきます。特に後者が増えますが、どの年でもこの季節は寂しいものがありますよね。ベテランが球界を去り、新しい風が球界に吹く、野球の新陳代謝。
どの選手にも、最後のギリギリまで現役でいてほしいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
出典・画像引用元
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